2 / 37
序章「潮の香る夜に - A Scented Night」
第1話「炭火にほころぶ夜」
しおりを挟む
ぱちり、と炭が弾ける音がした。
焼き台の上、反り返るイカの身がじくじくと音を立てていた。
切れ目から滲んだ脂が、焦げた網に落ち、白い煙を細く立ち昇らせる。
煙は天井近くで、潮と炭と醤油の焦げた香りが混ざり合って、店内を満たしていた。
ベネリオは火箸を握り直し、炭の隙間に細かい炭をひとつかみ足した。
炎の赤がじわりと広がり、炭火の温度がまた上がる。
その熱気に額の汗を拭いながら、彼はうんと息をついた。
「……やっぱり、この香りが出るまでは、始まんねぇな」
ひとりごちた声に、カウンターの端から感嘆の声が返る。
「これ、干しイカですか? さっきから、ずっといい匂いで……」
声の主は、さきほど一番に店へ入ってきた若い男だった。
旅装を着崩し、まだ背負ったままの布袋を脇に置いて、湯の入った杯を両手で抱えている。
目の前の炭火と料理に、目を輝かせているあたり、どうやら食い意地は張っていそうだった。
「ああ。昨日漁師の爺さんからもらったヤツを、日陰に吊るしてちょいと干した。三分火で炙って、ちょい塩。味付けは、それで十分だ」
言いながら、ベネリオは焼き上がったイカを一枚、木皿に乗せる。
添えるのは、荒く刻んだ香草と、くし形に切ったレモン。
薄い塩の粒が、わずかに光を反射していた。
「うわ……見た目だけで、もう旨いのわかりますよこれ」
「匂いで旨いと思ったら、それはもう旨いもんだ。熱いうちに食えよ」
皿を前に出すと、男は嬉しそうに「いただきます」と声を弾ませた。
指先でイカの端をつまみ、恐る恐る口に入れる。
一瞬、咀嚼が止まり──そして、目を丸くした。
「んっ……うまっ……!」
「そりゃよかった」
ベネリオは湯を足しながら、焼き台に向き直る。
鍋の中では昆布と煮干しが出汁を吐き出し、泡が静かに縁をなぞっている。
香草を数枚ちぎり、湯気の中に沈めると、さらに複雑な香りが立ちのぼった。
──そのとき、引き戸がきしり、重たく軋んで開いた。
潮と炭の混じる煙が、風に押されてわずかに揺れた。
店の内と外の境に、ひときわ濃い影がひとつ、静かに立っていた。
革鞄を肩に、膝下までの長靴にはまだ乾ききらぬ泥が残っている。
濃い灰の上着に立ち襟のコート、その襟元から覗くのは、歳月を帯びた旅人の疲れ──あるいは、戦いの余韻か。
その目が、炭火の明かりに照らされる。
黒曜のような瞳がわずかに揺れ、そして何も言わず、店の中へと踏み入った。
──ガルド・エスヴァン。
その名を知る者は少ない。だが、この町の静かな一角では、忘れがたい気配として、彼の姿を覚えている者がいる。
男はゆっくりとカウンターに歩を進め、無言のまま、中央の椅子に腰を下ろした。
その動きには、まるで風の流れを読む漁師のような、あるいは火の揺らぎを見極める料理人のような、無駄のなさがあった。
「……ガル。やけに静かに現れやがるな、おまえは」
「……暖簾が揺れてたからな。風が止むまで、外で待ってた」
「そうかよ。んで? なんか用か? まさか、呑みに来たわけじゃ──」
「イカが、焼ける匂いがした」
それだけ言って、ベネリオの顔も見ずに、盃を差し出す。
ベネリオは肩をすくめて、それを受け取り、湯にくぐらせた。
「ったく……誰だよ、あんな無愛想な奴を店に入れたのは」
ぽつりと呟くと、先客の男が、思わず笑いをこらえきれなかった。
「お、お知り合いなんですね……」
「ああ、昔な。荒事ばっかしてた頃の腐れ縁だよ」
「ほう……そっちの方が、冒険者っぽいですね」
ガルドがちらりと目をやり、微かに唇を動かす。
「……見た目だけで言うな」
「いやいや、いい意味ですって! 渋いっていうか、その……」
「やめとけ。そいつ、褒められ慣れてねぇから、すぐ黙り込むぞ」
湯を張った盃をガルドに戻すと、彼は黙って受け取り、ぐいとあおった。
ベネリオは炭の上に新たに鱸の切り身を並べる。
銀皮がじりじりと縮み、香ばしい脂が滴っていく。
「そういや、おまえ、名前は?」
「あ、すみません。エルって言います。旅の途中で……魚の匂いに負けて、つい」
