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25.構築されるか? 関係性
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王族・貴族のプライドの高さと言うものは人も竜も変わらない。
王都と言っても、都を維持するのは庶民であり、王族・貴族が王都内で気安く目に出来る事はない。 そんな中、王都内を巡回するアンディに向けられる思いは二極化している。
普段目に出来ない王族貴族への不満を、まるでアンディが王族・貴族の代表者であるかのように嫌う者もいれば、王族貴族への憧れを向ける者もいる。
そして残念ながらパン屋の客は、
『普段から良い物を食べている癖に買占めのような事は止めてよね』
と言う風に思う者が多い。
シーラへの愛の言葉に、当然のように怪訝そうな視線が向けられる。
『コイツ、やばくない?!』
そう思う者が多いから、パン屋夫婦のような反応に対しては怪訝な顔が向けられる。
『ちょっと、アンタ止めなさいよ……。 貴族様の冗談を真に受けさせるものじゃないわ』
『それで、本気にして傷ついて王都を出るって言ったらどうするのよ!』
そう言われれば、単純に貴族様ご用達になれるのでは? と、思ったパン屋の奥さんがしまったと言う表情を露わにした。 貴族騎士を前にそんな顔を見せなかったのは、接客のプロと言えるだろう。 と、本人は心の中で自分を褒めていた。
「美味しいパンを皆に食べて貰いたいと言う気持ちを理解してもらえてうれしいです」
「あらあら、うちに来るお客さんは、皆わかっているわよ。 そうだわ、今日は日頃の感謝のために、常連の皆様を食事にお招きしましょう」
シーラとの仲介をしようとしたのを取り戻そうとパン屋の奥さんは必死にフォローしようと言葉を続けた。
パン屋の売り場。
中央の台からパンを取り払い、鶏肉のクリーム煮、牛肉の赤ワイン煮の2種類を作り、野菜たっぷりキッシュ、サラダ、ドレッシング数種、後はパン。
竜の民は沢山食べるから、近所の食堂から鍋を借り、招かれた客人の幾人かはお酒を手土産に持って来てくれて、皆、酔っていた。
そんな酔っ払いの中、人を避けるようにキッチンに入る私を……貴族騎士は私の元に来たのだ。
『ようやく、私を受け入れてくれた。 ずっと、この町に来た時から、私のために美味しいパンを焼いてくれた。 気づいていましたよ。 貴方の気持ちを……』
「えぇ、皆さんに美味しいパンを食べていただきたかったの。 分かっていただけて嬉しいわ。 それに、騎士様をこの食事会に受け入れたのは奥様です」
私の言葉に貴族騎士は少しだけ困惑しているようだった。
「本当に……君は照れ屋なんだから」
「好きな人にはもっと大胆になるわ。 大胆でいたわ」
イラつきが表情に見て取れて、私は仕舞ったと言う気分になる。
「私は、私ではダメと言う事ですか?」
一歩、詰め寄ってきた。
「騎士様の事は良く分からないもの。 それに、私は……竜の民ではないから」
私は一歩下がる。
「愛する事は出来ないとおっしゃるのですか?」
「こ、怖いの。 竜の民は……強いから……」
「私は、そんな貴方もカワイイと思っています」
そう言って彼は私を抱きしめようとした……。
「やっ!」
その手から逃げようとした。
竜の民、貴族の人は身体も手も大きい。
なぜか……彼は、微笑み、手をユックリとそっと頬に触れた。 ビクッとするが、やはり貴族騎士は微笑んだまま。
ガタッ!
