【R18】狂存トライアングル

皐月うしこ

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第六章 華麗なる暗躍者

第九十六話 本題と成敗

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「その前に」


デートの前に肝心なことがある。
ストップをかけたロイの声に、アヤは後方から抱き付いてくるスヲンのキスに応えるために閉じたばかりの目を開けた。


「アヤに聞いてほしいことがあるんだ」


ロイがテーブルにグラスを置いたのに習い、アヤもスヲンの上に座ったまま、シャンパンをテーブルに置く。ちょうど全員食事も終え、一区切りついたので良いタイミングなのかもしれない。


「今回のこと、きちんと説明させてほしい」


いったい、何が起こっているのか。当事者なのに蚊帳の外なのは、気分がよろしくないだろうとロイは告げてくる。
正直に「うん」と首を縦に振りたかったはずなのに、実際は、恐る恐る問いかけていた。


「………聞いて、いいの?」

「当たり前でしょ。むしろよく、付き合ってくれたと思ったよ」


この茶番劇に。と、ロイは苦笑した。


「アヤはいい子でいようと、空気を読んで大人しくいるところがあるから、そこが可愛くて、ほっとけなくてたまらないんだけど、ごめんね。今回はアヤのそれを利用した」

「……ロイ」


それはアヤも自覚している。
昔から、思いを飲み込む癖がある。一人っ子のかぎっ子の副産物とでもいうのか。しんどいときほど、笑顔で「大丈夫」だと耐えようとしてしまう。両親を心配させたくないという気持ちから生まれた感情だが、その優しさは大人になった今もアヤの自我を殺させるときがある。
特に、ストレスがかかりやすい場面ほど顕著なことは、三人も知っているだろう。


「アヤ、本当にごめんなさい」

「俺からも謝るよ。ごめん、アヤ」

「アヤ、すまなかった」


ロイに続いて、スヲンとランディも頭を下げてくる。


「スヲン……ランディ……」


関係性が壊れるくらいなら、言いたい本音を隠して、円満でいられる方を選ぶ癖。
黙って耐えていれば、いつか終わることを知っている。今回もそうだった。自分の中では伝えてきたつもりでも、結局は何も解決しなかったこと、それで前の彼氏と破局したというのに、何も成長していないことを漠然と知る。


「ボクたちは、アヤを手に入れるためならアヤの性格さえも利用する悪いやつなんだよ。アヤの優しさは、ボクたちみたいなのにはご馳走なんだ。だから、ボクたちは手放してあげられない。でも、アヤに嫌われたくないから、知ってほしいとも思ってる」


困った顔で見つめてくるロイの瞳に、なぜか胸が苦しくなる。
この性格はきっと直らない。彼らは何があっても手を離さないと信じられるのに、彼らは「何かあればアヤは自分から離れていく」と思っているのだと、わかってしまった。
そして、「そんなことないよ」と言い切ってあげることができない。
無意識に触れる首輪の意味。
彼らも必死なのかもしれない。いつも余裕綽々とみえて、内心は不安なのかもしれない。自己表現が苦手なアヤに、彼らも試行錯誤しているのかもしれない。
一生懸命に繋ぎ止める方法が歪んでしまうほど、不器用にしか生きられない。
両親が共働きで、迷惑をかけないよう、心配をかけないよう、自分の心を無視して、成り行きに身を任せながら大人になった。そんな怖がりな部分まで見透かされている。


「アヤは聞いてくれる?」


ロイたちはいつも自分たちのことを「悪いやつ」というが、「離れない」と言い切れないのと同じくらい、離れたくないし、離さないでほしいと願っている。
そんな「悪い」人たちを愛してしまっている。


「私、ちゃんと知りたい」


震える声で「知りたい」と告げたアヤに、ホッと空気が肩を下したのがわかった。
ロイたちのことだから、何かしら理由があってのことだと思って、成り行きに身を任せてきたが、本題に触れてもいいのだと空気が教えてくれている。
むしろ、そうでなければ彼らとの未来は困難続きになるのかもしれない。
真実を知るのはいつだって怖いけど、それを知ったところで壊れる関係じゃないことを信じたい。


「うん。じゃあ、まず、最初に言っておくね。アヤ、ボクを殴ってほしい」

「…………は?」


なぜ、そう突拍子もない話から始まるのかと、アヤは不可解な顔でロイを見つめる。ふざけているつもりはないらしい。むしろ、殴っていいなら、殴りたい理由は散々にある。


「どうして殴るなんて話になるの?」


ここは大人として、大人の対応をしようと、アヤはロイの目を見て首をかしげた。


「殴って解決する話じゃないと思うんだけど」


殴ってはい、終わり。なのであれば、もっと単純に話は終わっただろう。そもそもそれだけ単純なことであれば、こんなに複雑な事態になっていないに違いない。


「ボクの力及ばずで、ハートン家のもうひとつの運命に巻き込んだ」

「ハートン家の………もうひとつの運命?」


思わず繰り返してしまったのは、ロイが真剣な顔で、真剣な声で、態度で、口調で、そこにいるから。
他人が聞けばふざけた理由。その理由に、そもそも起因するらしい。


「話せば長くなるけど、聞いてくれる?」

「全部、いちから十まで知りたい」


その権利はある。彼女としても、恐らく婚約者としても。彼らと未来を共にするために、避けては通れないことを知るために。


「アヤ、体勢はしんどくないか?」

「え、ああ。うん、大丈夫」


スヲンの上に座っていたので、むしろスヲンがしんどいのではないかと心配したが、その心配は不要だったらしい。ロイがスヲンと並ぶように隣に腰かけた以上、アヤが座る場所はない。ランディも当然として何も言わない。
そんなわけで、アヤはスヲンの膝の上に座ったまま、ロイの話を聞くことになった。


