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二月

3.反発

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 様々な憶測を呼んだ、新しく二課の一員となった女性は、美幸が観察する限りでは一見普通に見えた。

「こちらが今日付けで営業三課から異動して来た、渋谷由香さんです。一日も早くこちらに馴染める様に、皆さんで気配りしてあげて下さい」
(偉そうな顔して、何が気配り。あんたこそ、部下に対して気を配りなさいよ! そこら辺が皆無じゃないの!?)
 清人の台詞に、美幸が内心で激しく突っ込みを入れていると、彼の横に立っている由香が、集まった二課の面々に向かって常識的な初対面の挨拶をしてくる。

「渋谷由香です。宜しくお願いします」
 そう言って頭を下げた彼女に、周囲の者達は笑顔で応じた。
「こちらこそ宜しく」
「急な異動で戸惑う事を色々あるかと思うけど、分からない事があったら何でも聞いて下さい」
「ありがとうございます」
 前回の配置されたのが蜂谷だった為、彼以外の二課全員が(凄いまともな社員じゃないか)と密かに考えた。そんな皆の内心を知ってか知らずか、清人が淡々と話を続ける。

「それでは私物を整理したら、業務に入って貰います。最初は各自のデータ入力作業や資料の整理をして貰って、追々仕事の幅を増やしていきますので」
「分かりました」
「城崎係長。彼女の手が空いたら、指示を出して下さい」
「了解しました」
 そして幾つかの連絡事項を清人が告げて二課の朝の打ち合わせは終わり、各自自分の席に戻って業務に取りかかった。

(比較対象の蜂谷が酷かっただけに、パッと見にはまともそうな人なんだけど……。あれ? 仲原さんからメールが来てる)
 美幸が取引企業からの発注内容を確認しながら、時折由香の方を覗き見ていると、昼近くになってディスプレイの片隅に新着メールが届いた旨の表示が出ているのに気が付き、何気なく開いた。その内容を確認して、無意識に顔をしかめる。

(あの人と、一緒にお昼を……。うん、それは構わないんだけど、私を睨んでたって言うのが本当なら、美味しく食べられそうに無いなぁ。どうしよう?)
 何事も前向きな彼女にしては珍しく、考えがそれを回避する方向に流れかけたが、続く文面を読んで一人項垂れた。

(うっ……、大岡さんと田辺さんも一緒。部内の女性社員全員集合ですか。涼しい顔で承認取るのが早いですね、仲原さん。これは拒否権なんか無いわ)
 課は違えどベテラン女性社員の二人は、部長の谷山でさえも一目置く存在であり、たかがランチを一回すっぽかした位でどうこう言う性格では無い女性達では無いと知っていても、今回の話を無視するのは躊躇われた。

(まあ、仕方がないか。職場の和を乱すことはしたくないし、早めに本音を聞けるなら、聞いておいた方が良いかもね)
 そんな風に前向きに思い直した美幸は、理彩に了承のメールを返信してから、中断していた作業に没頭し始めた。そして昼時になり、区切りの良い所で顔を上げた美幸は、同じ並びの机に向かっている理彩に声をかけてみた。

「お疲れ様です。仲原さん、上がれそうですか?」
「う~ん、先に行ってて。区切りが良い所までしていくわ」
 それを聞いて反射的に課内を見渡した美幸は、怪訝な顔になって問いかける。

「あれ? そういえば渋谷さんは?」
「大岡さんが一番先に手が空いたみたいだったから、さっき渋谷さんを誘って出て行ったわ」
「そうですか。じゃあ、先に社食に行ってます」
 最初から二人きりで行かなくて済んだことに密かに安堵しながら、美幸は財布だけを持って社員食堂へと向かった。

「藤宮さん! こっちです!」
 食堂で日替わり定食を受け取り、企画推進部の面々がどこに居るのかと周囲を見回していると、少し離れた所から三課の和枝が軽く手を振りながら呼びかけてきた。それで美幸は和枝の他に由香と三課の大岡清子が着いているテーブルに迷わず歩み寄り、トレーを持ったまま挨拶する。

「渡部さん、お疲れ様」
「お疲れ様です。どうぞこっちに座って下さい」
「ありがとう」
「藤宮さん、お先に失礼してるわ」
「大岡さんお気遣いなく、私も食べますから。渋谷さん、お疲れ様です」
「……どうも」
 由香に向かっても笑顔を振りまいた美幸だったが、相手は面白く無さそうにぼそりと呟いただけだった。その反応に、美幸は僅かに眉根を寄せる。

(なんだか不機嫌と言うか、朝と比べると格段に愛想がないわね、この人)
 敢えて話しかける気が起きず、美幸が取り敢えず大人しく食べ始めると、和枝が小さく笑いながら意味不明な事を言い出した。

「ふふっ……、突き刺さる視線が、いっそ心地良いですね」
「え?」
「あらあら、色々突き抜けて来たわね、渡部さん」
「そりゃあ、四月に入ってもう一年近くになりますから。とっくに開き直っています」
「それもそうか。早いわね、一年って」
「…………」
 何やら達観した二人が和やかに会話している内容を聞いて、美幸がさり気なく周囲の様子を窺ってみると、確かに好奇心と疑念と敵対心に満ちた複数の視線を察知した。

(そうか……。営業三課から企画推進部二課に異動になった訳あり社員を囲んで、部内の女性が集まってれば、それだけで人目を引くわよね。だけど別にこんな場所で悪巧みしてるとか、集団で吊し上げてるとかするわけ無いのに。暇人どもが)
 内心で腹を立てながらご飯をかき込み始めた美幸だったが、ここで遅れていた二人がやって来た。

「お待たせ! 遅れてごめんなさいね。こっちで良い?」
「はい、構いません」
「さて、あなたが渋谷さんね。私、一課の田辺鈴江よ。宜しく」
 トレーをテーブルに置いた鈴江が、座りながら挨拶すると、由香は一応しおらしい物言いで頭を下げつつも、警戒心をあらわにしながら問いを発した。

「渋谷由香です。宜しくお願いします。ところで……、これで企画推進部の女性社員全員が集まったと思いますが、何か私に言いたい事でもあるのですか?」
(お? 直球プラス喧嘩腰? 何かやる気満々じゃない、そうこなくっちゃ)
 何かろくでも無い事を言い出したら、逆に倍返ししてやろうと思った美幸だったが、この招集が何の為に誰が主導したのか分からなかった為、大人しく話の流れを見守る事にした。すると最年長の鈴江が、由香の態度がおかしかったのか、笑いを堪える様な表情で言い出す。

「そうねぇ……、互いの自己紹介とバレンタインの義理チョコをどうするか、かしら?」
「はぁ?」
 予想外の話を聞かされた由香は面食らった顔になり、それを見た清子が苦笑気味に会話に参加してくる。

「企画推進部設立以来、そんな慣習は無かったんだけどね。今産休中の柏木課長も、個別に義理チョコとかを配るタイプでは無いし」
「私達もいいオバサンだから今更配る気もしなくて、一昨年までは旗振り役がいなくてね」
「……そうですか」
(あれ? 何か雰囲気が変わった? 何か困惑しているような……)
 ボソッと応じた由香の表情を見て、美幸は意外に思ったが、続く鈴江の台詞で彼女の表情が一変した。

「だけど去年は藤宮さんが入って来て、義理チョコを配ろうって事になったのよ」
「そうでしたか……」
(何? 急に負のオーラをビシバシ感じるんだけど?)
 斜め前から無言で睨まれて、流石にムッとしてきた美幸だったが、まだ話の途中だった為文句を口にするのは避けた。そんな彼女を見て苦笑いしながら、鈴江が話を続ける。

「まあ、義理チョコって言っても個別に配るんじゃなくて、休憩時間につまめる様な、お徳用までは安くないチョコを多目に用意して、好きな時に食べて下さいって言う位の、いわゆる話のタネとか課内のコミュニケーションを図る為に準備した様な物だけど」
「今年もまとめ買いしようかどうか、女性社員だけで話し合っておこうと思ってね」
「そうですか」
「それで、渋谷さんの意見を聞きたいんだけど。異動してきたばかりだし、前の部署ではどうだったかしら?」
 にこやかに意見を求められた由香は、如何にもつまらなさそうに反論した。

「別にそう言った事は、しなくても宜しいんじゃ無いでしょうか?」
「あら、そう?」
「はい。職場でそういうチャラチャラした馴れ合いと慣習と強制行為と言うのは、作業環境を阻害する以外の何物でも無いと思います」
「なるほどね」
 そこで鈴江と清子は無言で目と目を見交わして軽く頷いたが、由香はそんな二人を見ながら確認を入れてきた。

「現に、一昨年まではチョコを配る様な行為はされて無かったんですよね?」
「ええ。さっきも言ったけど、柏木課長もその手の事には関心が無かったから」
「そりゃあ、もう課長におなりですから、周囲にこれ以上つまらない媚びを売る必要は無いでしょう。部長に昇進するには、そんな姑息な手は効かないでしょうが。ご愁傷様と言っておきましょうか」
 勝ち誇った様に由香がそんな事を言い出した為、美幸は我慢できずに勢い良く椅子から立ち上がりながら怒鳴り付けた。

「ちょっとあんた!」
「落ち着きなさい、藤宮」
「でも!」
 周囲の視線が集まる中、慌てて理彩が美幸の腕を掴んで宥めようとしたが、由香はそんな彼女を見上げながらせせら笑った。

「あぁら。図星をつかれたからって、そんなにいきり立つ事は無いんじゃない?」
「はぁ? 何よ、図星って」
「城崎係長と付き合ってるって噂だけど、仕事が出来ない分色気振り撒いて点数稼ごうだなんて、浅はかよね」
「何ですって!? 私がいつ、点数稼ぎをしたってのよ!」
 益々声を荒げた美幸だったが、ここで理彩が相変わらず彼女の腕を掴みながら、しみじみとした口調で言い出す。

「そうよね……。寧ろ藤宮の方から色気振り撒いてすり寄ったら、係長は泣いて喜ぶわよ。最近、何かと不憫な所が目立つから、一回位してあげたら?」
「仲原さん! 何て事を言うんですか!?」
「仲原さんの意見に一票」
「渡部さん!?」
 スチャッと軽く片手を挙げて和枝が真顔で同意した為、美幸は盛大に顔を引き攣らせた。そんなやり取りを見た由香が、唖然として毒気を抜かれいると、鈴江と清子が年長者らしく含み笑いで意見してくる。

「渋谷さんは今日異動してきたばかりだし、課内の事が分かっていない故の発言だと思うけど、今のは誰がどう見たって的外れね」
「それはそれでおもしろいけど、そういう事を口にする人間は周囲から同類と思われるから、口を慎んだ方が良いと思うわ」
「……気をつけます」
 流石にこのベテラン二人を敵に回したらどうなるか察せない程、空気が読めないタイプでは無かったらしく、由香は一応大人しく頷いたてみせた。それで鈴江が話を纏めにかかる。

「確かにイベントだからと言って、無理に乗る事も無いでしょうし、お互いに強制する権利は無いしね。今回は皆に配るのも止めておきましょうか」
「そうですね。皆もそれで良いわね?」
「はい」
「分かりました」
 理彩は素直に、和枝もちょっと物申したい空気を醸し出しつつも頷き、そこでバレンタインに関する話題は終了になった。それからは由香も交えて世間話をしながら食べ進めたが、美幸の中で終始不満と怒りが燻る昼食となった。

(何なの? 自分の意見が通ったからって、あのドヤ顔。しかも誰が色目使って、仕事で手心加えて貰ってるってのよ!)
 午後の業務もムカムカしながらこなし、何とか終業時刻近くになったが、ここで城崎からメールが来ているのが分かって何気なく開いてみた。それは『話があるから一緒に帰らないか』というお誘いのメールだったのだが、素直に了承のメールを打とうとして、美幸は思わず考え込んだ。

(確かに話したい事はあるけど、一緒に部屋を出たりしたら、また何か色々言われそう……。もう! 本当に面倒くさいなぁ)
 内心で愚痴を零しつつ美幸は考えた内容を城崎に返信してみると、了解したとのメールを貰って、安心して仕事を続行させた。

「お先に失礼します」
「お疲れ」
「お疲れ様」
 定時少し過ぎて美幸は仕事を切り上げ、帰り支度をして周囲に挨拶をしながら立ち上がった。そして部屋を出る時、何となく背中に視線を感じたものの、由香からの物だと分かっていた為、振り返る気も起きず、そのまま廊下に出てエレベーターに向かって歩き出す。
 そして退社する社員でごった返しているエレベーターを降りて、社屋ビルから出た美幸は、最寄駅の近くまで歩いて行き付けのカフェに入った。

「全く……。あの敵対心むき出しのあれ、何とかならないかしら?」
 カウンターでブレンドを受け取り、窓際の二人掛けの席に座ってしかめっ面で飲んでいると、五分もしないうちに斜め後方から、独り言に対する苦笑気味の声がかけられる。
「気持ちは分かるが、暫くは無理じゃ無いのか?」
 その声に、美幸は慌てて横を振り仰いだ。

「あ、係長! お疲れ様で」
「今はプライベートなんだが?」
「ええと……、つまらない愚痴をお聞かせしてすみません、城崎さん」
 すかさず突っ込まれて慌てて言い直した美幸だったが、わざと遅れて来た城崎は、少々不満そうな顔になりながらも、それ以上苦言を呈したりはしなかった。

「その口調……、まあ良いか。ところで午後、凄く苛々してなかったか? 表情がどことなく険しかったし」
「う……、分かっちゃいましたか。じゃあ早速遠慮なく聞きますけど、あの渋谷さんの事をどう思いますか?」
 直球で美幸が尋ねると、おおよその見当はついていた城崎が淡々と答えた。

「ある程度予想はしていたが、蜂谷とは違った意味で難物だな。業務説明をしながらも、早速絡まれたし」
「ですよね。でも絡まれたって、何ですか?」
 僅かに眉根を寄せ(仮にも上司に向かって絡むって何事よ?)と思いながら美幸が尋ねると、城崎は相変わらず事も無げに答える。

「大した事じゃないが。そうだな……、『城崎係長は有能だと伺ってましたが、部下に手を出したり、ちょっと若くて可愛いからって誑し込まされるなんて、案外俗物でいらっしゃるんですね』とか、軽い皮肉を」
「何ですか、それはっ! 人を馬鹿にするのも程がありますよ!?」
 城崎の話を遮って怒りの声を上げた美幸だったが、対する城崎はどこまでも冷静だった。

「少し落ち着こうか。現実的に同じ部署で、しかも直属の上司部下で付き合うとなったら、普通は風当たりは強いし周りに良い顔をされないものだ。彼女の場合は極端だが、彼女の様な反応が一般的だろう。うちの課と言うか部内全体が、部長や課長達が揃ってそんな事に拘らない大らかな人間ばかりだから、問題視されていないだけだし」
「それにしても!」
「それにその類の誹謗中傷は、前に一度言われているし、正直どうって事無いな」
「どういう事ですか?」
 さらりと城崎の口から語られた内容に、美幸が首を傾げると、城崎が何年か前の事を語り始めた。

「柏木課長が課長に就任したのが三十そこそこで、しかも女性だろう? 就任当初、どうしても風当たりがきつかったんだ。社長令嬢だからだと陰口を叩くのは可愛い方で、独断であちこちの部署や支社から問題社員をかき集めたから、会社を私物化していると糾弾されたり」
「確かに、色々言われていたみたいですね」
「加えて俺が三十手前で係長として引っ張られたものだから、周囲の奴らが妬む妬む。『女に媚びを売ってまで昇進したいのか』とか『あんなのの世話を昼夜違わず出来るとは、見かけによらずマメだな』とか『社長にはちゃんと息子がいるんだから、婿になっても出る芽は無いのに馬鹿な奴』とか、他にも色々」
「係長! 笑いながら言う内容じゃありませんよ!」
 当時の事を思い返しながら、苦笑いで話していた城崎を美幸は呆れ気味に叱り付けたが、城崎は笑ったまま指摘してきた。

「だから、プライベートでは肩書きは外せと」
「すみません! でも腹が立たないんですか?」
 その問いかけに、城崎は一応笑いを収めてから、僅かに首を傾げつつ答えた。

「そう言われても、見当違いの批判だからな。一応、噂の相手の課長にはご迷惑をかけているかもしれないと思って頭を下げたが、本人も全然気にして無かったし。と言うか『一年経ったら、同じ事を言う人間はいなくなるわよ。言えたらその度胸を誉めてあげるわ』とぶった切ってた。現に一年経ったら、外野はすっかり静かになってたし」
「さすがですね……」
「別に、課長にも俺にも、後ろ暗い所は皆無なんだから、弁明する必要性を見いだせなかったってだけの話だ。結果を出せば周囲の評価は付いて来るし、自身の正当性主張する為にも堂々としていれば良い。外野が五月蠅くて仕事ができないなんて言い訳をする様になったら、僻み根性丸出しの連中と同類だ」
「そうですよね」
 そこで真顔で美幸が頷いたが、ここで城崎が急に口調を変えて、苦々しく呟く。

「それに……。後から移籍に係わる裏事情を知ったら、少しだけ彼女に同情する面もあったし……」
「裏事情? 何です?」
 不思議そうに美幸が尋ねると、どうやら無意識に考えていた事を口にしたらしい城崎は、一瞬動揺した後に、何でも無かった様に話題を変えてきた。

「よし、ストレス解消には甘い物がうってつけだ。ここのケーキを奢るから、食べて行け。モンブランとチーズケーキのどちらが良い?」
「ちょっと、係長!」
「プライベート。それで? ケーキは?」
 にこやかに、しかしそれ以外の回答を受け付けない問いを発した城崎に、美幸は抵抗を諦めてリクエストを口にする。

「……チーズケーキでお願いします、城崎さん」
「了解」
(怪しい……。絶対、何か隠してるよね。裏事情って何よ?)
 笑顔で立ち上がり、カウンターに向かって歩いて行く城崎の背中を見ながら、新たに沸き起こった疑念について考え込んでしまった。
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