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マシュマロ系令嬢と第1の悪役令嬢
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「――というわけで、明日のランチにおふたりをお誘いしたいと思うのですけど、よいでしょうか?」
「ギュスターヴたちを?」
マリアベルの部屋でくつろいでいた婚約者が渋面を作った。
「駄目、でしょうか?」
ソファのとなりに腰かける婚約者の顔を、不安な気持ちで見つめる。
「いや、悪かった。ベルの関心が、ふたりに向いているのをつい悔しく思ってしまったんだ」
「まあ! 嫉妬してくださったの?」
「ああ、まあ……」
マリアベルは歯切れが悪い年上の婚約者が愛しくなってしまった。
手を伸ばし指通りのよい銀髪をさらさらとすくうと、婚約者が照れたように頬を赤らめる。
――可愛い!!
マリアベルの心臓がきゅきゅーんとする。
「おふたりの件ですが、元はといえばシモン様が渡り廊下で、リリーティアさんを避けたからなのですよ」
「あれは、わざとぶつかろうとしていた」
「徒競走の練習に熱が入ってしまっただけでは?」
「徒競走の練習ならグラウンドがあるだろう? あれはおそらく生徒会のだれかとフラグを立てるためだ」
「フラグ?」
婚約者がとても難しい表情になったので、マリアベルはそれ以上について、たずねることが出来なくなった。
「ともかく、転んだリリーティアさんに手を差し伸べたのが、バルサス様なのです」
「キュスターヴは代々騎士の家柄だから、騎士道精神からつい手を差し伸べてしまったんだろう。アレと関わってしまって、気の毒に」
「それを見たフィオーラさんが、浮気だと言い出して」
「なるほど、フィオーラ・カッセル嬢か……。たしか、ギュスターヴの婚約者だったな」
「はい。ですから、フォローをしてさしあげたいのです」
「――くっ……おのれ、フラグめ」
がくりとうなだれた婚約者から怨嗟の声が聞こえた。
「シモン様、ごめんなさい」
マリアベルはどうやら婚約者の負担を増やしてしまったらしい。
けれども、マリアベルは恋するひとりの少女として、拗らせているフィオーラを放ってはおけなかったのだ。
「あなたは気にしなくていいんだ」
「はい。でも、ごめんなさい」
婚約者はしゅーんと落ち込んでしまったマリアベルの手を握ると、いつものように穏やかに微笑んだ。
「明日のランチだな? では、私からもギュスターヴを誘ってみよう」
「ありがとうございます!」
マリアベルはほっと胸を撫で下ろした。
しかし、このまま婚約者の優しさに甘えるわけにはいかない。
「――というわけで、明日のランチにおふたりをお誘いしたいと思うのですけど、よいでしょうか?」
「ギュスターヴたちを?」
マリアベルの部屋でくつろいでいた婚約者が渋面を作った。
「駄目、でしょうか?」
ソファのとなりに腰かける婚約者の顔を、不安な気持ちで見つめる。
「いや、悪かった。ベルの関心が、ふたりに向いているのをつい悔しく思ってしまったんだ」
「まあ! 嫉妬してくださったの?」
「ああ、まあ……」
マリアベルは歯切れが悪い年上の婚約者が愛しくなってしまった。
手を伸ばし指通りのよい銀髪をさらさらとすくうと、婚約者が照れたように頬を赤らめる。
――可愛い!!
マリアベルの心臓がきゅきゅーんとする。
「おふたりの件ですが、元はといえばシモン様が渡り廊下で、リリーティアさんを避けたからなのですよ」
「あれは、わざとぶつかろうとしていた」
「徒競走の練習に熱が入ってしまっただけでは?」
「徒競走の練習ならグラウンドがあるだろう? あれはおそらく生徒会のだれかとフラグを立てるためだ」
「フラグ?」
婚約者がとても難しい表情になったので、マリアベルはそれ以上について、たずねることが出来なくなった。
「ともかく、転んだリリーティアさんに手を差し伸べたのが、バルサス様なのです」
「キュスターヴは代々騎士の家柄だから、騎士道精神からつい手を差し伸べてしまったんだろう。アレと関わってしまって、気の毒に」
「それを見たフィオーラさんが、浮気だと言い出して」
「なるほど、フィオーラ・カッセル嬢か……。たしか、ギュスターヴの婚約者だったな」
「はい。ですから、フォローをしてさしあげたいのです」
「――くっ……おのれ、フラグめ」
がくりとうなだれた婚約者から怨嗟の声が聞こえた。
「シモン様、ごめんなさい」
マリアベルはどうやら婚約者の負担を増やしてしまったらしい。
けれども、マリアベルは恋するひとりの少女として、拗らせているフィオーラを放ってはおけなかったのだ。
「あなたは気にしなくていいんだ」
「はい。でも、ごめんなさい」
婚約者はしゅーんと落ち込んでしまったマリアベルの手を握ると、いつものように穏やかに微笑んだ。
「明日のランチだな? では、私からもギュスターヴを誘ってみよう」
「ありがとうございます!」
マリアベルはほっと胸を撫で下ろした。
しかし、このまま婚約者の優しさに甘えるわけにはいかない。
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