「ハートン家は、古くから運命に導かれて婚姻関係を結んできた由緒ある家系で、遡ればヨーロッパ系王朝の血筋も含まれるらしい。らしいってのは、ボクのおじいさんが色々滅茶苦茶で、絶縁状態で好き放題しまくったとかで……家系図なんかはあるらしいんだけど、実際に目にしたことがないからそこはごめん。まあ、ざっくりまとめるなら、政略結婚で繁栄してきた他の王族と違って、自由恋愛を認められた稀有な王族だと思ってもらえるとありがたい」

「………王族」

「いや、マジで何言ってるんだって思うよね。実際にボクもずっと信じないで生きてきたんだけど」

「けど?」

「アヤと出会って痛感した。運命が本当にあるんだって」


ここで両手を握りしめられて、力説されるのをどう受け止めればいいのか。
スヲンとランディは「あきらめろ」という目をしている。ハートン家の運命に巻き込まれたのはアヤだけではないのだと、変な親近感を覚えてしまう同調圧力を感じる。


「ここでひとつ問題がある」


ひとり、勝手に話をすすめるロイの言葉に、アヤは再び耳を傾けた。


「運命で結ばれてきたハートン家は、正妻以外に側室はもちろん後妻も作らない。後継者争いと無縁なことが繁栄のひとつでもあるけど、反面、徹底的な後継者育成がそこにある」


たしかに、映画やドラマでも後継者争いを題材にした作品はたくさんある。
たくさんの妻を持つ権力者や有力者がいたのは、時代背景も物語っており、それが良いか悪いかは別にして、血が断絶しないためのある種の防衛本能によるものだろう。
それがハートン家にはないという。


「例えば、子どもが一人しか出来なかった場合、その子に何かあればハートン家は終わる。溺愛といえばそれまでだけど、四六時中監視され、交遊関係はもちろんただのクラスメイトや少し言葉を交わした通行人まで全部把握される」


どんな内容か記録され、逐一報告され、徹底的に管理され、付き合う人間は選定される。本人の意志には関係なく、それは現在進行形で続いているという。


「ハートン家を継ぐものに相応しい人間かどうか」


ボクはそれを試されている。そう締めくくるロイに何も返せない


「えっと……つまり、それって」

「そう。ボクを信じてもらえてないってこと」


いつまでも子ども扱いしていると嘆くロイの言葉と、これまでの流れを思い返す。


「母さんは極度の運命論者で、ボクがアヤを好きだって知った時から今回の計画を立て始めた。最初はボクとアヤの仲を試そうと、スヲンやランディを使うつもりだったんだろうけど、三人で付き合っているって知った途端に、ちょっと頭に血が上ったのか、自分まで参戦して、急にスヲンの両親を引き連れて日本に豪華客船ごと乗り込んでくるし、ファッションショーまでフェイクで盛り込んでくるし」

「フェイク?」

「アヤ。オーラルメイソンコレクションは偽物のショーだよ」

「ええ!?」


あれだけ、マスコミが動いて大々的に告知されていたショーが偽物だとは、どういう神経をしているのか疑いたくもなる。


「大丈夫、それが普通の感性だ」


ランディが身もふたもない肯定をしてくれるが、果たしてそれが正しい反応なのかどうかは判断が難しい。


「母さんは、アヤが日本に帰ってきたタイミングでボクたちと亀裂が生じるよう、ボクと接点のあるメリルに目を付けた。芸能関係に馴染みがないアヤでも顔と名前くらいは知っている人間を選んで、噛ませ役にするつもりだったんだろうね。けど、メリルが作戦とは違う行動をし始めた」

「作戦とは違う行動?」

「ボクを必要以上に追いかけ回した。おかげでボクはメリル・マクレガーのゴシップ記事を用意しなきゃならなくなった。あの女もハートン家を利用して、過去を揉み消したかったんだろうけど、まあ、そこは母さんのシナリオの不具合を嫌う父さんがうまく調整してくれてなんとかなった。なんだかんだで、参加者に報酬を与えるのは父さんだ。母さんの一番の見せ場であるあの舞台は、特等席で見たかっただろうしね」

