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14.術式
ヨハンとヴィヴィアンは退廃的な日々を送っていた。
最初こそ、棺桶に収まったシーラの身体の確認をしていた。
舞踏会と偽り連れ出す前、シーラに刻んだ術式は複数あった。
アクロマティリ国の世界樹は、他国の者と比べ特殊だった。
他国の世界樹は、マナを放つことを目的としているが、アクロマティリ国の世界樹は本来、竜の民が放出する感情的マナを吸収する役割を追う。 そして世界樹はマナを感情の無い自然的なものに整え感情の無い自然的なものとして放出する。
竜の持つ感情的マナ → 世界樹 → 浄化 → 自然的マナ → 自然的マナによる竜の持つ感情的マナの浄化 → 世界樹へと戻る。 この循環を繰り返す事で、竜の民は人に近しい者となる。
竜の民が放出する感情マナは、魔石となる。
感情的マナ=魔法の元。 となる。
傲慢な感情は、光の魔石。
怒りの感情は、火の魔石。
嫉妬の感情は、水の魔石。
怠惰な感情は、土の魔石。
強欲の感情は、金属の魔石。
食欲の感情は、腐敗の魔石。
色欲の感情は、毒の魔石。
虚栄の感情は、風の魔石。
それは、魔術を知らない者でも「〇〇となれ」そう思う事で魔法として力を使う事が出来る。
魔石は世界的に需要こそあるが、竜の民の高まる感情は留まるところを知らず、やがて、感情に飲まれ暴走する。 暴走を乗り切れば大量の魔石を生み出すが、そうでなければ、身近な者によって殺されると言う不名誉の証でしかない。
だからこそ世界樹の回復を切望するのだ。
だが……シーラの身体に刻まれた術式は違う。
世界樹とシーラに1本のラインを作る。
【術式の効果】シーラと世界樹のマナを混ぜる。
シーラの身体をミイラ化。
身体にマナが停滞しない事でシーラは眠り続ける。
【フィルターとしての術式】
世界樹のマナは、シーラと言うフィルターを通し、マナに感情を増加させる術式を通し、マナを変質させる。
これがシーラの身体に刻まれた術式。
シーラの身体は、マナに形を与える魔術フィルターとして使われているに過ぎない。
大それた術式ではないため、シーラ自身の身体への負担は少ない。 とは言え、膨大な量の世界樹のマナが流れ続けるのだから術式のチェックは重要だと言えるだろう。
だけれど、ヨハンとヴィヴィアンは、その身体を合わせ貪る事に熱中していた。
「こういう日を待っていた」
2人が、外交官としてこの国に訪れていた父の元に書状を持ち、ニーヴィと訪れたのは10歳の頃だった。
当時の2人は多少意識しあう所はあったが、力の強い魔導師ジェフリーの子と、ジェフリーに拾われた魔導師の素質を持つ戦災孤児であり、そこには明らかな力関係があった。
ヨハンにとっては屈辱とでも言うような。
幼い頃の二人は決して、友好的ではなく。 それは主と使用人のような関係。
トリッド国の王命をもって、アクロマティリ国に訪れた時……ヨハンは一人前として扱われシーラの導き手となった。
『要らない子を、押し付けられて、かぁ~わいそ~~』
ヴィヴィアンはそう嘲笑っていた。
それでもシーラは母譲りの美しい美貌を赤子の頃から有しており、人懐っこく笑い、小さな手をヨハンに向け、柔らかでふにゃふにゃした頼りなさでヨハンを頼った。
それだけでヨハンはシーラに魅了された。
よく、面倒を見た。
竜の民としてではなく、人の子としての体質を癖付けるために、3歳になる頃からヨハンはシーラにマナ巡回とマナ増幅の訓練を行われるようになった。
ヨハンはシーラに良く寄り添った。
「シーラは可愛いね」
そう言いながら優しく抱きしめ、頬を摺り寄せた。
「林檎を擦ろうか?」
「りんごぉ!」
きゃっきゃっと喜んで見せる。
やがて……赤ん坊の鬱陶しさから、可愛らしい少女に気付いた時……シーラがヨハンの愛した女性の子供であった事をようやく理解したのだ。 それからヨハンは良い父であるよう努力した。
嫉妬。
ニーヴィは夫を奪われた事に嫉妬した。
色欲と嫉妬。
ヴィヴィアンは、シーラを可愛がるヨハンを見続ける事で……シーラと自分を置き換え、その甘い囁きが、触れる手が、微笑みあう表情が、自分に向けられたらと考え始めたのだ。
そして嫉妬を覚えた。
ニーヴィとヴィヴィアンは、ヨハンの隙を見て幼いシーラに暴力を振るったり、迷わせたり、池に落とした。 魔術的保護をかけてあったため大きな問題となったのは、ニーヴィとヴィヴィアンの方であり……危機を感じた2人はこう言ったのだ。
「私はただ、その子を可愛いと思っただけなの! 仲良くしたかったの!! だけど、小さな子が分からなくて失敗をしただけなの。 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!!」
ヴィヴィアンは泣き続け……こう誓った。
「私、良いお姉ちゃんになるから」
ニーヴェもまた謝罪をした。
「ヨハン、私は貴方を愛しているの。 貴方のためなら何でもするわ。 その子の良い母にもなって見せる。 次に間違ったなら国に帰るわ。 だから一度だけチャンスを頂戴」
ヴィヴィアンとヨハンの関係が、恋仲になるまで多くの時間がかからなかった。
ヴィヴィアンは上手く演じた。
同じ目的を持ち、語り会う事が出来る友人としての関係を築いた。 ヨハンが魔術の勉強をしたいと求めた時、彼の力になるようシーラの面倒を見た。
ヨハンがシーラを抱き上げようとした時。
ヴィヴィアンがシーラを抱きあげ、そのヴィヴィアンをヨハンが抱きしめた。 抱きしめられたヴィヴィアンはヨハンを甘い瞳で見つめた。
『幸せね』
ヴィヴィアンとシーラの瞳が、ヨハンに微笑めば……それが幸せなのだと思った。 ヨハンがシーラを見る時、何時もヴィヴィアンも一緒に見ていた。
ヨハンが抱きしめる手は、シーラではなく、いつの間にかヴィヴィアンになっていたのだ。 触れる手だけでなく、見つめる視線も……。
そうして……いつの間にかヨハンにとって、シーラへの導き手としての行為は作業となり、ヴィヴィアンとの時間が愛の時間となっていった。
2人は、シーラの身体の管理を任せられていたが、緊張していたのは2日程度、降り続ける雨に安堵していた。
幼い頃から一緒の時間を送ってきた。
当たり前の日々にお互いを意識した事はない。
「これで、私達は心と体だけではなく、国にも認められる」
ヨハンが、何度目かの重なりをヴィヴィアンに求めた時、ヴィヴィアンはその口付けを拒否した。
「待って……ねぇ、シーラを放っておいていいの?」
「なんですか、長く姉を名乗っていた事で情でも沸いたのですか?」
「そう言う訳ではないわ。 でも、術のチェックもしていないじゃない」
「この日のためだけに、師匠と共に術を作ったのです。 例え世界樹の力をもってしても崩れる事のない術です。 どこまでも自然に世界樹に馴染ませる。 あの術は芸術とも言えます」
「でも、巫女が巫女として活動していない。 そこをオカシイと思うものはいないの?」
チュッとヴィヴィアンの首すじにヨハンは口づけながら語った。
「シーラが重篤の状態となりそれを拒否したのは国王陛下だ。 それに……この国の者達は馬鹿だ……だから問題はない」
「馬鹿だからこそ、自らの間違いを私達のせいにするのではと考え恐ろしいのです」
ヴィヴィアンの鎖骨に触れていた熱い唇の動きが止まった。
「巫女として修業をしてきた者に報いず、暴言を吐いたのですよ。 文句を言いたいのはコチラです……。 とは言え、馬鹿が何をするか分かりませんね……。 万が一を考え……身を隠す事も考えた方が良いかもしれませんね」
「シーラは連れて行かないの?」
「シーラの身体はあの場所にあって、もっとも強い力を放ちます。 部屋の方にそう細工をしたので別の部屋に運ぶ事は良くありません。 それに……例えあの子の身体を奪っても、誰があの子に刻んだ術を書き換える事ができますか?」
「……ヨハン、貴方とお父様ね……」
「えぇ、そうです。 私達にしか無理です。 もし、雨の原因をシーラだと理解し、破壊をしようとした場合、シーラに刻まれた術式は世界樹へと移り、それこそ手の打ちようがなくなります。 私達には勝利しかありません」
そして……2人は、地下深くに作られた隠し部屋へと身を隠し、情事に耽った。
