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本編
09.彼の愛は未熟過ぎていた
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アイズお爺様が亡くなり8カ月。
「兄上!! どれだけ義姉様を傷つければ気が済むのですか!! 兄上がそのような行動をとるなら、義姉様を欠片も愛していなかったと言うなら、私を彼女の夫候補としてほしいとお爺様に申したものを!」
「煩い」
不機嫌そうにワイズが弟マリスを睨んだ。
心も身体も疲弊しきっていた。
アーダを助けるために手離した皇太子殿下の親衛隊隊長である証『左翼剣』を、未だに取り戻すことが出来ないワイズは、親衛隊平隊士としての扱いを受けている。 それも、シアを愛していると言い張る右翼隊長ユリウスの士気下でだ。
『僕の方がシアさんに相応しい!!』
事あるごとに、ユリウスはワイズに勝負を挑み、競い合う事を望んだ。 勝てばシアを譲れと言われるから、負ける訳にはいかなかった。 鬱陶しかった。 煩わしかった。
それだけでも十二分に疲れているにもかかわらず、アーダとの約束も守らなければならない。
貴族の娘でありながら、父の死によって孤児として捨てられ、マトモな教育を受ける機会すらなかった可哀そうな女性。 もし、お爺様なら、きっと彼女が受け取るべき父親の財産を手にするまで助力を惜しむことはないだろう。
お爺様なら。
シアが慕っていたお爺様なら、きっと彼女を立派な貴族令嬢としたはずだ。
「兄上!! わかっていらっしゃるのですか! 世間で兄上はどのように思われているかを、ソレを知れば義姉様はお心を痛ませるであろうことを」
「煩い、私は忙しい。 それに、お爺様と共にいたシアなら、私の行いを弱者に対する慈悲深い行いを理解してくれるはずだ。 いや、むしろ貴族としての振る舞いを何一つ知らない彼女を放り出しては、なんと薄情な人間なんだと絶望するに違いない」
「はぁ? 本気でそのようなことをおっしゃっているのですか? これを読んでください。 これを読んだ人達がどう思うか!! 兄さまの未来はあの図々しい女と共にあり、義姉様とは共にあると誰も考えないでしょう」
差し出された新聞に書かれているのは、自分とアーダの愛の日々。 運命の出会い。 どこまでも献身的愛情深いワイズの行い。
「何を言っているんだ!! 私はシアを裏切った事などない。 女性と寝床を共にしたこともなければ、キスもしたこともないんだぞ!!」
「……ぇ? えっと……待ってください……女性とではなく、義姉様以外とですよね?」
「……彼女は、まだ16歳だ……他国では12歳を成人とする場合もあるが、この国では18が成人。 そんな破廉恥な行為は私達には、まだ早い!!」
「……えっと、では、その、欲求のはけ口は、男性だと?」
「ふざけるな!! なぜ、男と同衾せねばならん!! 適度に運動していれば、そんなもの抑え込める!!」
「いやいやいやいや、そりゃぁ、世の中の成人年齢は18ではありますが……。 ま、まぁ、いいです。 では、なぜ、兄上は義姉様に自分との婚姻を断わるようにと言ったのですか!」
「この婚姻は、あくまでお爺様の懇願にすぎない!! 命令に過ぎない!! 私は……私は……その……シアに愛の言葉1つ伝えたことがない……そんな結婚では長続きするわけがなかろう。 お爺様の関係のないところで、私は私の言葉で愛を伝え結婚したいと思ったからだ!」
「では、義姉様とダンスを踊らなかったのは?」
「……好きだと伝えてもいないのに、手を握るなど破廉恥な行為できる訳ないではないか!!」
「いえ……愛人相手には、手を繋ぐどころか、抱きしめたり、腕を組んだり、抱き上げたり、人前でしておりますよね?」
「荷物を運ぶのに緊張することはなかろう」
「緊張? 義姉様相手だと緊張するから破廉恥なのですか?」
「シア相手では欲情を覚えてしまう……」
「ぇ、あ、はい? は、はぁ……では、その、義姉様は兄さまの暴力を嫌っていると言う点に関しての言い訳は?」
「暴力等振るったことはないぞ?」
