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3章

37.子供嫌いと言う訳ではないが…… 01

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 ミニドラゴンのリュウは、あ~んと大きな口を開きメロンパンを食べていた。 最近、ラキが遊んでくれないため、リュウを構いがちになる。 きっと田舎の婆ちゃんとかこんな気持ちだったんだろうなぁ……と、最近の私は老け込みがちだ。

 こう若い子とキャッキャウフフな会話をして、若い生気を吸収しないと本気で老け込む!! なんて思いながら、リュウの口回りにつくパンくずを取り、身体の割に大きすぎる頭を撫でる。

「美味しい?」

「わん!」

 ドラゴンなのに何故「わん」なのか謎だが、まぁ可愛いは正義で済ませる。 ちなみに目が覚めた時には、可愛いミニスカメイド服は剥ぎ取られ、普通のワンピースへと着替えさせられていた。

「……まさか、持って帰って着ているとは思わないけど……」

 そう言った瞬間、リュウの口からダラダラとスープが流れ落ちる。

「リュウ!! ゴハンはちゃんと口を閉じて食べなさい!!」

 慌てて口元を拭う。

「ゴメンね、変な想像をさせちゃった?」

 等というが……流石に魔石を核に圧縮し、侵食を失った特殊なケガレで肉付けしたドラゴンが、コウと無関係だと思うバカが何処にいるだろうか? そんな幸せな気晴らしとも言える思考から、現実へと戻る。





「リュウ……どうしようか?」

 私はリュウに笑いかける。 でもそれはとても不細工な笑みだっただろうと自覚する。 ダメだな……と思いながら、ヌイグルミを抱くかのようにリュウを抱きしめた。

「一緒に行ってくれる?」

 それは別に特別な場所へと向かう訳ではない。 ただ、ほんの少しだけ離れた場所にある集落へとパンを届けに向かうだけのこと。

「わん!」



 村で難民を引き受けて、早2週間。

 10~20歳ほどの男女42名に加え、それに色々な管理をする国軍兵士10名。 総勢52名の食べ盛りの人員増加は予想通り村の負担になっていた。

 はず……。

 なのに、一昨日からラキもフィンも顔を出さないのだ。 お腹がふくれるように、硬くて噛むのに苦労する日持ちの良いパンを作ってはいるが、それでもそろそろ食べて貰わない事には心配だ。 パンを取りに来ないから、昨日は思わぬ休日を得たと喜びはしたが、流石に2日連続であれば気になると言うもの。

 でも……

 いきたくなぁああああい。

 何しろ私はコミュ障のヘタレだからね!!
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