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11.出会い 前編
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代々精霊の始祖の因子を受け継ぐ王族は、その因子のせいか、身体を動かす事を好み、王族でありながら国を捨て傭兵として世界を渡り歩く事を選び、国を捨てる者すらいるぐらいだ。
カーマインも騎士団の訓練以外のあらゆる教育から逃げ出す事が多かった。 だが弟と言う存在が、カーマインから国を捨てると言う選択肢を捨てさせていた。
それが馬鹿馬鹿しいと思いながらも、婚約者を選ぶ場から逃げ出さない理由とも言える。
シルフィと出会ったその日も、カーマインは婚約者候補との見合いがセッティングされていた。
「分かってはいるんだけど、なんか違うんだよなぁ……」
「責任ある決定を、お一人で決める自信があるのですか? 屋敷の管理、パーティの采配、貴族との交流、外交での付き合い、他にも色々とありますよ。 信頼し頼り、心を寄せ、共に生きる方が必要なんです」
シエルに言われ、カーマインはシエルを捕らえ肩を組みニヤリと笑った。
「よう相棒」
その言葉にうんざりとした顔をして見せるシエルだった。
「とにかく、前向きに共に生きる相手をお選びください」
「分かった分かった。 じゃぁ行くぞ!」
「なんで、私が、貴方の見合いに付き合わなければいけないんですか!!」
肩を組み掴んだまま歩きだすカーマインだった。
「本日のお見合いの相手は、サダス伯爵家のリンジー様です」
「聞かない名だな」
「貴方がことごとく見合い相手を断っているからでしょう。 公爵家あたりから選んでくれれば、初期教育は行われていると言うのに……」
「そうは言うがなぁ……。 お前には分からないだろうが、匂いがなぁ……」
「それは私には分かりませんねぇ~」
そう笑いながら歩けば、遠目に女性が見えた。
連れて来た侍女相手に、何か話しているようだった。
「変わった髪色の女性ですね」
「この国では珍しいが、悪くはないんじゃないのか?」
「おや珍しい」
金色の華やかな巻き毛をした女性だった。 この国では髪色が濃いほど大精霊であった始祖様の因子を強くもっているとされている。 実際はただの迷信でしかなく、髪色の薄いシエルであってもカーマインと共に日々を送る事で、誰よりも精霊を敏感に感じる事ができるようになっていた。 だが、能力の低い者の虚栄心を満たすには丁度良いのだろう。
「お待たせいたしました」
美しい所作で頭を下げ、シエルは主である男を紹介し……そして、お茶と軽食が振る舞われる。 遠慮なく食べ始めるカーマインにシエルは呆れた様子で取り持った。
「申し訳ございません。 カーマイン様は今日の出会いを楽しみにしていたせいで、緊張で眠れず朝食を食べ損ねたようです。 貴方もご遠慮なさらずどうぞ」
ニコニコとシエルが言えば、足元で蹴りが入れられていた。
「いえ……カーマイン様に出会えた事で、胸がいっぱいで……」
金色の巻き毛の少女はボソリと自信なさげに呟いた。
緊張からかリンジー令嬢は、未だ愛想笑いの一つも浮かべる事は無く。 当然、他の手なれた令嬢のように次々とお世辞を口にする事等無かった。
それが、カーマインの好奇心を刺激した。
「あの……」
戸惑った様子を露わにする相手に、高圧的とも言える様子で短く答えた。
「なんだ?」
「余り、じっと見ないで貰えますか?」
初めて発せられた声は、幼くも甘ったるい声。 だが、ソレを気にする以上に、カーマインの金色の瞳から逃げ出さない事を面白いと思った。
「それは、悪かったな」
「いえ、決してカーマイン様に見られるのが嫌と言う訳ではなく……ただ、私のようなものがカーマイン様の前でお茶をすると言う事自体がおこがましい事でして……その……ごめんなさい」
「気にするな。 別に誰が俺の前に来ても同じだ。 お前だって気になるだろう? 目の前に人がいれば、どういう奴だろうかって」
「ほ、かの、ご令嬢の方々と、私は同じ? ですか?」
「その意味は分からないが……何が違うと言うんだ?」
「……そう、ですか」
わずかの間の沈黙、そして気づけばぽたぽたと涙をこぼしていた。
「す、すみません……こんな色で生まれたものだから、両親も兄弟も私にはつめたくて……顔を見るのも嫌だと、呪われているのだと、その……他家との繋がりを作る事にも使えぬ役立たずだと……そんな風に言われているもので、殿下の言葉がとても嬉しくって」
涙ながらに微笑みを浮かべて見せた。
「ふぅん。 なるほどね。 では、後程他の者達と同じように連絡をさせて貰おう」
丁度テーブルの上の食べ物が無くなった頃だった。
「行くぞ、シエル」
「はい」
反論も仲裁も何も無いままでシエルは立ち上がるカーマインの後に付き従う。
「ま、待ってください……」