「いやいやいや、結婚式の日だって首を絞めていたと、父上が頭を抱えておられましたよ!!」
「アレは、お互いを独占するための儀式のようなものだ……。 私は、シアのものとなるため、シアとの信頼関係を結ぶため、シアに私の人生を預けるため、迷ったときには彼女を思いだすため……私は幼い頃から、彼女に鞭打たれてきた……殴られ、蹴られ、彼女だけが私に屈辱を与えてきた」
「兄上ほどの力の持ち主が、彼女に暴力を与えられるなどありえません!! 何か誤解をなさっていたのではりませんか?」
「確かに私は強い。 私の方が年上だ。 だが……、お爺様が私を獣のように鎖で繋いだ。 罪人のように身動きを封じた。 そして、私をシアに与えたのだ。 私の全てがシアのものであると。 私を自由にしていいのはシアだけだと。 私はシアのもので、シアは私のものだ。 お爺様がそう決めたんだ」
「えっと……なぜか、義姉様の話からお爺様の話になっておりますが?」
訳が分からない……マリスは困惑するしかなかった。
「拘束するのはお爺様だが、震える手で涙を流しながら、鞭うつのはシアの役目だったんだ。 あの泣き顔の愛らしいこと……お爺様の要求を応えようと、物覚えの悪い私に常識を教え込ませようと、自らを抑えながら、私を律してくれた。 私達にとって、痛みは愛情であり、独占の方法なんだ……」
「……多分、義姉様はそんなこと思っていませんよ。 というか、誰もそんな風に感じる事など……いえ、それなら、アーダ殿に対する態度も愛なのですか?」
「何を言っている。 どこに独占的なものがある」
「フェルト侯爵家の祝いの席で暴力的な行為がなされたと伺っていますが?」
「シアに触れようとするからだ。 シアを語ろうとするからだ。 私を無視しシアを自分だけで独占しようとしたからだ。 アレのせいでせっかく久々に会えたと言うのに、逃げられてしまった。 お爺様が亡くなり、ようやく私が私の言葉で愛を告げる機会が出来たと言うのに!」
兄上は何を考えていらっしゃるんだ? これでは、誰も幸せには……、
いえ、これでいい……これで、兄上に傷つけられた義姉様を……シアを、私が慰めて差し上げればいい。 ただ、それだけの事ではありませんか。
「兄上!! どれだけ義姉様を傷つければ気が済むのですか!! 兄上がそのような行動をとるなら、義姉様を欠片も愛していなかったと言うなら、私を彼女の夫候補としてほしいとお爺様に申したものを!」
「煩い」
不機嫌そうにワイズが弟マリスを睨んだ。
心も身体も疲弊しきっていた。
アーダを助けるために手離した皇太子殿下の親衛隊隊長である証『左翼剣』を、未だに取り戻すことが出来ないワイズは、親衛隊平隊士としての扱いを受けている。 それも、シアを愛していると言い張る右翼隊長ユリウスの士気下でだ。
『僕の方がシアさんに相応しい!!』
事あるごとに、ユリウスはワイズに勝負を挑み、競い合う事を望んだ。 勝てばシアを譲れと言われるから、負ける訳にはいかなかった。 鬱陶しかった。 煩わしかった。
それだけでも十二分に疲れているにもかかわらず、アーダとの約束も守らなければならない。
貴族の娘でありながら、父の死によって孤児として捨てられ、マトモな教育を受ける機会すらなかった可哀そうな女性。 もし、お爺様なら、きっと彼女が受け取るべき父親の財産を手にするまで助力を惜しむことはないだろう。
お爺様なら。
シアが慕っていたお爺様なら、きっと彼女を立派な貴族令嬢としたはずだ。
「兄上!! わかっていらっしゃるのですか! 世間で兄上はどのように思われているかを、ソレを知れば義姉様はお心を痛ませるであろうことを」
「煩い、私は忙しい。 それに、お爺様と共にいたシアなら、私の行いを弱者に対する慈悲深い行いを理解してくれるはずだ。 いや、むしろ貴族としての振る舞いを何一つ知らない彼女を放り出しては、なんと薄情な人間なんだと絶望するに違いない」
「はぁ? 本気でそのようなことをおっしゃっているのですか? これを読んでください。 これを読んだ人達がどう思うか!! 兄さまの未来はあの図々しい女と共にあり、義姉様とは共にあると誰も考えないでしょう」