戸棚が揺れれば、私の腕を掴み抱きしめる。
「いたっ……」
……顔をしかめれば……音の主であるパン屋の手伝いをしている私と年の変わらない息子の目が怯えていた。
「ぁ、えっ、その……お代わりを取りに……」
「どれでしょう?」
私を腕の中にいれたまま、聞いてくる。
「ぁ、えっと大鍋の中身を其方の中に移動して……」
「わかりました」
言われるままに鍋から鍋に煮込みを入れ替えるのを見ていた。
その煮込みは、肉も美味しいけれど、煮込みようのスープとソースの間のも美味しい。 パンにつけて食べるともっと美味しい。 チーズと一緒に食べるのも美味しいのだ。
いつの間にか早口で私は喋っていた。
「それは是非堪能しないといけませんね」
貴族騎士は私から一歩引いてくれた。
分かってくれたかな? と……安堵する。
だけど……貴族騎士は私を放っておいてくれる事なく、私を待ち手を差し出した。 ジッと見つめる視線が……怖いと思った。
鼓動が早くなる。
硬直する私の首すじを大きな手が触れた。
「あぁ、鼓動が早い……緊張しているんだね。 可愛いよ」
声だけ聞けば穏やかに優しいのに……私はやっぱり怖かった……ただ、愛情を語っているのに……。
「あぁ、本当に可愛い人だ……。 良かったらこの後、飲みませんか? 緊張が解けますよ」
「お酒は飲んだことが無いの。 だから……怖い」
「それは、いいですね。 一緒に色んな経験をしていきましょう。 さぁ、皆さんの元に戻りましょう」
賑やかな食事。
貴族騎士には緊張し、怖いと思ったけれど、初めての出来事は大抵何でも怖いのだと自分を納得させた。
店のノックがなる。
「はいは~い」
店主の奥さんが扉を開けた。
貴族騎士よりも大きな身体の人が扉の向こう立っている。 背後には使用人と思われる男女が控えていた。
凄い威圧感に皆が停止する。
「良い匂いだ」
「ぇ、あ……」
店主が戸惑いを露わに、それでも奥さんの前に立つ。
「どのようなご用件でしょうか?」
「ここの店のパンが最近流行りだと聞いてな。 孫たちがここのパンしか食べなくなった。 よければ、分けて頂きたい」
大男が頭を下げる。
私は知っているその人は宰相さんだと。
散々別荘の食べ物を荒らした手前、拒否できるわけもなく……と言うか、胸が痛くなるから……私は、残っているパンを籠につめ宰相さんに差し出した。
「あ、あの……おっしゃっていただければ……その……予約として作っておきます。 閣下はご存じないでしょうと思いますが、私は閣下に助けていただきました。 お礼をさせてください!!」
「身に覚えはないが、助かった。 孫に責められなくて済む」
そう言いながら豪快に笑い、大きな手で頭を撫でるから、私は大きくて強い人を前に硬直するのだけど……それでも、私は私だと気付かれなかった事に安堵した。
AIイラスト(パン屋の娘)
王都と言っても、都を維持するのは庶民であり、王族・貴族が王都内で気安く目に出来る事はない。 そんな中、王都内を巡回するアンディに向けられる思いは二極化している。
普段目に出来ない王族貴族への不満を、まるでアンディが王族・貴族の代表者であるかのように嫌う者もいれば、王族貴族への憧れを向ける者もいる。
そして残念ながらパン屋の客は、
『普段から良い物を食べている癖に買占めのような事は止めてよね』
と言う風に思う者が多い。
シーラへの愛の言葉に、当然のように怪訝そうな視線が向けられる。
『コイツ、やばくない?!』
そう思う者が多いから、パン屋夫婦のような反応に対しては怪訝な顔が向けられる。
『ちょっと、アンタ止めなさいよ……。 貴族様の冗談を真に受けさせるものじゃないわ』
『それで、本気にして傷ついて王都を出るって言ったらどうするのよ!』
そう言われれば、単純に貴族様ご用達になれるのでは? と、思ったパン屋の奥さんがしまったと言う表情を露わにした。 貴族騎士を前にそんな顔を見せなかったのは、接客のプロと言えるだろう。 と、本人は心の中で自分を褒めていた。
「美味しいパンを皆に食べて貰いたいと言う気持ちを理解してもらえてうれしいです」
「あらあら、うちに来るお客さんは、皆わかっているわよ。 そうだわ、今日は日頃の感謝のために、常連の皆様を食事にお招きしましょう」
シーラとの仲介をしようとしたのを取り戻そうとパン屋の奥さんは必死にフォローしようと言葉を続けた。
パン屋の売り場。
中央の台からパンを取り払い、鶏肉のクリーム煮、牛肉の赤ワイン煮の2種類を作り、野菜たっぷりキッシュ、サラダ、ドレッシング数種、後はパン。
竜の民は沢山食べるから、近所の食堂から鍋を借り、招かれた客人の幾人かはお酒を手土産に持って来てくれて、皆、酔っていた。
そんな酔っ払いの中、人を避けるようにキッチンに入る私を……貴族騎士は私の元に来たのだ。
『ようやく、私を受け入れてくれた。 ずっと、この町に来た時から、私のために美味しいパンを焼いてくれた。 気づいていましたよ。 貴方の気持ちを……』
「えぇ、皆さんに美味しいパンを食べていただきたかったの。 分かっていただけて嬉しいわ。 それに、騎士様をこの食事会に受け入れたのは奥様です」
私の言葉に貴族騎士は少しだけ困惑しているようだった。
「本当に……君は照れ屋なんだから」
「好きな人にはもっと大胆になるわ。 大胆でいたわ」
イラつきが表情に見て取れて、私は仕舞ったと言う気分になる。
「私は、私ではダメと言う事ですか?」
一歩、詰め寄ってきた。
「騎士様の事は良く分からないもの。 それに、私は……竜の民ではないから」
私は一歩下がる。
「愛する事は出来ないとおっしゃるのですか?」
「こ、怖いの。 竜の民は……強いから……」
「私は、そんな貴方もカワイイと思っています」
そう言って彼は私を抱きしめようとした……。
「やっ!」
その手から逃げようとした。
竜の民、貴族の人は身体も手も大きい。
なぜか……彼は、微笑み、手をユックリとそっと頬に触れた。 ビクッとするが、やはり貴族騎士は微笑んだまま。
ガタッ!
戸棚が揺れれば、私の腕を掴み抱きしめる。
「いたっ……」
……顔をしかめれば……音の主であるパン屋の手伝いをしている私と年の変わらない息子の目が怯えていた。
「ぁ、えっ、その……お代わりを取りに……」
「どれでしょう?」
私を腕の中にいれたまま、聞いてくる。
「ぁ、えっと大鍋の中身を其方の中に移動して……」
「わかりました」
言われるままに鍋から鍋に煮込みを入れ替えるのを見ていた。
その煮込みは、肉も美味しいけれど、煮込みようのスープとソースの間のも美味しい。 パンにつけて食べるともっと美味しい。 チーズと一緒に食べるのも美味しいのだ。
いつの間にか早口で私は喋っていた。
「それは是非堪能しないといけませんね」
貴族騎士は私から一歩引いてくれた。
分かってくれたかな? と……安堵する。
だけど……貴族騎士は私を放っておいてくれる事なく、私を待ち手を差し出した。 ジッと見つめる視線が……怖いと思った。
鼓動が早くなる。
硬直する私の首すじを大きな手が触れた。
「あぁ、鼓動が早い……緊張しているんだね。 可愛いよ」
声だけ聞けば穏やかに優しいのに……私はやっぱり怖かった……ただ、愛情を語っているのに……。
「あぁ、本当に可愛い人だ……。 良かったらこの後、飲みませんか? 緊張が解けますよ」
「お酒は飲んだことが無いの。 だから……怖い」
「それは、いいですね。 一緒に色んな経験をしていきましょう。 さぁ、皆さんの元に戻りましょう」
賑やかな食事。
貴族騎士には緊張し、怖いと思ったけれど、初めての出来事は大抵何でも怖いのだと自分を納得させた。
店のノックがなる。
「はいは~い」
店主の奥さんが扉を開けた。
貴族騎士よりも大きな身体の人が扉の向こう立っている。 背後には使用人と思われる男女が控えていた。
凄い威圧感に皆が停止する。
「良い匂いだ」
「ぇ、あ……」
店主が戸惑いを露わに、それでも奥さんの前に立つ。
「どのようなご用件でしょうか?」
「ここの店のパンが最近流行りだと聞いてな。 孫たちがここのパンしか食べなくなった。 よければ、分けて頂きたい」
大男が頭を下げる。
私は知っているその人は宰相さんだと。
散々別荘の食べ物を荒らした手前、拒否できるわけもなく……と言うか、胸が痛くなるから……私は、残っているパンを籠につめ宰相さんに差し出した。
「あ、あの……おっしゃっていただければ……その……予約として作っておきます。 閣下はご存じないでしょうと思いますが、私は閣下に助けていただきました。 お礼をさせてください!!」
「身に覚えはないが、助かった。 孫に責められなくて済む」
そう言いながら豪快に笑い、大きな手で頭を撫でるから、私は大きくて強い人を前に硬直するのだけど……それでも、私は私だと気付かれなかった事に安堵した。
AIイラスト(パン屋の娘)
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