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反逆の徒
闇商会
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運ばれたのはガイア帝国の町はずれ、放棄された牧場の廃屋のようだ。これほど歓楽街から離れた辺境に、闇組織の一端があるなんて──。
ギールの部下、ニアは後ろ手に縄された状態で馬車を降りた。
辺りをそれとなく見回して、鋭い目つきで来た道を確認する。
ショートヘアの髪形は前髪をバッサリと切って、片方の横髪が顎下まで伸びていた。荒いヘアカットでアシンメトリーになっているのは、自分のダガーで適当に切ったからだった。
しかしそれが奇妙なことに、ニアの今の姿によく似合っていた。
滑らかな流線形の体にぴったり合った真っ黒な革のボディスーツ。
右太ももには投げナイフなどを装着するベルトが巻かれている。
しかし──本来そこに充填されているはずの武器はすべて取られてしまった。
(きっとうまく追跡してくれるはず)
ニアが追うのは闇取引を仕切っている総本山のボス、レデリア・ガンフ。
禁制品の取引、子どもの誘拐、暗殺まで、ガンフの闇商会は帝国の取り締まりが弱まるにつれてシマを拡大し、ついには城下町にまで手が及んでいた。
「ガンフ様のアジトに一人で忍び込むなんざ、肝の座ったネエチャンだ」
ニアを連れてきた男のうちの一人が薄笑いを浮かべる。丸坊主で筋肉質の男だった。
廃屋に入ると、中央に背の高い男が立っていた。鋼鉄製のプレートメイルと長剣を帯剣していて、他の男たちよりも重装備だ。腕が立ちそうだと、ニアは力量を推し量る。
「女盗賊か……」
光のない黒目の男は、頬とあごの骨が浮き出て眼窩のくぼみが分かるほど落ち込んでいる。さながら血の通っていない冷徹なスケルトンのように見えた。
慣れた手つきで長縄を天井の梁の上に通し、ニアの足首に結ぶ。
「拷問する前に一応聞いておくが、ギールのアジトはどこだ?」
「は、話したら……助けてくれるの?」
「本当のことを話せばな……」
男が縄を引っ張るとニアは勢いよく足を引き上げられ、逆さづりになる。
「キャアッ!」
と、ニアは叫び声をあげた。
無論、それぐらいで驚くタマではない。暗部の仕事柄、危険な目には幾度となく遭ってきた。そして何度も訓練され磨き上げられた体と精神は、多少の傷を負っても眉ひとつ動かない。
ニアは捕まってしまったドジな新米盗賊を演じていた。
廃屋の角、梁の影からゆっくりと何者かがニアの正面に回り込んでくる。
「なんと……君みたいな美人が王商ギールの手下なのかね」
太った男が紫のスーツを着て、手に葉巻を持っていた。
その男こそ、ニアが追い続けていた男──
(レデリア・ガンフ……)
闇商会のボスであり、この国に悪をばら撒く病巣の源だ。
「た、助けてください……! 私、何でもしますからっ!」
「おお、泣いて可哀そうに」
悪人は女の声に誘われる、この手を使うときニアはいつもそう思う。
あと一歩寄ってくれれば、首の骨を折って地獄に落としてやる……。
しかし、ガンフが近づこうとすると、ガイコツ顔の男がガンフを制した。
「こいつには近づかないほうがいい。あのギールの暗殺部隊だ。女のようにみえるが、実際は野獣と同じで獰猛だ」
「そうかね。どうせ殺すのなら、可愛がってやろうと思ったんだが。まあ、拷問されて可愛い顔が歪むのもいいな。エヘヘッ」
ガンフは葉巻を吸うと椅子を持ってきて正面に座る。
変態野郎と言いたくなるが、この種の輩は闇の世界で跋扈している。
「残念だよ、あんたみたいなボスクラスもチンケなクソ野郎だなんて」
ニアは逆さになったガンフに睨みをきかせ罵声を浴びせると、ガンフは目を丸くする。
そして、ニアは口笛を吹いた。
(別の手をつかうしかないわね)
合図とともに窓や出入り口から、ニアの仲間が踏み込んでくる。
「なんだと!」
「女盗賊はエサだったのか……」
ニアは仲間から受け取った短剣で縄を切り、ガンフに迫る。すぐにガイコツ男が進路を塞ぐ。
「悪いが俺には勝てんぞ」
納刀された柄を握り殺気を漲らせる。
明らかに他の男たちとは違う、刺すような殺気。
ニアがナイフで切り込んだ瞬間、手首に痛みが走った。
(速い! 斬撃が見えなかった)
もし半歩大きく踏み込んでいれば、腕を切り落とされていただろう。
「エヘヘッ! 残念だが、こいつは元騎士団でね。お前たちが束になっても勝てやしないさ!」
ガンフはガイコツ男の影から笑う。
丸坊主の男が気絶して倒れ、入口付近にいたガンフの手下が一掃されるころ、ニアの仲間はガンフの言葉を聞いて顔を見合わせた。
騎士団という言葉は、帝国でもっとも強い部類の集団であり、それは闇組織においても十分、畏怖すべき対象であった。
元騎士団……まさかそんなやつがガンフの手下だなんて……。どおりで剣筋さえ捉えられなかったわけか。
ニアの仲間はガンフとそのボディガードを取り囲む。
合図を目で送ると、一斉に襲いかかった。
「ぐあっ!」
「うグッ……!」
元騎士からの斬撃は一太刀ごとにニアたちを斬り伏せていく。
(マズイっ、このままじゃ全滅する!)