差し出された新聞に書かれているのは、自分とアーダの愛の日々。 運命の出会い。 どこまでも献身的愛情深いワイズの行い。
「何を言っているんだ!! 私はシアを裏切った事などない。 女性と寝床を共にしたこともなければ、キスもしたこともないんだぞ!!」
「……ぇ? えっと……待ってください……女性とではなく、義姉様以外とですよね?」
「……彼女は、まだ16歳だ……他国では12歳を成人とする場合もあるが、この国では18が成人。 そんな破廉恥な行為は私達には、まだ早い!!」
「……えっと、では、その、欲求のはけ口は、男性だと?」
「ふざけるな!! なぜ、男と同衾せねばならん!! 適度に運動していれば、そんなもの抑え込める!!」
「いやいやいやいや、そりゃぁ、世の中の成人年齢は18ではありますが……。 ま、まぁ、いいです。 では、なぜ、兄上は義姉様に自分との婚姻を断わるようにと言ったのですか!」
「この婚姻は、あくまでお爺様の懇願にすぎない!! 命令に過ぎない!! 私は……私は……その……シアに愛の言葉1つ伝えたことがない……そんな結婚では長続きするわけがなかろう。 お爺様の関係のないところで、私は私の言葉で愛を伝え結婚したいと思ったからだ!」
「では、義姉様とダンスを踊らなかったのは?」
「……好きだと伝えてもいないのに、手を握るなど破廉恥な行為できる訳ないではないか!!」
「いえ……愛人相手には、手を繋ぐどころか、抱きしめたり、腕を組んだり、抱き上げたり、人前でしておりますよね?」
「荷物を運ぶのに緊張することはなかろう」
「緊張? 義姉様相手だと緊張するから破廉恥なのですか?」
「シア相手では欲情を覚えてしまう……」
「ぇ、あ、はい? は、はぁ……では、その、義姉様は兄さまの暴力を嫌っていると言う点に関しての言い訳は?」
「暴力等振るったことはないぞ?」
「いやいやいや、結婚式の日だって首を絞めていたと、父上が頭を抱えておられましたよ!!」
「アレは、お互いを独占するための儀式のようなものだ……。 私は、シアのものとなるため、シアとの信頼関係を結ぶため、シアに私の人生を預けるため、迷ったときには彼女を思いだすため……私は幼い頃から、彼女に鞭打たれてきた……殴られ、蹴られ、彼女だけが私に屈辱を与えてきた」
「兄上ほどの力の持ち主が、彼女に暴力を与えられるなどありえません!! 何か誤解をなさっていたのではりませんか?」
「確かに私は強い。 私の方が年上だ。 だが……、お爺様が私を獣のように鎖で繋いだ。 罪人のように身動きを封じた。 そして、私をシアに与えたのだ。 私の全てがシアのものであると。 私を自由にしていいのはシアだけだと。 私はシアのもので、シアは私のものだ。 お爺様がそう決めたんだ」
「えっと……なぜか、義姉様の話からお爺様の話になっておりますが?」
訳が分からない……マリスは困惑するしかなかった。
「拘束するのはお爺様だが、震える手で涙を流しながら、鞭うつのはシアの役目だったんだ。 あの泣き顔の愛らしいこと……お爺様の要求を応えようと、物覚えの悪い私に常識を教え込ませようと、自らを抑えながら、私を律してくれた。 私達にとって、痛みは愛情であり、独占の方法なんだ……」
「……多分、義姉様はそんなこと思っていませんよ。 というか、誰もそんな風に感じる事など……いえ、それなら、アーダ殿に対する態度も愛なのですか?」
「何を言っている。 どこに独占的なものがある」
「フェルト侯爵家の祝いの席で暴力的な行為がなされたと伺っていますが?」
「シアに触れようとするからだ。 シアを語ろうとするからだ。 私を無視しシアを自分だけで独占しようとしたからだ。 アレのせいでせっかく久々に会えたと言うのに、逃げられてしまった。 お爺様が亡くなり、ようやく私が私の言葉で愛を告げる機会が出来たと言うのに!」
兄上は何を考えていらっしゃるんだ? これでは、誰も幸せには……、
いえ、これでいい……これで、兄上に傷つけられた義姉様を……シアを、私が慰めて差し上げればいい。 ただ、それだけの事ではありませんか。
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