【R18】旦那様の部下達は、私を妻だと認めたくないらしい。 ですが、アナタ方の許可など必要ありませんよね?

迷い人

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14.支配する者の狂気(★)

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 あの後、無言のまま身体は洗い終わった後、いたたまれない気持ちになって浴室を逃げ出してしまいました。 部屋に戻った瞬間、ガクンと身体の力が抜けた……信用ないなぁってなんて考えながら、手をついたソファに腰を下ろす。

 ギルベルト様の力は、支配下にあるものの身体能力を増加させる効果と世間的には言われていますが、実際には逆の効果も持ち合わせているのです。 ネガティブな力は嫌われそうだから秘密だと昔教えてくれたのですが、まさか私に使われるなんて。

 はぁ……妙なダルさに溜息をつき、ズルリとソファに倒れこむように座った。 ギルベルト様のスキルには関係なくズイブンと身体が疲れていたようで眠くなってくる。

 話を……しないと……でも、そもそも話が通じていないような気がする。

 これなら、来ない方が良かった?

 頭がボンヤリとした。
 身体が気怠く熱を持つ。
 呼吸は荒くなっていた。

 疲れたのかしら?

 そう、そうね……ずっと緊張していたから。
 一人掛けのソファで丸まり眠ってしまう。



 んっ、ぁ、ゃ……。

 熱っぽい肌に触れる手が、妙に刺激的で甘く感じた。 ユックリと味わうようにあてられる歯が痛みと快楽の間で、ザワリと肌が泡立つ。

 やぁ……声にならない声を塞がれるように、口づけられ、舌が絡められる。 くちゅくちゅとイヤらしい音を立て、荒くなる呼吸に顔を背けようとすれば、頬に首に手を添えられ防がれる。

 ボンヤリとした思考の中、ユックリと撫でるように首に回された指に力がいれられた。

「ぁ、いや、辞めて」

 恐怖に声を出せば、温かな少し荒れた唇が離され、耳もとにささやき、噛みついた跡を舐めてくる。

「そんな恰好で寝ていれば、犯してくれと言っているようなもんだぞ。 それとも、意識のないふりをして誘ってんのか? しばらく会わない間にズイブンとイヤらしい身体になって、誰に育ててもらった」

 やわやわと胸に触れていた大きな手に力が入れられた。

「ちがっんんん」

 痛みすら甘く感じる。
 身体がオカシイ。

「どうし……」

 問いかけの言葉は、口を塞がれ閉ざされた。 唾液を絡めたヌルリとした感触の舌先が、唇を撫で、こじ明け侵入してくる。 口元は貪るように大きく私の口を塞ぎ、ネットリと舌の上部を舐めながら口内の奥へ奥へと侵入する。

 喉の入り口を舐められ、唾液が流し込まれ、その苦しさに眉間を寄せて咳き込もうとするが、唇は離されることなく、むしろ身体がと抱きしめられ、回される手が指先が首の付け根に触れられる。

 決して首が絞められた訳ではないけれど、繰り返される乱暴な扱いは恐怖を助長する。

 んんっぐふぅ……

 嫌だと拒絶しようとしてするが短慮だったと次の瞬間に反省した。 首の付け根に添えられた指先に僅かに力が込められる。 それは脅しているかのように思えた。

 恐怖に震えた。 唇が離されれば、恐怖を浮かべたままにギルベルト様を見上げる。

「お前が、だれかれ構わず誘うから……俺は!!」

 苦痛の表情。

 風呂場でもそうだった。 感情的になっている相手に、言葉は通じる訳などない。 それは、ここ少しの間で辿り着いた結論。 だけど、訴えなければ彼の妄想が現実だと認めているかのように思えて反論した。