ニアは仲間に攻撃中止を合図を送ると、ガイコツ男が歯を見せて不気味に笑った。
「仲間を止めるのが少し遅かったようだな、悪いがここから先は拷問の続きだ! クククッ」
男の姿が消えてニアの前にいた仲間の足から血が吹き上がった。
男は振り返り、再び構えて斬りかかる。
そのたびに、仲間の一人が斬撃により体から血を吹いた。
「くっ! なんて速さだ!」
そして迫りくる強烈な殺気。男に背を向ければ、瞬時に殺されてしまう。
もはや、この小屋にいる者の命は男の手のひらにあると言っても過言ではない。
「だから言っただろ、俺には勝てないと。逃げる方法は一つ、ギールのアジトを教えてくれればいい。さもなくば肉片になるまでよ……クククッ」
血の匂いにむせ返るなか、自分の命と引き換えに誰かを逃がそう。
ニアがそう決心したとき──不思議なことに地面からつむじ風が上がった。
バギッ!!
廃屋の天井が壊れると、折れた木材が空に吸い込まれていく。
まるで巨人に剥ぎ取られたかのようだった。
「あ、あれは、ギール様!?」
ニアの仲間のひとりが指差す。
巻き上がった風の中央にターバンを巻いた白装束の人間が浮いている。
その者は廃屋にゆっくりと降り立った。
「遅くなってゴメン。まさかこんな遠くの場所の声だったなんて想定外でさ……」
妙に若々しい声だったが、顔を隠したその姿は間違いなくギール様だ。それにギールは継がれていく名前とも聞く。
「きみがニアさんだね? だいたい聞いてて分かったけど、この二人が敵ってことでいいのかな?」
「ハ、ハイッ! 剣を持っているものは元騎士団ですので……」
「それなら、テストにちょうどいいや」
そう言って、元騎士団に近づく。
「……ふざけやがって、ギールだと? 隙だらけじゃねぇか。一撃で殺してやる」
苛立ちを露わにした男は構えると、今までで最も速い斬撃を繰り出した。
バキン!!
剣戟は何かに当たり、金属音が廃屋の隅々まで響いた。
ガイコツ男の手が震える。骨にまで染みる衝撃で、グリップを強く握れなくなっていた。
「なん、なんだ……刃が欠けてやがるっ……」
「おーっ。氷の障壁はやっぱり無意識でも守ってくれるのか。自動防御じゃないと、ダンケルクの攻撃は防ぎようがないしな。じゃあ今度は、集中射撃を試すか」
腕のブレスレットが赤く光ると、十数個の閃光がガイコツ男の両肩、膝、腹へ順番にぶつかっていく。
「ぐああーッ!!」
鋼鉄製の鎧を装備していても一発一発が重く、衝撃でいちいち後ろに吹き飛ばされた。閃光がぶつかれば、火花とともに鎧がへこむ。
全てを打ち込まれた男は、地面に伏せたまま気を失った。打たれた箇所の骨は砕かれていた。
「ちょっと強すぎるかな……うーん。調整が難しい」
元騎士団員が手も足も出ない状況を見て、呆気に取られるニアとその仲間たち。
廃屋の角へ逃げたガンフに赤のブレスレットが向けられた。
「悪いけど、レデリア・ガンフ。きみで試させてもらうよ。大丈夫……調整したから……たぶん」
「ヒ、ヒィ……ま、待ってくれ、何が望みなんだ……ギィアアーッ!!」
問答無用でガンフの体中に閃光が打ち込まれた。
全弾が一瞬で打ち込まれたので、大きなガンフの体は宙に浮いて廃屋の壁に叩きつけられる。
「うわぁ……やっぱり強すぎるな……もう少し練習だな。……あ、ニアさん、あとの片付けはまかせていいかな」
「ハイッ! あ、あの……申し訳ありませんでしたっ! ギール様に手助けいただくなんて……」
「いや、だいぶん遅れた登場になってしまって……もっと水の魔法を練習します」
そう言いながら仲間の負傷を悔いるように見たあと、竜巻の魔法で屋根から出ていった。
「これほど強いのにまだ満足されていないのか……私もまだまだだな……」
ニアは遠ざかるギールの後ろ姿に、救われた命尽きるまでと胸に手を当て誓いを立てた。
ギールの部下、ニアは後ろ手に縄された状態で馬車を降りた。
辺りをそれとなく見回して、鋭い目つきで来た道を確認する。
ショートヘアの髪形は前髪をバッサリと切って、片方の横髪が顎下まで伸びていた。荒いヘアカットでアシンメトリーになっているのは、自分のダガーで適当に切ったからだった。
しかしそれが奇妙なことに、ニアの今の姿によく似合っていた。
滑らかな流線形の体にぴったり合った真っ黒な革のボディスーツ。
