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6 吹雪の向こうの城
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「見えた!あれがアイスレリアだよね?!」
レンが上空高く舞い上がり、羽を大きくバサバサ羽ばたかせると、少し弱まった雪の隙間から城門を探した。
「ここ裏側かな、立派な城門があったはず。そこで人が待ってるはずだ。」
「わかった。」
レンが羽を固定して雪を切り裂く速度で滑空すると、グルッとおおきく旋回して城門まですぐに移動する。
アイスレリアは城といってもそこまで大きくはない。
この周辺は小さな集落が分散して存在しており、それらの行政区や病院、商店が集まっているため、往来は多く重要拠点であることは間違いない。
なお、アイスレリアは王政ではなく、周辺集落すべてを対象として民主制を採用している珍しい地方である。
周辺地域を支配するイルエスタに対して、明確に敵対している数少ない地域でもある。
「レン!あれだ、あそこ、こっち向いて旗を振ってる。」
「じゃあ、降りるよ。一応警戒して。」
「わかった。」
城門では一人の老人が大きな旗を振っていた。白いひげを長く生やして、雪の積もった厚手のローブで寒さに耐えている。
その目の前に着地すると、ディアルトが頭を下げた。
「アルト村から来ました。」
「ご苦労様です。お待ちしておりました。」
「念のため、注文内容をお願いします。」
「はい、火薬玉を20セット、アイスレリア城門まで。」
「確認できました。お待たせいたしました。」
ディアルトが担いでいた火薬玉を下ろそうとしたところを、その老人が止める。
「あの、この先の拠点まで運んでいただきたい。雪を固めて作ったまん丸い建物が複数設置されていて、この旗と同じ文様が飾られているのが、総隊長フルエンサ様の幕舎です。そこにお願いします。」
雪の六角形の結晶に剣が交差した紋章。
「はい、わかりました。あの、危なくないですよね?」
「まだ、イルエスタと交戦した情報はありませんので、大丈夫だと思います。」
「よかった。じゃあ、行きますね。」
ディアルトとレンが忙しくバタバタしながら頭を下げると、その老人が示した方向へ一直線に飛行した。
雪がさらに弱まる。飛行するのに適したな状況だったので、それを逃したくなかった。
「おーっ、本当に飛んでおる。それに摑まるとは、本当にたまげた。」
老人が笑顔で雪の降る空を急ぐディアルト達に手を振った。
フルエンサ総隊長は、警戒して構えていた細く長い剣を鞘に納めた。
この部隊の最高齢であるフルエンサ総隊長の真っ白くなった髪の毛と髭は強い威厳を保っている。
高台に陣取ったアイスレリア軍は、その眼下に徐々に迫ってくるイルエスタ軍に対して、あらかじめ仕掛けた落とし穴や落石などでその侵攻を食い止めていた。
代わる代わる状況を報告する兵士に対して、次の一手を即座に指示すると、その兵士はまた持ち場に戻っていく。
雪の中ではお互いの戦力が予測しにくく、特に指揮官の能力が大きく戦況に影響する。
「さて、ここまでは計画通りだ。だが、攻めがあまりに単調すぎる。何が敵に策があると考えるのが普通か。何がある?」
フルエンサ総隊長の隣では、周辺地図にアイスレリア軍とイルエスタ軍の配置について、重い石を使って兵士達の
情報を元に配置を図化していく。
それをじっと眺めた。
「あまりに単調すぎる。」
フルエンサ総隊長の思い通りに進みすぎる戦場は、逆に大きく不安を抱かせていた。
その上空を白い竜が旋回する。
「敵襲か!!」
護衛兵たちが急にざわめき、緊張する。
「いや、あれは友軍からの救援物資だ。心配ない。」
フルエンサが隣の兵士に旗を振るように指示すると、その兵士は大きく全身を使って旗をバタバタとなびかせた。
雪の六角形の結晶に剣が交差した紋章。