「いい名前だ。短くて、呼びやすい」
「ありがとう……ございます?」
ベネリオが笑い、ガルドは酒をもう一杯、注ぎ直す。
気がつけば、三人の間に流れる空気が少し和らいでいた。
イカの皿が空になり、代わって鱸と香草の小鉢が並ぶ。
「うわ……これも……」
「白身は焼きたてより、ちょっと置いたほうが旨い。口の中でほろっと崩れるまで、我慢して食え」
「……この店、最高ですね」
「だろ? 怖い顔の親父がやってるけど、味だけは保証付きだぜ」
ベネリオが火箸を構えたまま「誰が怖い顔だ」とぼやき、二人は同時に笑った。
炭がまた一つ、ぱちりと弾ける。
そのときだった。
暖簾の向こうで、わずかな気配が立ち止まった。
静かに、戸口の木を叩く音──二度、遠慮がちな小さな音。
引き戸がきい、と控えめに開く。
現れたのは、束ねた黒髪が肩に揺れる少女だった。
麻のワンピースの上に薄手のエプロンを重ね、手には白布にくるまれた包みを抱えている。
頬は日差しに焼けた健康的な赤みを帯びているが、その中心に、今は別の朱が滲んでいた。
彼女の足取りは、決して強くない。
けれど、真っすぐだった。
視線をそらしがちに、扉の隙間からそっと顔をのぞかせる。
その仕草は、何度もためらった跡を思わせた。
少女の名は、セシア。
町の八百屋の娘で、日が落ちる少し前、この店によく顔を出す。
──食材を手にして、けれどそれ以上の言葉はなかなか口にできず。
包みの中身よりも、その手に残る温もりが、彼女の気持ちのすべてを語っていた。
「セシア、か」
ベネリオが目を細め、火箸を下ろした。
「べ、べつに……顔見に来たわけじゃ、ないですからっ。ほら、あの……今日は、トマト、いいのが入ったって……!」
少女の言い訳が、炭火の煙といっしょに、夜の居酒屋にふわりと溶けていった。
「おう、そうかい。……トマト、か。赤いのか? それとも黄色いのか?」
「えっ、あ、あの……赤ですけど、えっと、あっちの畑の方で採れて……あの……皮が薄くて……っ」
セシアは慌てて包みを開き、つややかな実をそっと取り出した。
手のひらに乗せたトマトは、月の明かりに照らされて赤く映える。少し青さの残る、若い実だ。
「へぇ。……いい色してんじゃねぇか。さっきの鱸に合わせてみっか。火を通してソースにしてもいい」
「べ、べつに、そういうつもりで持ってきたわけじゃ……っ」
少女がまたそわそわと、足元で裾を握る。
エルがそれを見て目を細めた。
「お知り合い……なんですね?」
「近所の八百屋の娘さ。よく食材持ってくる。いや、持ってきたがる、だな」
「も、持ってきたがってないです!」
言いながらも、セシアはカウンターの端に立ち尽くしている。
どうぞ、と勧められればすぐにでも座りそうな様子なのに、誰もまだそれを言わない。
そこへ、ガルドがふいに口を開いた。
「……座れ。立ってると、料理が冷める」
「……っ!」
セシアは一瞬きょとんとし、次いで、耳まで真っ赤に染めて小さく頷いた。
ベネリオは苦笑して、手近の椅子を引いてやる。
「ったく……みんな、勝手に座って、勝手に呑んで、勝手にうまい言いやがってよ。なんだってんだこの店は」
「いい店ってことですよ、きっと」
エルが笑い、ガルドがまた黙って杯を傾ける。
小さな居酒屋に集う三人と一人。
炭火が燻り、潮風が夜の隙間から入り込む。
明かりは朱色に灯り、料理の香りはますます濃く──その夜の、最初の宴が、ようやく始まろうとしていた。
焼き台の上、反り返るイカの身がじくじくと音を立てていた。
切れ目から滲んだ脂が、焦げた網に落ち、白い煙を細く立ち昇らせる。
煙は天井近くで、潮と炭と醤油の焦げた香りが混ざり合って、店内を満たしていた。
ベネリオは火箸を握り直し、炭の隙間に細かい炭をひとつかみ足した。
炎の赤がじわりと広がり、炭火の温度がまた上がる。
その熱気に額の汗を拭いながら、彼はうんと息をついた。
「……やっぱり、この香りが出るまでは、始まんねぇな」
ひとりごちた声に、カウンターの端から感嘆の声が返る。
「これ、干しイカですか? さっきから、ずっといい匂いで……」
声の主は、さきほど一番に店へ入ってきた若い男だった。
旅装を着崩し、まだ背負ったままの布袋を脇に置いて、湯の入った杯を両手で抱えている。
目の前の炭火と料理に、目を輝かせているあたり、どうやら食い意地は張っていそうだった。
「ああ。昨日漁師の爺さんからもらったヤツを、日陰に吊るしてちょいと干した。三分火で炙って、ちょい塩。味付けは、それで十分だ」
言いながら、ベネリオは焼き上がったイカを一枚、木皿に乗せる。
添えるのは、荒く刻んだ香草と、くし形に切ったレモン。
薄い塩の粒が、わずかに光を反射していた。
「うわ……見た目だけで、もう旨いのわかりますよこれ」
「匂いで旨いと思ったら、それはもう旨いもんだ。熱いうちに食えよ」
皿を前に出すと、男は嬉しそうに「いただきます」と声を弾ませた。
指先でイカの端をつまみ、恐る恐る口に入れる。
一瞬、咀嚼が止まり──そして、目を丸くした。
「んっ……うまっ……!」
「そりゃよかった」
ベネリオは湯を足しながら、焼き台に向き直る。
鍋の中では昆布と煮干しが出汁を吐き出し、泡が静かに縁をなぞっている。
香草を数枚ちぎり、湯気の中に沈めると、さらに複雑な香りが立ちのぼった。
──そのとき、引き戸がきしり、重たく軋んで開いた。
潮と炭の混じる煙が、風に押されてわずかに揺れた。
店の内と外の境に、ひときわ濃い影がひとつ、静かに立っていた。
革鞄を肩に、膝下までの長靴にはまだ乾ききらぬ泥が残っている。
濃い灰の上着に立ち襟のコート、その襟元から覗くのは、歳月を帯びた旅人の疲れ──あるいは、戦いの余韻か。
その目が、炭火の明かりに照らされる。
黒曜のような瞳がわずかに揺れ、そして何も言わず、店の中へと踏み入った。
──ガルド・エスヴァン。
その名を知る者は少ない。だが、この町の静かな一角では、忘れがたい気配として、彼の姿を覚えている者がいる。
男はゆっくりとカウンターに歩を進め、無言のまま、中央の椅子に腰を下ろした。
その動きには、まるで風の流れを読む漁師のような、あるいは火の揺らぎを見極める料理人のような、無駄のなさがあった。
「……ガル。やけに静かに現れやがるな、おまえは」
「……暖簾が揺れてたからな。風が止むまで、外で待ってた」
「そうかよ。んで? なんか用か? まさか、呑みに来たわけじゃ──」
「イカが、焼ける匂いがした」
それだけ言って、ベネリオの顔も見ずに、盃を差し出す。
ベネリオは肩をすくめて、それを受け取り、湯にくぐらせた。
「ったく……誰だよ、あんな無愛想な奴を店に入れたのは」
ぽつりと呟くと、先客の男が、思わず笑いをこらえきれなかった。
「お、お知り合いなんですね……」
「ああ、昔な。荒事ばっかしてた頃の腐れ縁だよ」
「ほう……そっちの方が、冒険者っぽいですね」
ガルドがちらりと目をやり、微かに唇を動かす。
「……見た目だけで言うな」
「いやいや、いい意味ですって! 渋いっていうか、その……」
「やめとけ。そいつ、褒められ慣れてねぇから、すぐ黙り込むぞ」
湯を張った盃をガルドに戻すと、彼は黙って受け取り、ぐいとあおった。
ベネリオは炭の上に新たに鱸の切り身を並べる。
銀皮がじりじりと縮み、香ばしい脂が滴っていく。
「そういや、おまえ、名前は?」
「あ、すみません。エルって言います。旅の途中で……魚の匂いに負けて、つい」
「いい名前だ。短くて、呼びやすい」
「ありがとう……ございます?」
ベネリオが笑い、ガルドは酒をもう一杯、注ぎ直す。
気がつけば、三人の間に流れる空気が少し和らいでいた。
イカの皿が空になり、代わって鱸と香草の小鉢が並ぶ。
「うわ……これも……」
「白身は焼きたてより、ちょっと置いたほうが旨い。口の中でほろっと崩れるまで、我慢して食え」
「……この店、最高ですね」
「だろ? 怖い顔の親父がやってるけど、味だけは保証付きだぜ」
ベネリオが火箸を構えたまま「誰が怖い顔だ」とぼやき、二人は同時に笑った。
炭がまた一つ、ぱちりと弾ける。
そのときだった。
暖簾の向こうで、わずかな気配が立ち止まった。
静かに、戸口の木を叩く音──二度、遠慮がちな小さな音。
引き戸がきい、と控えめに開く。
現れたのは、束ねた黒髪が肩に揺れる少女だった。