右太ももには投げナイフなどを装着するベルトが巻かれている。
しかし──本来そこに充填されているはずの武器はすべて取られてしまった。
(きっとうまく追跡してくれるはず)
ニアが追うのは闇取引を仕切っている総本山のボス、レデリア・ガンフ。
禁制品の取引、子どもの誘拐、暗殺まで、ガンフの闇商会は帝国の取り締まりが弱まるにつれてシマを拡大し、ついには城下町にまで手が及んでいた。
「ガンフ様のアジトに一人で忍び込むなんざ、肝の座ったネエチャンだ」
ニアを連れてきた男のうちの一人が薄笑いを浮かべる。丸坊主で筋肉質の男だった。
廃屋に入ると、中央に背の高い男が立っていた。鋼鉄製のプレートメイルと長剣を帯剣していて、他の男たちよりも重装備だ。腕が立ちそうだと、ニアは力量を推し量る。
「女盗賊か……」
光のない黒目の男は、頬とあごの骨が浮き出て眼窩のくぼみが分かるほど落ち込んでいる。さながら血の通っていない冷徹なスケルトンのように見えた。
慣れた手つきで長縄を天井の梁の上に通し、ニアの足首に結ぶ。
「拷問する前に一応聞いておくが、ギールのアジトはどこだ?」
「は、話したら……助けてくれるの?」
「本当のことを話せばな……」
男が縄を引っ張るとニアは勢いよく足を引き上げられ、逆さづりになる。
「キャアッ!」
と、ニアは叫び声をあげた。
無論、それぐらいで驚くタマではない。暗部の仕事柄、危険な目には幾度となく遭ってきた。そして何度も訓練され磨き上げられた体と精神は、多少の傷を負っても眉ひとつ動かない。
ニアは捕まってしまったドジな新米盗賊を演じていた。
廃屋の角、梁の影からゆっくりと何者かがニアの正面に回り込んでくる。
「なんと……君みたいな美人が王商ギールの手下なのかね」
太った男が紫のスーツを着て、手に葉巻を持っていた。
その男こそ、ニアが追い続けていた男──
(レデリア・ガンフ……)
闇商会のボスであり、この国に悪をばら撒く病巣の源だ。
「た、助けてください……! 私、何でもしますからっ!」
「おお、泣いて可哀そうに」
悪人は女の声に誘われる、この手を使うときニアはいつもそう思う。
あと一歩寄ってくれれば、首の骨を折って地獄に落としてやる……。
しかし、ガンフが近づこうとすると、ガイコツ顔の男がガンフを制した。
「こいつには近づかないほうがいい。あのギールの暗殺部隊だ。女のようにみえるが、実際は野獣と同じで獰猛だ」
「そうかね。どうせ殺すのなら、可愛がってやろうと思ったんだが。まあ、拷問されて可愛い顔が歪むのもいいな。エヘヘッ」
ガンフは葉巻を吸うと椅子を持ってきて正面に座る。
変態野郎と言いたくなるが、この種の輩は闇の世界で跋扈している。
「残念だよ、あんたみたいなボスクラスもチンケなクソ野郎だなんて」
ニアは逆さになったガンフに睨みをきかせ罵声を浴びせると、ガンフは目を丸くする。
そして、ニアは口笛を吹いた。
(別の手をつかうしかないわね)
合図とともに窓や出入り口から、ニアの仲間が踏み込んでくる。
「なんだと!」
「女盗賊はエサだったのか……」
ニアは仲間から受け取った短剣で縄を切り、ガンフに迫る。すぐにガイコツ男が進路を塞ぐ。
「悪いが俺には勝てんぞ」
納刀された柄を握り殺気を漲らせる。
明らかに他の男たちとは違う、刺すような殺気。
ニアがナイフで切り込んだ瞬間、手首に痛みが走った。
(速い! 斬撃が見えなかった)
もし半歩大きく踏み込んでいれば、腕を切り落とされていただろう。
「エヘヘッ! 残念だが、こいつは元騎士団でね。お前たちが束になっても勝てやしないさ!」
ガンフはガイコツ男の影から笑う。
丸坊主の男が気絶して倒れ、入口付近にいたガンフの手下が一掃されるころ、ニアの仲間はガンフの言葉を聞いて顔を見合わせた。
騎士団という言葉は、帝国でもっとも強い部類の集団であり、それは闇組織においても十分、畏怖すべき対象であった。
元騎士団……まさかそんなやつがガンフの手下だなんて……。どおりで剣筋さえ捉えられなかったわけか。
ニアの仲間はガンフとそのボディガードを取り囲む。
合図を目で送ると、一斉に襲いかかった。
「ぐあっ!」
「うグッ……!」
元騎士からの斬撃は一太刀ごとにニアたちを斬り伏せていく。
(マズイっ、このままじゃ全滅する!)
ニアは仲間に攻撃中止を合図を送ると、ガイコツ男が歯を見せて不気味に笑った。
「仲間を止めるのが少し遅かったようだな、悪いがここから先は拷問の続きだ! クククッ」
男の姿が消えてニアの前にいた仲間の足から血が吹き上がった。
男は振り返り、再び構えて斬りかかる。
そのたびに、仲間の一人が斬撃により体から血を吹いた。
「くっ! なんて速さだ!」
そして迫りくる強烈な殺気。男に背を向ければ、瞬時に殺されてしまう。
もはや、この小屋にいる者の命は男の手のひらにあると言っても過言ではない。
「だから言っただろ、俺には勝てないと。逃げる方法は一つ、ギールのアジトを教えてくれればいい。さもなくば肉片になるまでよ……クククッ」
血の匂いにむせ返るなか、自分の命と引き換えに誰かを逃がそう。
ニアがそう決心したとき──不思議なことに地面からつむじ風が上がった。
バギッ!!
廃屋の天井が壊れると、折れた木材が空に吸い込まれていく。
まるで巨人に剥ぎ取られたかのようだった。
「あ、あれは、ギール様!?」
ニアの仲間のひとりが指差す。
巻き上がった風の中央にターバンを巻いた白装束の人間が浮いている。
その者は廃屋にゆっくりと降り立った。
「遅くなってゴメン。まさかこんな遠くの場所の声だったなんて想定外でさ……」
妙に若々しい声だったが、顔を隠したその姿は間違いなくギール様だ。それにギールは継がれていく名前とも聞く。
「きみがニアさんだね? だいたい聞いてて分かったけど、この二人が敵ってことでいいのかな?」
「ハ、ハイッ! 剣を持っているものは元騎士団ですので……」
「それなら、テストにちょうどいいや」
そう言って、元騎士団に近づく。
「……ふざけやがって、ギールだと? 隙だらけじゃねぇか。一撃で殺してやる」
苛立ちを露わにした男は構えると、今までで最も速い斬撃を繰り出した。
バキン!!
剣戟は何かに当たり、金属音が廃屋の隅々まで響いた。
ガイコツ男の手が震える。骨にまで染みる衝撃で、グリップを強く握れなくなっていた。
「なん、なんだ……刃が欠けてやがるっ……」
「おーっ。氷の障壁はやっぱり無意識でも守ってくれるのか。自動防御じゃないと、ダンケルクの攻撃は防ぎようがないしな。じゃあ今度は、集中射撃を試すか」
腕のブレスレットが赤く光ると、十数個の閃光がガイコツ男の両肩、膝、腹へ順番にぶつかっていく。
「ぐああーッ!!」
鋼鉄製の鎧を装備していても一発一発が重く、衝撃でいちいち後ろに吹き飛ばされた。閃光がぶつかれば、火花とともに鎧がへこむ。
全てを打ち込まれた男は、地面に伏せたまま気を失った。打たれた箇所の骨は砕かれていた。
「ちょっと強すぎるかな……うーん。調整が難しい」
元騎士団員が手も足も出ない状況を見て、呆気に取られるニアとその仲間たち。
廃屋の角へ逃げたガンフに赤のブレスレットが向けられた。
「悪いけど、レデリア・ガンフ。きみで試させてもらうよ。大丈夫……調整したから……たぶん」
「ヒ、ヒィ……ま、待ってくれ、何が望みなんだ……ギィアアーッ!!」
問答無用でガンフの体中に閃光が打ち込まれた。
全弾が一瞬で打ち込まれたので、大きなガンフの体は宙に浮いて廃屋の壁に叩きつけられる。
「うわぁ……やっぱり強すぎるな……もう少し練習だな。……あ、ニアさん、あとの片付けはまかせていいかな」
「ハイッ! あ、あの……申し訳ありませんでしたっ! ギール様に手助けいただくなんて……」
「いや、だいぶん遅れた登場になってしまって……もっと水の魔法を練習します」
そう言いながら仲間の負傷を悔いるように見たあと、竜巻の魔法で屋根から出ていった。
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