23 / 27
番外 元さや【R-18】
11.終了
しおりを挟む
「それに、こんな冗談は、面白くありませんわ」
ボソリと呟く私の声は、何処か拗ねたように聞こえたかもしれない、俯いた私は視線を伏せたままグラスに手を伸ばし、自分でも理解できない感情を誤魔化すようにワインに口をつける。
「真剣ですよ。 こんなことを冗談として語って、私に何の得があると言うんですか」
「……それは、そうでしょうけど……」
「なぜ、私が他愛ない礼儀も守らなかったと? 勉強を抜け出すようなことをしたと?」
「それは、馬鹿だからでしょう」
ツンと視線を背けて言えば、ムニッと頬がつままれた。
「酔っていますね?」
「酔ってませんよ」
ふぅと溜息をつかれ、苦笑が向けられた。
「ジジイが、私を調教する時には、高確率でシアさんと会わせてくれたんですよ」
「ぇっと……」
そうだったのかも……?
それ以外に会う時も必ずお爺様が同席していた。 むしろ、鞭打つときだけが唯一、私達が視線を合わせた瞬間だった。 自分が子供だから、クルール家が公爵家だから、そういうものなのだと思っていました。
私はワイズ様の胸元に手を置き、溜息交じりに言う。
「だからと言って、自ら傷を負うようなことをするのは……私は嫌だったのですよ?」
「それは、まぁ……申し訳ありません。 当時の私は、それが私達の愛情の形なのだと誤解しておりましたので」
ニッコリと微笑んだワイズ様の胸に触れた私の手の上から、ワイズ様は手を重ね、穏やかに優しい司祭様の声色で語り掛けてくる。
「誤解だったと理解した今も、コレは私にとってアナタから得た宝なんですよ」
私が緊張した様子を見せれば、ワイズ様は困った表情を浮かべ視線を伏せる
「すみません」
ワイズ様が静かに距離を置こうとすれば、胸の奥が切ない気がした。
「あの!!」
距離を置いてしまえば、分かり合おうとし始めた関係が終わるのでは? 私は、何度も感情のままにワイズ様を拒絶していたから。 もし、今が最後だったなら? 離れていくワイズ様に手を伸ばそうとしたら、シーと人差し指が唇に当てられていた。
2人分の足音と話し声が聞こえる。
家は、魔法錠を使っているため、私の許可なく入ってこれる人間はミアのみで、私はムッとする。 この家は加護縫いを行った魔道具が大量にある。 家事用の魔道具だから金銭に変えても大金になる訳ではないですが、それでも大々的に人に知られてしまえば、私は自由を失ってしまう。
なぜ、ミアをそこまで信頼しているのか?
どちらかと言えばミアの無知を信用していると言った方がいい。 彼女はここよりもずっと田舎、ちょっとした都では当たり前になっている水道、コンロ、お湯、明かり、等を見る事無く育っていて、家にある魔道具の特別なものだと理解せず、当たり前のように受け入れた。
だから、安心していた。
お金をためて服飾の学校へ行きたいと言うから、家事を引き受けて貰うわりに衣食住を保証した。 食事の面を除けば魔道具が5割ほど家事をしてくれるのですから、彼女の負担は決して多くはなかったと思う。
衣食住は提供していたけれど、小遣いまでは出す気はなかった。 目指す服飾系の内職でもして、技術を磨いていけば小遣いになったはずでしたが、ストレス発散と金稼ぎで一石二鳥だと酒場でバイトを始めた。
止めるだけの理由も、関係性も見いだせなかった。
「シア!! ようやくまともな食事をする気になったんですね! これからは、健康に気遣いちゃんとした食事をしてくださいよ!」
外から明かりが見えたのでしょう。 リビングに迷うことなく訪れたミアは勢いよく扉をあけながら言った。
ミアの背後では、少しばかりヤンチャそうと言うか、柄の悪そうな男がコチラを値踏みするように見ている。 正直そう言う視線は得意ではない……。
「ミア、ソチラの方は?」
本当は、誰の許可を得て人を家に入れたのかと、お説教の一つでもしたかったのだけど。 頭ごなしにソレを言っては、本人の面目が立たないし、見た目こそ柄が悪いけれど、真っ当な人が突然にそう言われたら傷つくだろう。
「ぁ、俺、ミアの彼氏っす。 外からは気付かなかったですけど、すっごい家なんですねぇ~。 もしかして、めっちゃ金持ちなんっすか?」
ぁ、これアウト。
ダメ、無理。
性質的に、合わない。
だけど、合わないと言っても、この街は庶民的な街で……敬語を要求する方が間違っているのかも?