徐々に強風になる吹雪の中を上空で一度大きく旋回すると、その竜は羽を固定したまま滑空して、少し遠回りの軌道を描いて着地した。
レンが上空高く舞い上がり、羽を大きくバサバサ羽ばたかせると、少し弱まった雪の隙間から城門を探した。
「ここ裏側かな、立派な城門があったはず。そこで人が待ってるはずだ。」
「わかった。」
レンが羽を固定して雪を切り裂く速度で滑空すると、グルッとおおきく旋回して城門まですぐに移動する。
アイスレリアは城といってもそこまで大きくはない。
この周辺は小さな集落が分散して存在しており、それらの行政区や病院、商店が集まっているため、往来は多く重要拠点であることは間違いない。
なお、アイスレリアは王政ではなく、周辺集落すべてを対象として民主制を採用している珍しい地方である。
周辺地域を支配するイルエスタに対して、明確に敵対している数少ない地域でもある。
「レン!あれだ、あそこ、こっち向いて旗を振ってる。」
「じゃあ、降りるよ。一応警戒して。」
「わかった。」
城門では一人の老人が大きな旗を振っていた。白いひげを長く生やして、雪の積もった厚手のローブで寒さに耐えている。
その目の前に着地すると、ディアルトが頭を下げた。
「アルト村から来ました。」
「ご苦労様です。お待ちしておりました。」
「念のため、注文内容をお願いします。」
「はい、火薬玉を20セット、アイスレリア城門まで。」
「確認できました。お待たせいたしました。」
ディアルトが担いでいた火薬玉を下ろそうとしたところを、その老人が止める。
「あの、この先の拠点まで運んでいただきたい。雪を固めて作ったまん丸い建物が複数設置されていて、この旗と同じ文様が飾られているのが、総隊長フルエンサ様の幕舎です。そこにお願いします。」
雪の六角形の結晶に剣が交差した紋章。
「はい、わかりました。あの、危なくないですよね?」
「まだ、イルエスタと交戦した情報はありませんので、大丈夫だと思います。」
「よかった。じゃあ、行きますね。」
ディアルトとレンが忙しくバタバタしながら頭を下げると、その老人が示した方向へ一直線に飛行した。
雪がさらに弱まる。飛行するのに適したな状況だったので、それを逃したくなかった。
「おーっ、本当に飛んでおる。それに摑まるとは、本当にたまげた。」
老人が笑顔で雪の降る空を急ぐディアルト達に手を振った。
フルエンサ総隊長は、警戒して構えていた細く長い剣を鞘に納めた。
この部隊の最高齢であるフルエンサ総隊長の真っ白くなった髪の毛と髭は強い威厳を保っている。
高台に陣取ったアイスレリア軍は、その眼下に徐々に迫ってくるイルエスタ軍に対して、あらかじめ仕掛けた落とし穴や落石などでその侵攻を食い止めていた。
代わる代わる状況を報告する兵士に対して、次の一手を即座に指示すると、その兵士はまた持ち場に戻っていく。
雪の中ではお互いの戦力が予測しにくく、特に指揮官の能力が大きく戦況に影響する。
「さて、ここまでは計画通りだ。だが、攻めがあまりに単調すぎる。何が敵に策があると考えるのが普通か。何がある?」
フルエンサ総隊長の隣では、周辺地図にアイスレリア軍とイルエスタ軍の配置について、重い石を使って兵士達の
情報を元に配置を図化していく。
それをじっと眺めた。
「あまりに単調すぎる。」
フルエンサ総隊長の思い通りに進みすぎる戦場は、逆に大きく不安を抱かせていた。
その上空を白い竜が旋回する。
「敵襲か!!」
護衛兵たちが急にざわめき、緊張する。
「いや、あれは友軍からの救援物資だ。心配ない。」
フルエンサが隣の兵士に旗を振るように指示すると、その兵士は大きく全身を使って旗をバタバタとなびかせた。
雪の六角形の結晶に剣が交差した紋章。
徐々に強風になる吹雪の中を上空で一度大きく旋回すると、その竜は羽を固定したまま滑空して、少し遠回りの軌道を描いて着地した。
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