膨大な世界樹のマナが、シーラの身体を通る事で……既にヨハンとのマナの繋がりは切れていた事にも気づかないまま。
雨は止んでいた。
最初こそ、棺桶に収まったシーラの身体の確認をしていた。
舞踏会と偽り連れ出す前、シーラに刻んだ術式は複数あった。
アクロマティリ国の世界樹は、他国の者と比べ特殊だった。
他国の世界樹は、マナを放つことを目的としているが、アクロマティリ国の世界樹は本来、竜の民が放出する感情的マナを吸収する役割を追う。 そして世界樹はマナを感情の無い自然的なものに整え感情の無い自然的なものとして放出する。
竜の持つ感情的マナ → 世界樹 → 浄化 → 自然的マナ → 自然的マナによる竜の持つ感情的マナの浄化 → 世界樹へと戻る。 この循環を繰り返す事で、竜の民は人に近しい者となる。
竜の民が放出する感情マナは、魔石となる。
感情的マナ=魔法の元。 となる。
傲慢な感情は、光の魔石。
怒りの感情は、火の魔石。
嫉妬の感情は、水の魔石。
怠惰な感情は、土の魔石。
強欲の感情は、金属の魔石。
食欲の感情は、腐敗の魔石。
色欲の感情は、毒の魔石。
虚栄の感情は、風の魔石。
それは、魔術を知らない者でも「〇〇となれ」そう思う事で魔法として力を使う事が出来る。
魔石は世界的に需要こそあるが、竜の民の高まる感情は留まるところを知らず、やがて、感情に飲まれ暴走する。 暴走を乗り切れば大量の魔石を生み出すが、そうでなければ、身近な者によって殺されると言う不名誉の証でしかない。
だからこそ世界樹の回復を切望するのだ。
だが……シーラの身体に刻まれた術式は違う。
世界樹とシーラに1本のラインを作る。
【術式の効果】シーラと世界樹のマナを混ぜる。
シーラの身体をミイラ化。
身体にマナが停滞しない事でシーラは眠り続ける。
【フィルターとしての術式】
世界樹のマナは、シーラと言うフィルターを通し、マナに感情を増加させる術式を通し、マナを変質させる。
これがシーラの身体に刻まれた術式。
シーラの身体は、マナに形を与える魔術フィルターとして使われているに過ぎない。
大それた術式ではないため、シーラ自身の身体への負担は少ない。 とは言え、膨大な量の世界樹のマナが流れ続けるのだから術式のチェックは重要だと言えるだろう。
だけれど、ヨハンとヴィヴィアンは、その身体を合わせ貪る事に熱中していた。
「こういう日を待っていた」
2人が、外交官としてこの国に訪れていた父の元に書状を持ち、ニーヴィと訪れたのは10歳の頃だった。
当時の2人は多少意識しあう所はあったが、力の強い魔導師ジェフリーの子と、ジェフリーに拾われた魔導師の素質を持つ戦災孤児であり、そこには明らかな力関係があった。
ヨハンにとっては屈辱とでも言うような。
幼い頃の二人は決して、友好的ではなく。 それは主と使用人のような関係。
トリッド国の王命をもって、アクロマティリ国に訪れた時……ヨハンは一人前として扱われシーラの導き手となった。
『要らない子を、押し付けられて、かぁ~わいそ~~』
ヴィヴィアンはそう嘲笑っていた。
それでもシーラは母譲りの美しい美貌を赤子の頃から有しており、人懐っこく笑い、小さな手をヨハンに向け、柔らかでふにゃふにゃした頼りなさでヨハンを頼った。
それだけでヨハンはシーラに魅了された。
よく、面倒を見た。
竜の民としてではなく、人の子としての体質を癖付けるために、3歳になる頃からヨハンはシーラにマナ巡回とマナ増幅の訓練を行われるようになった。
ヨハンはシーラに良く寄り添った。
「シーラは可愛いね」
そう言いながら優しく抱きしめ、頬を摺り寄せた。
「林檎を擦ろうか?」
「りんごぉ!」
きゃっきゃっと喜んで見せる。
やがて……赤ん坊の鬱陶しさから、可愛らしい少女に気付いた時……シーラがヨハンの愛した女性の子供であった事をようやく理解したのだ。 それからヨハンは良い父であるよう努力した。
嫉妬。
ニーヴィは夫を奪われた事に嫉妬した。
色欲と嫉妬。
ヴィヴィアンは、シーラを可愛がるヨハンを見続ける事で……シーラと自分を置き換え、その甘い囁きが、触れる手が、微笑みあう表情が、自分に向けられたらと考え始めたのだ。
そして嫉妬を覚えた。