麻のワンピースの上に薄手のエプロンを重ね、手には白布にくるまれた包みを抱えている。
頬は日差しに焼けた健康的な赤みを帯びているが、その中心に、今は別の朱が滲んでいた。
彼女の足取りは、決して強くない。
けれど、真っすぐだった。
視線をそらしがちに、扉の隙間からそっと顔をのぞかせる。
その仕草は、何度もためらった跡を思わせた。
少女の名は、セシア。
町の八百屋の娘で、日が落ちる少し前、この店によく顔を出す。
──食材を手にして、けれどそれ以上の言葉はなかなか口にできず。
包みの中身よりも、その手に残る温もりが、彼女の気持ちのすべてを語っていた。
「セシア、か」
ベネリオが目を細め、火箸を下ろした。
「べ、べつに……顔見に来たわけじゃ、ないですからっ。ほら、あの……今日は、トマト、いいのが入ったって……!」
少女の言い訳が、炭火の煙といっしょに、夜の居酒屋にふわりと溶けていった。
「おう、そうかい。……トマト、か。赤いのか? それとも黄色いのか?」
「えっ、あ、あの……赤ですけど、えっと、あっちの畑の方で採れて……あの……皮が薄くて……っ」
セシアは慌てて包みを開き、つややかな実をそっと取り出した。
手のひらに乗せたトマトは、月の明かりに照らされて赤く映える。少し青さの残る、若い実だ。
「へぇ。……いい色してんじゃねぇか。さっきの鱸に合わせてみっか。火を通してソースにしてもいい」
「べ、べつに、そういうつもりで持ってきたわけじゃ……っ」
少女がまたそわそわと、足元で裾を握る。
エルがそれを見て目を細めた。
「お知り合い……なんですね?」
「近所の八百屋の娘さ。よく食材持ってくる。いや、持ってきたがる、だな」
「も、持ってきたがってないです!」
言いながらも、セシアはカウンターの端に立ち尽くしている。
どうぞ、と勧められればすぐにでも座りそうな様子なのに、誰もまだそれを言わない。
そこへ、ガルドがふいに口を開いた。
「……座れ。立ってると、料理が冷める」
「……っ!」
セシアは一瞬きょとんとし、次いで、耳まで真っ赤に染めて小さく頷いた。
ベネリオは苦笑して、手近の椅子を引いてやる。
「ったく……みんな、勝手に座って、勝手に呑んで、勝手にうまい言いやがってよ。なんだってんだこの店は」
「いい店ってことですよ、きっと」
エルが笑い、ガルドがまた黙って杯を傾ける。
小さな居酒屋に集う三人と一人。
炭火が燻り、潮風が夜の隙間から入り込む。
明かりは朱色に灯り、料理の香りはますます濃く──その夜の、最初の宴が、ようやく始まろうとしていた。
51
あなたにおすすめの小説
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
【電子書籍1〜2巻発売中】ダジャレ好きのおっさん、勇者扱いされる~昔の教え子たちが慕ってくれるけど、そんなに強くないですよ?~
歩く魚
ファンタジー
※旧題「俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?」
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
25年の時を超えた異世界帰りの勇者、奇跡の【具現化】で夢現の境界で再び立ち上がる ⛔帰還勇者の夢現境界侵食戦線⛔
阿澄飛鳥
ファンタジー
2000年7月5日、松里アキはバスの中で謎の事故に巻き込まれる。
そして次に目を覚ましたとき、大人たちに伝えられたのは、時は2025年、その間、自分は行方不明になっていたという事実だった。
同時に、この時代の日本には【境獣】と呼ばれる魔物が出現していることを知る。
その日、謎の声に導かれて行き着いた先で手に入れた腕輪を嵌めると、アキは夢を見た。
それは異世界に飛ばされ、勇者になったという記憶だ。
欠落した記憶、取り戻す力、――そして現代に現れた魔物を前に、アキは戦いに身を投じる。
25年という時を超えた夢と現の境界で、勇者は再び前に進むことを選ぶのだった。
異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる