これから、彼と

12話④

玲音れおんと璃音りおと僕がカフェで待っていると、陽向ひなたが来た

「神宮寺じんぐうじ君、これは、どういうこと？」

陽向ひなたの声は至って冷静だ

「天野あまの先生、ゴメン、騙すようなことして」

璃音りおが言う

「俺は、コイツのために動くのはイヤだったけど、オヤジの頼みは断われなかった。オヤジの頼みごとは絶対に断わるなっていう、お祖母ばあさまの言い付けがあるから…ホント、ゴメンなさい」


「璃音りおは、私の息子なのです。事情があり、如月きさらぎではなく、神宮寺じんぐうじを名乗らせてますが」

玲音れおんが言う

「天野あまの先生、いえ、陽向ひなた様、瑠華るか様と二人でお話し合いをして下さい、私達は席を外しますから」

陽向ひなたは僕の話をきちんと聞いてくれるだろうか？