私は、深呼吸を繰り返す。
「あ~~~、なるほどぉ~。 ミアの言っていた通り、確かにコミュ障そうっすね。 だけどまぁ、ほら、俺って、コミュニケーション能力高いっすから、安心してください。 ところでうまそうなものたべてますね。 ご馳走になってもいいっすよね? 何しろ、ミアの恋人、夫になる男なんですし、シアも、シアでいいっすよね? 俺の方が年上ですし? これからのこともあるから、仲良くしておく必要がありだろうしぃ」
「ミア……」
「何、シア、食事をして身ぎれいにしてくれたのは、良かったけど。 せっかくフラッグが挨拶しているんですから、もう少し愛想良くしてもらわないと、私も困るんですけど」
からかいのふくんだ声でミアが言う。 上から目線な様子が苛立って、私は我慢していた言葉をミアに告げた。
「そう、それは申し訳ないことをしましたね。 ですが、私はアナタをココに招くとき、アナタ以外の人間を勝手招く事はしないようにと、伝えましたわよね?」
「あぁ~~~、だめだめ、2人は仲良しでしょう。 そんな堅苦しい喋り方は良くないよ。 もっとフレンドリーに行こうか。 なぁに、仲良くしようって一歩踏み出せば、誰にだってできるさ。 俺達はシアが心を開いてくれるのをユックリと待つよ」
そういってウィンクをしてくる。
「ミア、私はアナタの夢を応援しようと同居を許可しました。 ですが、その夢を捨てると言うなら、私にはアナタを応援する理由はありません……よ、ね?」
「それは! でも、私がシアの面倒を見てあげていたから、お互い様と言うものでしょう。 私がいなくなると困るのはシアでしょう。 ただ、私も色々と忙しいから、アナタの世話は彼の家族に協力してもらおうと思っているの。 部屋も広いしいいわよね?」
「もう、アナタの応援をするのを辞めました。 そう言っているのが理解できませんの?」
「唯一の友人が、夫となる男を連れてきたからって、拗ねるのは恰好悪いよ」
そういって、私の肩に触れようとすれば、汚いものをつまむようにワイズ様が男に袖口をつまんで放した。 その扱いに、ミアはワイズを睨みつけた。
「そういうシアこそ、男を連れ込んでいるじゃない。 その時点で、家に誰も連れ込まないっていうのは、お互いルール違反で、ちゃぁらぁ~。 人見知りで、人と会いたがらないシアには分からないかもだけど、世間ってのはね。 状況が変わればルールも変わると言うもの。 そういうのちゃんと覚えて行かないとさぁ、世間からはみ出しちゃうよ?」
こんな、馬鹿な喋り方をする子だったでしょうか?
「ここは私の家であり、私がルール。 それに、夫を家に招いて何の問題があると言うのですか?」
「はぁ?」
「妻がお世話になっております」
ワイズが頭を下げた。
「そして、私は妻にそのような口を効く人間を許せるような、心の広い人間ではありません。 さようなら」
そう言って、2人の首根っこをツマミ放り出してしまう。
「荷物は……どうしましょう?」
「明日まで、酒場の方に届ければいいでしょう」
私は大きな溜息をつきながら、唖然とする2人を前にバタンと勢いよく扉をしめた。
「人って変わるものですね」
「変わりますよ。 その中で、変わらないものももちろんあるでしょうけど。 っと、大丈夫ですか?」
フラリと座り込みそうになる私をワイズ様は支え抱き上げた。
「平気です、酔いが回っただけですわ……」
「少し感情が揺れているのかもしれませんね。 ソファまで運びましょう」
私は人間関係の儚さに溜息をついた。
ボソリと呟く私の声は、何処か拗ねたように聞こえたかもしれない、俯いた私は視線を伏せたままグラスに手を伸ばし、自分でも理解できない感情を誤魔化すようにワインに口をつける。
「真剣ですよ。 こんなことを冗談として語って、私に何の得があると言うんですか」
「……それは、そうでしょうけど……」
「なぜ、私が他愛ない礼儀も守らなかったと? 勉強を抜け出すようなことをしたと?」
「それは、馬鹿だからでしょう」
ツンと視線を背けて言えば、ムニッと頬がつままれた。
「酔っていますね?」
「酔ってませんよ」
ふぅと溜息をつかれ、苦笑が向けられた。
「ジジイが、私を調教する時には、高確率でシアさんと会わせてくれたんですよ」
「ぇっと……」
そうだったのかも……?