「あの舞台?」

「アヤの本性を暴き、本音を聞くための舞台だよ」

「え、私の?」

「ボクの運命の人がどんな子か、百聞は一見に如かずっていうでしょ」


そんなにキッパリ言い切られると言い返す言葉もない。


「ボクたちがどう対処するのかのテストも兼ねた大がかりなシナリオ。それがハートン家に関わる者のもうひとつの運命だよ」


巧妙に仕組んでくれたおかげで本当に骨が折れたと、ロイは去ったことを思い出したのか、うんざりと表情を曇らせる。


「アヤの家のテレビでシャーリー号を見たときは、ハートン家の本気を見たな」


あの頃から長い戦いだったとスヲンまでもが感慨深く呟いている。
あの日、テレビを見ながら「今年は日本にも停泊するのか」と不思議そうに言っていたスヲンを思い出す。三人で、家でそうめんを食べた日。随分と遠い昔のように感じる。


「まず、ここで試されたのが、シャーリー号の航路やコレクション開催予定地をきちんと抑えているかっていうボクたちの把握力と判断力。目的はアヤを不安にさせるってことだったけど」

「不安にさせる?」

「こんなセレブと付き合っていけるのかって、アヤの性格なら不安になるんじゃないかって」

「……あ」


たしかに、と納得する。「そんなこと、いちいちシナリオに組み込まれなくても知ってるんだよ」とロイがぶつくさと言っているが、「それが起爆剤になったと思えば安いもんだろ」と酒をあおるランディや、「アヤが手に入るのが早くなった」とネックレスに唇を落としてくるスヲンに、再度アヤは「あ」と結末に至る。


「ボクたちは、アヤを手に入れるためならアヤの性格さえも利用する悪いやつなんだよ」


ついさっき言われたロイの言葉を思い出して、アヤはぽかんと口を開けて固まっていた。
あの日からついたネックレスは、すでに体の一部になりつつある。
そんなアヤを見て、三人は目を合わせて無言で語り合うだけ。


「決着をつけるために、ボクは母さんの書いた脚本を手に入れる必要があった。バージル叔父さんを絶対の味方に引き入れて脚本を手に入れたボクらは、次にスヲンの両親を味方にする」

「元からこちら側だったのが誤算だったな」

「ああ、日本に来る前から何かあると踏んでコンタクトを取っていたが、普段からあの調子のせいで、アヤを拉致する目的が、どちらの意味かわからなくて時間がかかった」


スヲンがあれだけ時間をかけて家族を接待していた理由まで、こんな形で知ることになるとは思わなかった。


「あと叔父さんのあれもね。いくらカナコと早く結婚したいからって、ボクたちの都合もお構いなしにエクシブカンパニーの社長を退任してQKを立ち上げるとか、行動も無茶苦茶すぎた。絶対面白がってわざと被せてきたよ」

「そうされるのがわかってて放置してただろ」

「餌につられて、スヲンとランディが先に乗ったんでしょ」


そこで元気に言い争う三人をアヤだけがついていけずに、スヲンの膝のうえで固まっていた。スヲンの膝のうえでよかったのかもしれない。
そろそろ頭がキャパオーバーでショートしかけている。


「ど……どこから?」


アヤは、一体どこからが仕組まれた流れだったのかを気にかける。


「アヤが自分の足でボクたちの住むマンションに来た時には、もう母さんは筆を持ってたと言えるかな」

「そ、そんなに前から?」

「運命という言葉を使っていいなら、アヤがカナコの提案を聞き入れて、バージル叔父さんの面接を受けた日が分岐点だったと言えるね」


にこりと微笑むロイの顔が「ボクと出会う道を選んでくれてありがとう」と告げている。


「……それで、結果は?」

「ん?」


仮に今までの出来事がすべてシナリオ通りに進んでいたとして、ロイたちとの未来はどうなっているのだろうか。


「ロイのお父さんとお母さんは、私がどういう子かテストしたってことでしょ?」


自分の息子に相応しいかどうか。将来、ハートン家を背負うのに見合っているかどうか。
それって悪いことではないだろうか。
相手は世界的大富豪の息子。アヤは教養もマナーも知らない一般人。別れさせるためにメリルを登場人物に加えたのも親心に違いない。


「ボクのアヤが合格しないわけがないよ。今回の勝利を得れたのはアヤのおかげだ」

「ほんと、に?」

「アヤがボクたちを信じて、ずっとついてきてくれたことは本当にありがたくて、何回アヤに恋をしたか」


少し誇らしくなるのはなぜだろう。
スヲンもランディもロイの言葉に頷いて、「惚れ直した」と告げてくるから照れくさい。


「え、じゃあ、メリルさんとロイは何もなかったってこと?」

「あるわけないでしょ」

「だって写真が」

「あれはわざとそう見えるように撮らせたんだよ。キスはしてない」

「でも、キスしたって言われても不自然じゃないくらい近づいてた」

「うん、それは……ごめん」


首にも手が回っていた。匂いが移るくらい近くにいた。いくらロイにその気がなくても、何かの拍子に重なっていたかもしれない。自分以外の女に触れさせるのを許したという態度が、何とも言えずムカついてきて、忘れていた怒りがこみあげてきて、アヤは気づけばロイのほほを思いっきりひっぱたいていた。
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