ニーヴィとヴィヴィアンは、ヨハンの隙を見て幼いシーラに暴力を振るったり、迷わせたり、池に落とした。 魔術的保護をかけてあったため大きな問題となったのは、ニーヴィとヴィヴィアンの方であり……危機を感じた2人はこう言ったのだ。
「私はただ、その子を可愛いと思っただけなの! 仲良くしたかったの!! だけど、小さな子が分からなくて失敗をしただけなの。 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!!」
ヴィヴィアンは泣き続け……こう誓った。
「私、良いお姉ちゃんになるから」
ニーヴェもまた謝罪をした。
「ヨハン、私は貴方を愛しているの。 貴方のためなら何でもするわ。 その子の良い母にもなって見せる。 次に間違ったなら国に帰るわ。 だから一度だけチャンスを頂戴」
ヴィヴィアンとヨハンの関係が、恋仲になるまで多くの時間がかからなかった。
ヴィヴィアンは上手く演じた。
同じ目的を持ち、語り会う事が出来る友人としての関係を築いた。 ヨハンが魔術の勉強をしたいと求めた時、彼の力になるようシーラの面倒を見た。
ヨハンがシーラを抱き上げようとした時。
ヴィヴィアンがシーラを抱きあげ、そのヴィヴィアンをヨハンが抱きしめた。 抱きしめられたヴィヴィアンはヨハンを甘い瞳で見つめた。
『幸せね』
ヴィヴィアンとシーラの瞳が、ヨハンに微笑めば……それが幸せなのだと思った。 ヨハンがシーラを見る時、何時もヴィヴィアンも一緒に見ていた。
ヨハンが抱きしめる手は、シーラではなく、いつの間にかヴィヴィアンになっていたのだ。 触れる手だけでなく、見つめる視線も……。
そうして……いつの間にかヨハンにとって、シーラへの導き手としての行為は作業となり、ヴィヴィアンとの時間が愛の時間となっていった。
2人は、シーラの身体の管理を任せられていたが、緊張していたのは2日程度、降り続ける雨に安堵していた。
幼い頃から一緒の時間を送ってきた。
当たり前の日々にお互いを意識した事はない。
「これで、私達は心と体だけではなく、国にも認められる」
ヨハンが、何度目かの重なりをヴィヴィアンに求めた時、ヴィヴィアンはその口付けを拒否した。
「待って……ねぇ、シーラを放っておいていいの?」
「なんですか、長く姉を名乗っていた事で情でも沸いたのですか?」
「そう言う訳ではないわ。 でも、術のチェックもしていないじゃない」
「この日のためだけに、師匠と共に術を作ったのです。 例え世界樹の力をもってしても崩れる事のない術です。 どこまでも自然に世界樹に馴染ませる。 あの術は芸術とも言えます」
「でも、巫女が巫女として活動していない。 そこをオカシイと思うものはいないの?」
チュッとヴィヴィアンの首すじにヨハンは口づけながら語った。
「シーラが重篤の状態となりそれを拒否したのは国王陛下だ。 それに……この国の者達は馬鹿だ……だから問題はない」
「馬鹿だからこそ、自らの間違いを私達のせいにするのではと考え恐ろしいのです」
ヴィヴィアンの鎖骨に触れていた熱い唇の動きが止まった。
「巫女として修業をしてきた者に報いず、暴言を吐いたのですよ。 文句を言いたいのはコチラです……。 とは言え、馬鹿が何をするか分かりませんね……。 万が一を考え……身を隠す事も考えた方が良いかもしれませんね」
「シーラは連れて行かないの?」
「シーラの身体はあの場所にあって、もっとも強い力を放ちます。 部屋の方にそう細工をしたので別の部屋に運ぶ事は良くありません。 それに……例えあの子の身体を奪っても、誰があの子に刻んだ術を書き換える事ができますか?」
「……ヨハン、貴方とお父様ね……」
「えぇ、そうです。 私達にしか無理です。 もし、雨の原因をシーラだと理解し、破壊をしようとした場合、シーラに刻まれた術式は世界樹へと移り、それこそ手の打ちようがなくなります。 私達には勝利しかありません」
そして……2人は、地下深くに作られた隠し部屋へと身を隠し、情事に耽った。
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