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メガロポリスの掟
4.対プレミアムシティ戦記
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「プレミアム・シティ」は、「ヨシダ・シティ」からゲーム上の1年遅れ、リアルで6時間後に、「メガロポリス」への昇格を果たした。一足早く「メガロポリス」に昇格した「ヨシダ・シティ」はその時、すでに陸・空の2軍を編成していて、戦車や爆撃機、戦闘機を相当数所有していた。
2つの国の力関係はこの段階で、ヨッシーの側に分があったのは間違いない。だが、ヨッシーはすぐに「プレミアム・シティ」を攻撃しなかった。新聞によると、「プレミアム・シティ」は、昇格前から市内の大学で大量破壊兵器の研究を進めていたことを明らかにした。ヨッシーはそれで攻撃をためらったのだ。「ヨシダ・シティ」が開戦を迷っている間に、「プレミアム」は空母の建造に着手、数カ月の突貫工事で完成させた。時間にしてわずか数時間のようだ。ヨッシーがほんの少し躊躇っている間に、2つの国は戦力が均衡してしまった。いや、海に面し、海軍を持っているプレミアム・シティが優位に立ってしまった。大量破壊兵器はプレミアム側のブラフだったことが明らかになるが、時既に遅しだった。
戦端が開かれたのは、今からほんの3時間前、「メガロポリス」時間にするとちょうど3カ月前だ。最初に国境で戦車軍団が激突した。先に発砲したのは、「ヨシダ・シティ」側だと、プレミアム・シティ・プレスは報じているが、事実のほどは分からない。同紙は「宣戦布告なしに、いきなり攻撃を開始した」とヨッシーを非難していた。
戦況は最初一進一退だったようだ。プレミアム側の新聞報道なので、割り引いて見なければならないが、開戦直後はヨッシー側が押していて、戦車部隊がプレミアム領土の深い地点まで入り込んでいたのは確かなようだ。爆撃機による港や高速道への攻撃も効果的で、プレミアム側の反撃も思うようにいかなかった。だが、空母艦載機を中心として、空からの攻撃に力を入れたプレミアム側が押し返し、戦況は1カ月後に膠着状態となった。
最後の決め手は、意外であっけないものだった。「ヨシダ・シティ」の軍資金が底を尽いたのだ。戦争が始まった途端、ヨッシーが心血を注いだギャンブル・リゾートには客が全く来なくなった。プレミアム側は、ヨッシーの街の経済的な生命線が、カジノ周辺にあることを見抜き、そこを重点的に攻撃した。爆撃の危険に怯えながらカジノで遊ぶ客はそうそういない。開戦を境に、カジノの上がりが激減したことで「ヨシダ・シティ」の財政状況は急激に悪化した。そして、開戦からわずか2カ月後、「ヨシダ・シティ」は破綻し、同時に敗戦を迎えた。破綻したのは今からわずか1時間ほど前のことだ。逆算すると、ヨッシーは敗色濃厚な中で、リョウにメールを寄越したのだ。「やらねばならなかった」という言葉は、ヨッシーの反省の弁なのだろうか。
2つの国の力関係はこの段階で、ヨッシーの側に分があったのは間違いない。だが、ヨッシーはすぐに「プレミアム・シティ」を攻撃しなかった。新聞によると、「プレミアム・シティ」は、昇格前から市内の大学で大量破壊兵器の研究を進めていたことを明らかにした。ヨッシーはそれで攻撃をためらったのだ。「ヨシダ・シティ」が開戦を迷っている間に、「プレミアム」は空母の建造に着手、数カ月の突貫工事で完成させた。時間にしてわずか数時間のようだ。ヨッシーがほんの少し躊躇っている間に、2つの国は戦力が均衡してしまった。いや、海に面し、海軍を持っているプレミアム・シティが優位に立ってしまった。大量破壊兵器はプレミアム側のブラフだったことが明らかになるが、時既に遅しだった。
戦端が開かれたのは、今からほんの3時間前、「メガロポリス」時間にするとちょうど3カ月前だ。最初に国境で戦車軍団が激突した。先に発砲したのは、「ヨシダ・シティ」側だと、プレミアム・シティ・プレスは報じているが、事実のほどは分からない。同紙は「宣戦布告なしに、いきなり攻撃を開始した」とヨッシーを非難していた。
戦況は最初一進一退だったようだ。プレミアム側の新聞報道なので、割り引いて見なければならないが、開戦直後はヨッシー側が押していて、戦車部隊がプレミアム領土の深い地点まで入り込んでいたのは確かなようだ。爆撃機による港や高速道への攻撃も効果的で、プレミアム側の反撃も思うようにいかなかった。だが、空母艦載機を中心として、空からの攻撃に力を入れたプレミアム側が押し返し、戦況は1カ月後に膠着状態となった。
最後の決め手は、意外であっけないものだった。「ヨシダ・シティ」の軍資金が底を尽いたのだ。戦争が始まった途端、ヨッシーが心血を注いだギャンブル・リゾートには客が全く来なくなった。プレミアム側は、ヨッシーの街の経済的な生命線が、カジノ周辺にあることを見抜き、そこを重点的に攻撃した。爆撃の危険に怯えながらカジノで遊ぶ客はそうそういない。開戦を境に、カジノの上がりが激減したことで「ヨシダ・シティ」の財政状況は急激に悪化した。そして、開戦からわずか2カ月後、「ヨシダ・シティ」は破綻し、同時に敗戦を迎えた。破綻したのは今からわずか1時間ほど前のことだ。逆算すると、ヨッシーは敗色濃厚な中で、リョウにメールを寄越したのだ。「やらねばならなかった」という言葉は、ヨッシーの反省の弁なのだろうか。
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