その声に立ち止まったのは、気まぐれ。 それでもカーマインは振り返る事はせず、シエルは溜息と共に問いかけた。
「何かな?」
「このまま戻れば……私は家族に……」
大きな瞳には涙が浮かんでいた。
「お願いします。 私を助けて下さい」
そんな風に願う相手をカーマインは無視し歩き出す。 ただ、それは宮に戻るのではなく、庭園に向かってで、リンジーは自分の願いを叶えてくれたものだと考えた……のかもしれない。
カーマインが付いてこいとシエルに伝えれば、その後ろにリンジーもついて来ていた。
「どうされたのですか?」
「良い匂いがする」
「まだ、お腹が空いているんですか?」
「あのなぁ……そう言うもんじゃない」
進んだ先、遠くに見えるのは王宮に勤めるには若い少女。 柔らかく揺れる髪は……白銀から……カーマインが近寄るごとに昼の陽光から夜に近い夕暮れ時色に変わっていく。
その色を気にしていれば、その子はすたすたと池の中に入って行こうとしていた。
「カーマイン様!?」
それは女の子を助けないと、そういう問いかけだったはず。 何時もであればシエルに、行けと言う場面だが、カーマインは足早に池に向かって走り出していた。
「何をしている!!」
「王妃様から与えられたベールが、取られて捨てられちゃったの」
「分かった、分かったから暴れるな」
腕の中でジタバタ暴れる子をカーマインは抱きしめ、池の外に待たせ、カーマイン自身がベールを拾いに行った。
な……に……あれ……。
見合い中の自分を無視して他の女性に、そう思えば不満だった。
他の者と同じだと言っていたけれど、カーマインの見合いでの噂を聞く限りは、自分に興味を持ってくれるのは分かった。 私は特別なのに、どうして?? 直ぐに他の子に……いえ……全ては異例だわ。
上手く、上手く立ち回らないと。
そう考えたリンジーは池の縁に残された子に近寄った。 近寄られた少女は、濡れた身体を温めるように肩からかけられた服を頭からかぶってその姿を隠そうとしていた。
「まぁ、そんな水濡れでは風邪をひいてしまいますわ。 この季節はまだ寒いと言うのに。 直ぐに身体を温めて着替えないと」
触れれば震えている。
顔を見られまいと不器用に必死に服の中に隠れていた。
「あぁ、こんなに震えて可哀そうに……」
シエルの服を取り上げようとすれば、イヤイヤと拒否をする。 ソレを強引に奪い、着ている服を脱がせた。
「ダメよ、風邪をひくわ」
小さすぎるせいか不格好にも見える侍女服。 それを脱がせれば、身体の彼方此方に痣があって……それをカーマインとシエルに見せないように、少女にかけられていたシエルの上着を被らせた。
彼女が見せたかったのは優しい自分。
この子は、ソレを演じるための小道具に仕えるはずだったのだ。
カーマインも騎士団の訓練以外のあらゆる教育から逃げ出す事が多かった。 だが弟と言う存在が、カーマインから国を捨てると言う選択肢を捨てさせていた。
それが馬鹿馬鹿しいと思いながらも、婚約者を選ぶ場から逃げ出さない理由とも言える。
シルフィと出会ったその日も、カーマインは婚約者候補との見合いがセッティングされていた。
「分かってはいるんだけど、なんか違うんだよなぁ……」
「責任ある決定を、お一人で決める自信があるのですか? 屋敷の管理、パーティの采配、貴族との交流、外交での付き合い、他にも色々とありますよ。 信頼し頼り、心を寄せ、共に生きる方が必要なんです」
シエルに言われ、カーマインはシエルを捕らえ肩を組みニヤリと笑った。
「よう相棒」
その言葉にうんざりとした顔をして見せるシエルだった。
「とにかく、前向きに共に生きる相手をお選びください」
「分かった分かった。 じゃぁ行くぞ!」
「なんで、私が、貴方の見合いに付き合わなければいけないんですか!!」
肩を組み掴んだまま歩きだすカーマインだった。
「本日のお見合いの相手は、サダス伯爵家のリンジー様です」
「聞かない名だな」
「貴方がことごとく見合い相手を断っているからでしょう。 公爵家あたりから選んでくれれば、初期教育は行われていると言うのに……」
「そうは言うがなぁ……。 お前には分からないだろうが、匂いがなぁ……」
「それは私には分かりませんねぇ~」
そう笑いながら歩けば、遠目に女性が見えた。
連れて来た侍女相手に、何か話しているようだった。
「変わった髪色の女性ですね」
「この国では珍しいが、悪くはないんじゃないのか?」
「おや珍しい」
金色の華やかな巻き毛をした女性だった。 この国では髪色が濃いほど大精霊であった始祖様の因子を強くもっているとされている。 実際はただの迷信でしかなく、髪色の薄いシエルであってもカーマインと共に日々を送る事で、誰よりも精霊を敏感に感じる事ができるようになっていた。 だが、能力の低い者の虚栄心を満たすには丁度良いのだろう。
「お待たせいたしました」
美しい所作で頭を下げ、シエルは主である男を紹介し……そして、お茶と軽食が振る舞われる。 遠慮なく食べ始めるカーマインにシエルは呆れた様子で取り持った。
「申し訳ございません。 カーマイン様は今日の出会いを楽しみにしていたせいで、緊張で眠れず朝食を食べ損ねたようです。 貴方もご遠慮なさらずどうぞ」
ニコニコとシエルが言えば、足元で蹴りが入れられていた。
「いえ……カーマイン様に出会えた事で、胸がいっぱいで……」
金色の巻き毛の少女はボソリと自信なさげに呟いた。
緊張からかリンジー令嬢は、未だ愛想笑いの一つも浮かべる事は無く。 当然、他の手なれた令嬢のように次々とお世辞を口にする事等無かった。
それが、カーマインの好奇心を刺激した。
「あの……」
戸惑った様子を露わにする相手に、高圧的とも言える様子で短く答えた。
「なんだ?」
「余り、じっと見ないで貰えますか?」
初めて発せられた声は、幼くも甘ったるい声。 だが、ソレを気にする以上に、カーマインの金色の瞳から逃げ出さない事を面白いと思った。
「それは、悪かったな」
「いえ、決してカーマイン様に見られるのが嫌と言う訳ではなく……ただ、私のようなものがカーマイン様の前でお茶をすると言う事自体がおこがましい事でして……その……ごめんなさい」
「気にするな。 別に誰が俺の前に来ても同じだ。 お前だって気になるだろう? 目の前に人がいれば、どういう奴だろうかって」
「ほ、かの、ご令嬢の方々と、私は同じ? ですか?」
「その意味は分からないが……何が違うと言うんだ?」
「……そう、ですか」
わずかの間の沈黙、そして気づけばぽたぽたと涙をこぼしていた。
「す、すみません……こんな色で生まれたものだから、両親も兄弟も私にはつめたくて……顔を見るのも嫌だと、呪われているのだと、その……他家との繋がりを作る事にも使えぬ役立たずだと……そんな風に言われているもので、殿下の言葉がとても嬉しくって」
涙ながらに微笑みを浮かべて見せた。
「ふぅん。 なるほどね。 では、後程他の者達と同じように連絡をさせて貰おう」
丁度テーブルの上の食べ物が無くなった頃だった。
「行くぞ、シエル」
「はい」
反論も仲裁も何も無いままでシエルは立ち上がるカーマインの後に付き従う。
「ま、待ってください……」
その声に立ち止まったのは、気まぐれ。 それでもカーマインは振り返る事はせず、シエルは溜息と共に問いかけた。
「何かな?」
「このまま戻れば……私は家族に……」
大きな瞳には涙が浮かんでいた。
「お願いします。 私を助けて下さい」
そんな風に願う相手をカーマインは無視し歩き出す。 ただ、それは宮に戻るのではなく、庭園に向かってで、リンジーは自分の願いを叶えてくれたものだと考えた……のかもしれない。
カーマインが付いてこいとシエルに伝えれば、その後ろにリンジーもついて来ていた。
「どうされたのですか?」
「良い匂いがする」
「まだ、お腹が空いているんですか?」
「あのなぁ……そう言うもんじゃない」
進んだ先、遠くに見えるのは王宮に勤めるには若い少女。 柔らかく揺れる髪は……白銀から……カーマインが近寄るごとに昼の陽光から夜に近い夕暮れ時色に変わっていく。
その色を気にしていれば、その子はすたすたと池の中に入って行こうとしていた。
「カーマイン様!?」
それは女の子を助けないと、そういう問いかけだったはず。 何時もであればシエルに、行けと言う場面だが、カーマインは足早に池に向かって走り出していた。
「何をしている!!」
「王妃様から与えられたベールが、取られて捨てられちゃったの」
「分かった、分かったから暴れるな」
腕の中でジタバタ暴れる子をカーマインは抱きしめ、池の外に待たせ、カーマイン自身がベールを拾いに行った。
な……に……あれ……。
見合い中の自分を無視して他の女性に、そう思えば不満だった。
他の者と同じだと言っていたけれど、カーマインの見合いでの噂を聞く限りは、自分に興味を持ってくれるのは分かった。 私は特別なのに、どうして?? 直ぐに他の子に……いえ……全ては異例だわ。
上手く、上手く立ち回らないと。
そう考えたリンジーは池の縁に残された子に近寄った。 近寄られた少女は、濡れた身体を温めるように肩からかけられた服を頭からかぶってその姿を隠そうとしていた。
「まぁ、そんな水濡れでは風邪をひいてしまいますわ。 この季節はまだ寒いと言うのに。 直ぐに身体を温めて着替えないと」
触れれば震えている。
顔を見られまいと不器用に必死に服の中に隠れていた。
「あぁ、こんなに震えて可哀そうに……」
シエルの服を取り上げようとすれば、イヤイヤと拒否をする。 ソレを強引に奪い、着ている服を脱がせた。
「ダメよ、風邪をひくわ」
小さすぎるせいか不格好にも見える侍女服。 それを脱がせれば、身体の彼方此方に痣があって……それをカーマインとシエルに見せないように、少女にかけられていたシエルの上着を被らせた。
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