それ以外に会う時も必ずお爺様が同席していた。 むしろ、鞭打つときだけが唯一、私達が視線を合わせた瞬間だった。 自分が子供だから、クルール家が公爵家だから、そういうものなのだと思っていました。
私はワイズ様の胸元に手を置き、溜息交じりに言う。
「だからと言って、自ら傷を負うようなことをするのは……私は嫌だったのですよ?」
「それは、まぁ……申し訳ありません。 当時の私は、それが私達の愛情の形なのだと誤解しておりましたので」
ニッコリと微笑んだワイズ様の胸に触れた私の手の上から、ワイズ様は手を重ね、穏やかに優しい司祭様の声色で語り掛けてくる。
「誤解だったと理解した今も、コレは私にとってアナタから得た宝なんですよ」
私が緊張した様子を見せれば、ワイズ様は困った表情を浮かべ視線を伏せる
「すみません」
ワイズ様が静かに距離を置こうとすれば、胸の奥が切ない気がした。
「あの!!」
距離を置いてしまえば、分かり合おうとし始めた関係が終わるのでは? 私は、何度も感情のままにワイズ様を拒絶していたから。 もし、今が最後だったなら? 離れていくワイズ様に手を伸ばそうとしたら、シーと人差し指が唇に当てられていた。
2人分の足音と話し声が聞こえる。
家は、魔法錠を使っているため、私の許可なく入ってこれる人間はミアのみで、私はムッとする。 この家は加護縫いを行った魔道具が大量にある。 家事用の魔道具だから金銭に変えても大金になる訳ではないですが、それでも大々的に人に知られてしまえば、私は自由を失ってしまう。
なぜ、ミアをそこまで信頼しているのか?
どちらかと言えばミアの無知を信用していると言った方がいい。 彼女はここよりもずっと田舎、ちょっとした都では当たり前になっている水道、コンロ、お湯、明かり、等を見る事無く育っていて、家にある魔道具の特別なものだと理解せず、当たり前のように受け入れた。
だから、安心していた。
お金をためて服飾の学校へ行きたいと言うから、家事を引き受けて貰うわりに衣食住を保証した。 食事の面を除けば魔道具が5割ほど家事をしてくれるのですから、彼女の負担は決して多くはなかったと思う。
衣食住は提供していたけれど、小遣いまでは出す気はなかった。 目指す服飾系の内職でもして、技術を磨いていけば小遣いになったはずでしたが、ストレス発散と金稼ぎで一石二鳥だと酒場でバイトを始めた。
止めるだけの理由も、関係性も見いだせなかった。
「シア!! ようやくまともな食事をする気になったんですね! これからは、健康に気遣いちゃんとした食事をしてくださいよ!」
外から明かりが見えたのでしょう。 リビングに迷うことなく訪れたミアは勢いよく扉をあけながら言った。
ミアの背後では、少しばかりヤンチャそうと言うか、柄の悪そうな男がコチラを値踏みするように見ている。 正直そう言う視線は得意ではない……。
「ミア、ソチラの方は?」
本当は、誰の許可を得て人を家に入れたのかと、お説教の一つでもしたかったのだけど。 頭ごなしにソレを言っては、本人の面目が立たないし、見た目こそ柄が悪いけれど、真っ当な人が突然にそう言われたら傷つくだろう。
「ぁ、俺、ミアの彼氏っす。 外からは気付かなかったですけど、すっごい家なんですねぇ~。 もしかして、めっちゃ金持ちなんっすか?」
ぁ、これアウト。
ダメ、無理。
性質的に、合わない。
だけど、合わないと言っても、この街は庶民的な街で……敬語を要求する方が間違っているのかも?