「そんな事していない!!」

「じゃぁ、なぜ、俺の唇を手を嫌がる。 貞操を守るべき誰かがいるんじゃないのか!!」

「違います!! 余りにも、私の知っている貴方と違うから、戸惑っているだけです。 あと……経験のない私には……乱暴すぎです……」

 甘える色を含ませたつもりだった。

「誰かはいないが、俺が嫌ということか……」

 嫌味のような、でも、自虐めいた言葉。

「嫌じゃない。 もっと、優しくしてほしいだけ」

「無理だ……」

 ギルベルト様は苦しそうに天井を眺めた。

「俺は今、たった1人、俺だけのお前が誰か他の人間のものになるのでは? そう思えば俺は俺自身の感情すら制御できなくなる」

 歪んだ顔で彼は不器用に笑ったかと思えば、再び唇を重ね乱暴に舌を絡めてきた。 ぬるりとした粘液が舌先に絡まり、舌は滑らかに絡み合いクチュクチュと音をたてる。

 単調な行為に時折与えられる痛み。

 んっ、っく……ふぅ……

 私は顔をしかめ小さくうめき声を上げる。

 ツライ……。

 生ぬるい舌の感触。 それは、角度を変えより深く侵入し、舌が絡み合うたびに身体が熱を帯びていく。 苦しい、ツライ、悲しい……そんな思いが徐々に溶け出し快楽へと追い込まれる。

 ぁっ……んっふぅ……

 甘く漏れ出る呼吸が、快楽に溺れた叫びに代わりそうになり、息を飲んだ。

 ダメ……これはダメなの……混乱しながら、私は必死に理性を繋ぎとめようとした。怯えれば怯えるほどに、ギルベルト様はどこか楽しそうに歪んだ笑みを目元に浮かべていた。

 支配とは奉仕だと以前のギルベルト様なら言っただろう。 だけど今の彼なら、支配とは狂気だとでも言いだしかねないそんな雰囲気。

 ギルベルト様は唇を離し、快楽への恐怖と混乱にある私の顔を見下ろしてくる。

 涙ぐんだ目で私はギルベルト様に懇願するように見つめた。

「そんなに誘うな」

 耳元で囁いたギルベルトは、耳裏に舌を這わせる。 耳の形に添って舐められれば、ゾワリと背筋に奇妙な感覚が走った。

 ふぅっ……んっ

 耳を口に含まれれば、舌先が耳の穴周辺を舐めだし、ピチャピチャと言う音を響かせる。

 反対側の耳の裏が撫でられ、その指先は、首筋を辿り、指先で喉元、胸の谷間をなで、葉だけ剥き出しになった白い胸の柔らかな肉を支えるように、脇から支え持ち上げるように手でつつみこみ、そして力を入れ掴んできた。

「んっくぅ……痛い」

 指の隙間から柔らかな肉が形をかえ、白い肌が指の隙間から姿を見せる。 私が痛みで顔をしかめれば、胸の膨らみを両手でやわやわと揉み、しっとりと汗ばんだ胸の間に顔を埋めて舌を這わせてきた。

 んっ、んっ……

 必死に声を抑えるが、胸を揉みながらその指先の腹で先端部分をこねられれば。その手の動きに合わせて、抑えようとしていた私の声が漏れ出る。

 ぁ、はぁ、んっふぅ……

 徐々に身体は甘い感覚に慣れてくる。

 だからこそ再び唇が触れれば、しびれるような甘さに唇は開き彼を受け入れれば、まるで自分のものだと記すかのように、唾液が口内に流し込まれた。

 なまぬるく、粘液性の高いソレは、飲み込むのがツライ。 それでも、無理だと口からこぼしてしまえば、今のギルベルト様であれば、自分を受け入れる事ができないのかと荒れかねない。

 ぁっ……ぐぅ……ふぅ……。

 強引に抱きしめられ、触れ合った口はより大きく開かれ、ギルベルト様の深く舌が侵入すれば、飲み込みきれなかった唾液が喉の奥に押し込まれてきた。

「ぐっ、っふ……ごほっ、ごほっ」

 辛そうにする私に対し、征服感が満たされたのでしょうか? 歪んだ笑みを浮かべ楽しそうに笑い出した。

「ぁ……あ……リシェ、オマエは俺のものだ。 ……誰にも渡すものか……国がなんだ、民がなんだ、リシェ、オマエだけがいればいい……だから……一緒にいておくれ?」

 狂気が悲哀に変わり、辛そうなギルベルト様を抱きしめ、そして私は彼を抱きしめるように手を伸ばし胸に抱きしめる。 胸元に顔を埋めるギルベルト様は柔らかく胸にふれ、豊かな胸をその口に含んだ。 膨らみに歯をあてながら、先端を舌先で舐めねぶり、激しく吸われ、私はただ衝動のままに甘い声を漏らし続ける。

「ぁ……」

 十分過ぎるほどに快楽に落とされた身体、それを確認するかのようにギルベルト様の手が、私の両足の間へと伸ばされた。
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