私は、深呼吸を繰り返す。
「あ~~~、なるほどぉ~。 ミアの言っていた通り、確かにコミュ障そうっすね。 だけどまぁ、ほら、俺って、コミュニケーション能力高いっすから、安心してください。 ところでうまそうなものたべてますね。 ご馳走になってもいいっすよね? 何しろ、ミアの恋人、夫になる男なんですし、シアも、シアでいいっすよね? 俺の方が年上ですし? これからのこともあるから、仲良くしておく必要がありだろうしぃ」
「ミア……」
「何、シア、食事をして身ぎれいにしてくれたのは、良かったけど。 せっかくフラッグが挨拶しているんですから、もう少し愛想良くしてもらわないと、私も困るんですけど」
からかいのふくんだ声でミアが言う。 上から目線な様子が苛立って、私は我慢していた言葉をミアに告げた。
「そう、それは申し訳ないことをしましたね。 ですが、私はアナタをココに招くとき、アナタ以外の人間を勝手招く事はしないようにと、伝えましたわよね?」
「あぁ~~~、だめだめ、2人は仲良しでしょう。 そんな堅苦しい喋り方は良くないよ。 もっとフレンドリーに行こうか。 なぁに、仲良くしようって一歩踏み出せば、誰にだってできるさ。 俺達はシアが心を開いてくれるのをユックリと待つよ」
そういってウィンクをしてくる。
「ミア、私はアナタの夢を応援しようと同居を許可しました。 ですが、その夢を捨てると言うなら、私にはアナタを応援する理由はありません……よ、ね?」
「それは! でも、私がシアの面倒を見てあげていたから、お互い様と言うものでしょう。 私がいなくなると困るのはシアでしょう。 ただ、私も色々と忙しいから、アナタの世話は彼の家族に協力してもらおうと思っているの。 部屋も広いしいいわよね?」
「もう、アナタの応援をするのを辞めました。 そう言っているのが理解できませんの?」
「唯一の友人が、夫となる男を連れてきたからって、拗ねるのは恰好悪いよ」
そういって、私の肩に触れようとすれば、汚いものをつまむようにワイズ様が男に袖口をつまんで放した。 その扱いに、ミアはワイズを睨みつけた。
「そういうシアこそ、男を連れ込んでいるじゃない。 その時点で、家に誰も連れ込まないっていうのは、お互いルール違反で、ちゃぁらぁ~。 人見知りで、人と会いたがらないシアには分からないかもだけど、世間ってのはね。 状況が変わればルールも変わると言うもの。 そういうのちゃんと覚えて行かないとさぁ、世間からはみ出しちゃうよ?」
こんな、馬鹿な喋り方をする子だったでしょうか?
「ここは私の家であり、私がルール。 それに、夫を家に招いて何の問題があると言うのですか?」
「はぁ?」
「妻がお世話になっております」
ワイズが頭を下げた。
「そして、私は妻にそのような口を効く人間を許せるような、心の広い人間ではありません。 さようなら」
そう言って、2人の首根っこをツマミ放り出してしまう。
「荷物は……どうしましょう?」
「明日まで、酒場の方に届ければいいでしょう」
私は大きな溜息をつきながら、唖然とする2人を前にバタンと勢いよく扉をしめた。
「人って変わるものですね」
「変わりますよ。 その中で、変わらないものももちろんあるでしょうけど。 っと、大丈夫ですか?」
フラリと座り込みそうになる私をワイズ様は支え抱き上げた。
「平気です、酔いが回っただけですわ……」
「少し感情が揺れているのかもしれませんね。 ソファまで運びましょう」
私は人間関係の儚さに溜息をついた。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
大人になったオフェーリア。
ぽんぽこ狸
恋愛
婚約者のジラルドのそばには王女であるベアトリーチェがおり、彼女は慈愛に満ちた表情で下腹部を撫でている。
生まれてくる子供の為にも婚約解消をとオフェーリアは言われるが、納得がいかない。
けれどもそれどころではないだろう、こうなってしまった以上は、婚約解消はやむなしだ。
それ以上に重要なことは、ジラルドの実家であるレピード公爵家とオフェーリアの実家はたくさんの共同事業を行っていて、今それがおじゃんになれば、オフェーリアには補えないほどの損失を生むことになる。
その点についてすぐに確認すると、そういう所がジラルドに見離される原因になったのだとベアトリーチェは怒鳴りだしてオフェーリアに掴みかかってきた。
その尋常では無い様子に泣き寝入りすることになったオフェーリアだったが、父と母が設定したお見合いで彼女の騎士をしていたヴァレントと出会い、とある復讐の方法を思いついたのだった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる