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二章 吸血鬼

十三話 説明は簡潔にしてほしかったな

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「まず、わたしたち血闘封術師ヴァンパイアハンター吸血鬼ヴァンパイアたちは地球ではない別の世界に由来を持つんです」
「……異世界ってこと?」
「はい。正真正銘、この宇宙ではない違う世界です」
「なるほど」

 それを聞きながら、大輔は別の事を考える。

(もしかして、地球ってそもそもそういうエネルギーがないのかな? 魔力も異世界由来と考えれば……いや、けど一応空気中に魔力はあるんだよな。めっちゃ少ないけど……だけど、ぶっちゃけ神が僕たちに接触してないのも気になるし、そもそも神というシステムが……いや、後でいいか)
 
 そう思い大輔が顔を上げると、少しだけ目を見開いたウィオリナがいた。

「どうかした?」
「あ、いえ、随分とあっさり信じるんです?」
「あ、うん、まぁね」

 大輔は自分の事情をまだ話していない。話すつもりも今のところない。どうやらウィオリナたちは大輔を神和ぎ社か何かの機関所属の人間だと思っているらしく、都合がいいのでそれを利用させてもらう。

「つまり君たちが使う力ってその異世界が由来なの?」
「はい。血の力、血力です」
「血力ね。吸血鬼ヴァンパイアも同じ力を使うけど、具体的な生体の違いは?」
「ええっと、それを説明するにはそもそもの歴史をお伝えした方が早いです」
「歴史?」
「はい」

 ウィオリナはニッコリと頷く。それは愛想笑いではなく、普通に笑っているらしい。たぶん、通常はどんな時でもニコニコ笑っている人なのだろう、と大輔は思う。

吸血鬼ヴァンパイアはその異世界に元々住んでいた住人なんです。そして彼らは地球に来たんです」
吸血鬼ヴァンパイアだけ?」
「はいです」

 ウィオリナは頷く。

「最初にやってきた吸血鬼ヴァンパイアたちを始祖と言うんです。始祖様たちは血力の強大さはもちろん、世界の根幹に干渉する力を持っていたんです」
「根幹、ねぇ」

 大輔はチラリと後ろを見た。正確には簡易の移動式ベッドに寝かされている芽衣だが。

 杏はピクリとも動かない。

「始祖様たちは強大な力を有していたですが、とても温厚で優しい性格をしてたです。そもそも地球に来たのは元いた世界に嫌気がさしたからだそうです」
「ふぅん。……ねぇ、何人の始祖がこっちに来たの?」
「九人です。けど、今地球にいるのは三人です」
「元の世界に戻ったのですか?」

 冥土ギズィアの疑問に答えたのはウィオリナではなく、イムニティだった。

「バカでしょ、上姉さま。嫌気がさしたのに戻るわけないじゃない。たぶん、身に余る力に飽きて自殺したのよ」
「姉である私にバカとは何ですか。バカとはっ!」
「ああ、はいはい。落ち着いて。……で、実際のところはどうなの?」

 殴り合いに発生しそうになった二体を止めた大輔に、ウィオリナはアハハと冥土ギズィアたちに苦笑いしながら答える。寛容な人でよかった。

「イムさんのが一番近いです。始祖様たちは『人』になったんです」
「『人』?」
「はいです。始祖様たちは吸血鬼ヴァンパイアであること自体が嫌だったのです」

 ほ~ら、私の方が近かったねっ! と冥土ギズィアあおるイムを叩き落としながら、大輔はなるほど、と頷く。

「つまり再生能力や永遠に近い寿命等々が嫌だったと。だからそれを失ったっていう事かな?」
「そうです。他にも吸血衝動や精神を操り洗脳する魅了、痛覚操作、他の生物を吸血鬼ヴァンパイア化する眷属化、血界を創造し、干渉する血界展開等々の力を失っています」

 大輔は引っかかりを覚えながらも、話を続ける。

「それで、血闘封術師ヴァンパイアハンターは彼らを祖先に持つって感じかな?」
「半分はそうです」

 大輔は、半分は? と首を傾げる。ウィオリナはそれを説明するための、説明をする。

「そもそも始祖様たちが何故元の世界に嫌気がさしたのかといえば、それはその世界の全ての吸血鬼ヴァンパイアが始祖様たちの命を奪い合っていたからです」
「……奪い合ってた? 殺すでもなく? ……もしかして力を奪うため? 世界の根幹に干渉する力は確かに垂涎ものだと思うけど」
「はい、それもあるです。けど、それ以上に超克者としての力を欲したのです」
「超克者?」
「はい」

 ウィオリナはシスターワンピースの胸元に手を突っ込み、ライターを取り出した。シスターワンピースでも隠しきれない豊かな胸がバルンと揺れる。

 大輔は一瞬だけそれに目を奪われそうになりながらも、直ぐにカチと火が着いたライターを見る。冥土ギズィアとイムがジーと大輔を見る。

「例えば、火。吸血鬼ヴァンパイアは火や、火を元とした光――太陽にとても弱いです。また、吸血鬼ヴァンパイア以外の血を吸わないと力を保てなかったり、魂からの再生、つまり肉体が消失した状態から再生できなかったりと色々あったんです」
「……うん? 始祖は血を吸わなくても力を……ああ、本能として吸血は残ってるわけか。っというか、あった?」
「はいです。ここが問題なんです」

 ライターの火を消したウィオリナはふぃ~、と一息吐く。流石に説明しぱなっしは疲れたらしい。けど、フスンと一息入れた後、説明を続ける。

 やたら行動が健気というか、可愛い。

「始祖様たちは地球に逃げてきたです。だからこそ、他の吸血鬼ヴァンパイアたちが始祖様たちの後を追ってこっちにやってきたんです」
「……どうやって? 他の吸血鬼ヴァンパイアたちは始祖たちより弱いんでしょ? どうやって世界の隔たりを越えたの? 簡単じゃないと思うんだけど?」
「ええっと、世界の隔たりは分からないですが、始祖様たちは超克者であり強大な力をもっていますが、最強ではなかったんです」
「うん? でも、それだと元居た世界でやられてない?」
「いえ、そうでもないんです。元居た世界では、始祖様たちは最強だったんです」
「はぁ? どういう……ああ、なるほど」

 大輔は一瞬不審気に眉をひそめたものの、直ぐに納得がいったかのように頷いた。ついでにずれた丸眼鏡をクイとする。

「その世界では他の生物が少なかったんだね」
「はい。そうです。だから、始祖様たち以外の吸血鬼ヴァンパイアは力を保てず弱体化していたんです」

 けれど、とウィオリナは続ける。

「地球には多種多様な生物がいて、しかも、地球の人間の血は元居た世界のどの生物の血よりも強い力を秘めていたんです。そして彼らは人間を多く吸血した事により、超克者に近い力を持ったんです」
「それは、厄介だね」
「はい。それに吸血鬼ヴァンパイアは残虐性が高く、他の生物を見下し、殺すことに快楽を感じるんです。高慢だったこともあり、始祖を越えた存在として真祖と名乗るようになったんです」

 ウィオリナの返答に、よくあることですね、と冥土ギズィアやイムニティが頷く。

(……残虐性が高い……ね。けど始祖たち自体はそうでなかった。理性で抑えていたのか……いや超克者、つまり弱点を超克したって感じだから……精神構造自体が違う? けど吸血衝動はあったらしいけど……いや、効率がいいのかな。食事として。どっちにしろ、血を吸うことで力を保つってことは、血を吸う相手がいなくなればいずれ滅ぶ。とすると、殺しに快楽を感じるって結構まずいよね。それより共存の道を取った方が生物的な長期繁栄……)

 顎に手を当てて考え事をしていた大輔は、そういえば、と顔を上げる。

「真祖はどれくらいこっちに来たの?」
「およそ、十体ほどです」
「なるほど。半分ってそういう事か」

 大輔は、なるほどといった感じに頷いた。

「眷属化だっけ? それでこっちにやってきた吸血鬼ヴァンパイアが同族を増やすために、人間を吸血鬼ヴァンパイアにしたんだね。けど、始祖は吸血鬼ヴァンパイアを人にする力を持っていた」
「はいです。けど、それができたのは最初だけなんです」
「最初?」
「はい。抗体を持ったんです」
「ああ、なるほど。対策されちゃったんだ」
「はいです。それに地球の人が吸血鬼ヴァンパイア化すると真祖とはいかないものの、それに近い力を持つようになったんです。精神構造も変わったです」

 つまり、ある程度火や太陽に強く、吸血せずとも力を保つことができ、再生能力に制限のない強大で残虐性の高い吸血鬼ヴァンパイアたちが、多く存在していたという事。

 だからこそ。

血闘封術師ヴァンパイアハンターが誕生したわけだね」
「はいです。始祖様たちを中心とし、全ての吸血鬼ヴァンパイアを滅し封印する組織、朝焼けの灰アブギが創設されたんです。それから千年。真祖も含めて吸血鬼ヴァンパイアは残り三十体となったです。先ほど二体封印したので、残り二十八体です」
「へぇ。……ところで血界を移動できてるのって、人になってない始祖の力?」

 大輔は窓の外を相も変わらず流れる赤い景色を見る。

「はいです。ええっと始祖様の一人であり、人類の守護者であるティーガン様が移動手段として作り上げたのがこの血界です。私たちに吸血鬼ヴァンパイアと闘うためのシステムを作り、封印する術を授けてくださったのもティーガン様です。それにこの血界とは別に吸血鬼ヴァンパイアと戦闘する専用の血界もあるです」
「うん? 血界って一つじゃないの?」
「はい。吸血鬼ヴァンパイアが展開する血界は個々それぞれなんです。それでも数個の血界を創造、維持できるのはティーガン様とプロクル様だけだと聞いているです」
「プロクルっていうのも始祖?」
「はい。といってもここ五十年近くは姿を消しているのですが」

 姿を消してる? と大輔が疑問に思った時。

「……結局母さんがその吸血鬼ヴァンパイアに狙われる理由を教えろ。何故母さんは魂だけ生かされてる。誰がこんなことをした」

 今まで黙り込んでいた杏が後ろを向いたまま低い声音で詰問する。頼らないと決めていたが、それはもう無理だった。

 なら聞けるだけ聞く。どっちにしろウィオリナたちも事情説明はするようだし。

「……それは――」
「話の最中申し訳ないっすが、到着したっす」

 運転していたバーレンの声が聞こえたのと同時に、周囲が一変した。赤い世界だったの鋼鉄に囲まれた部屋、車庫に変わったのだ。

「すみません、続きは移動してからでいいです? 一刻も早く芽衣さんを安全な場所に移動しなければならないんです」

 ウィオリナは申し訳なさそうな声音で頭を下げる。大輔は後ろを見る。

「……百目鬼さん、大丈夫?」
「……責任は持ってくれるのだろう? ……頼ってしまって嫌気がさすが」
「大丈夫。礼はしっかりと貰うから」

 払えるものなどアタシにはないのだが、と呟きながらも杏は少しだけ笑った。

 それを確認した大輔はチラリとイムニティを見た後、頷いた。

「分かった。じゃあ、案内してくれる?」
「もちろんです」

 ウィーンと音を立てながらドアが自動で開く。すげぇーっと大輔はキラキラと目を輝かせる。開き方がロマンなのだ。カッコいいのだ。

 そんな大輔は置いておいて、真っ先に車から降りた冥土ギズィアは周囲を満遍なく見渡し、「解析スクリーバ」と呟き安全性を確認する。

 直ぐにイムニティに情報を共有し、イムニティは車から降りる杏の手を取る。それから移動用のベッドに寝かされている芽衣を車から降ろす。

 それからイムニティは和風メイド服のミニスカの裾を摘まみ上げ、杏にカーテシーする。

「杏様。ここからは私に任せてください。命に代えてもお守りします」
「……ありがとう。頼む。礼は必ずする。」
「畏まりました。それと礼はいりません。尽くすことが至上の喜びですので」

 冥土ギズィアを煽っていた時とは全く違う、冥土ギズィアと同じ無表情で張り詰めた様子のイムニティのに、杏は信頼を寄せる。≪直観≫が教えてくれる。

「こっちっす」

 バーレンの先導の元、大輔たちは移動していく。周囲を探知している冥土ギズィアによれば、ここはとある建物の地下らしい。

 『地下』に反応して丸眼鏡をクイッとした大輔はウィオリナに質問する。

「ねぇ、他の血闘封術師ヴァンパイアハンターは?」
「いません。全員出払ってるんです」
「出払ってる?」

 大輔がそう尋ねたとき、タッタッタッと二人分の足音が通路に響いた。

(女性が二人、かな)

 大輔が足音の間隔や響き具合からそう予想していると、すぐ先にあった曲がり角から二人の女性が現れた。

 一人はダークブラウンのポニーテールで、もう一人は金髪のロングだった。無線を受け取っているのであろうイヤホンを片耳に付けた二人は、慌てている様子だった。

「ウィオリナ様っ!」
「どうしたのです、エヴァリー、パイパー」

 二人は膝に手を突き、荒い息を落ち着かせたあと、バッと顔を上げる。エヴァリーと呼ばれたダークブラウンの女性がウィオリナに告げる。

「ここが割れましたっ!」
「ッ」
「ロンドンの偽装本部とバーミンガム支部への執拗な攻撃は、私たちの意識を逸らすためだったんですっ! 今はティーガン様が残してくださった血法防衛結界で防げていますが、もう数十分も持ちませんっ」

 ウィオリナは心の中で舌打ちしながら、バーレンに鋭い指示を出そうとして。

「ウィオリナ様、真祖ですっ! たった今、ロンドン偽装本部で血名けつめい、リシカリスバルクスフェルンドアリステシカ、通称リシカが現れましたっ!」
「ッ」

 パイパーの片耳につけてるイヤホンから微かに音が聞こえたのと同時に、エヴァリーが顔を青白くしながら叫ぶ。

 ウィオリナは息を飲み、苦虫を噛み潰したような顔をする。バーレンも同じだ。どうしようもない理不尽に耐えているような。

「……今からでも行って来るっす」
「無理です。血界を利用してもここからではっ!」

 ウィオリナが悲痛な叫びを響かせる。大輔は何が何やら分からない状態。

「で、どういうことなの? こっちは事情も聞けてないんだけど。ってか、説明は簡潔にしてほしかったな」
「ッ。そ、それは――」

 ウィオリナが苦悩しながらも大輔の質問に答えようとして。

『我はデジール。貴様らハエ共を駆逐し、この世界を支配する王、いや神だ』

 パリーンと何かが割れた音が響いたのと同時に、轟音が響き渡り地面が揺れ。

「イム、呼んだ理由分かってるよね?」
「あ、はい。万が一の時の芽衣様の保護ですよね」
「それもあるけど、ほかの一般人の保護も。ああ、魔力は少しだけもらっていくよ」
「わかりました。……それにしても創造主様マスター、柔らかくなりましたね」
「ハンッ、愚妹が。分かっていませんね。取り立てる相手がいなくなったら困るからですよ」
「ちが――いや、襲われた慰謝料は貰うつもりだけど」

 そんなのんきな会話を、一秒間・・・に済ませた後。

「じゃ、よろ」

 イムニティと芽衣、エヴァリーとパイパーだけを残して、全員がその場から消えた。強制的に転移させられたのだ。イムニティは黒羽根ヴィールを使って自分を含めたその四人の転移だけは阻害したのである。





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公開可能情報

・時系列

日本時間 【直樹サイド】    【大輔サイド】
16:00  ・屋上で就寝中    ・竜崎に絡まれる
16:30  ・雪が直樹を起こす  ・杏と共に学校
                 を出る
17:38  ・ティーガンと接触     ¦
17:48  ・イギリスに転移      ¦
17:50     ¦        ・ウィオリナと
        ¦        接触
18:15  ・とある公園から   ・電話を受け取り
       電話          困惑 
18:30  ・とあるホテル。      ¦   
      寝る           ¦
19:30  ・直樹起床         ¦ 
20:00     ¦       ・イギリスの
                 朝焼けの灰アブギ
                 本部に到着 

※なお、基本的にイギリスの時間は日本よりも八時間遅れているものとする。つまり、日本時間の20:00はイギリスにおいて12:00。 





吸血鬼ヴァンパイア:とある異世界の生物。血力という特殊なエネルギーを使い、血液を操作する事ができる。それを応用して身体強化や再生、痛覚を抑える力を獲得してきた。
    そうして数千年の時を重ねたことによって、血が濃くなり、催眠や飛行能力はもちろん、寿命が永遠となったり、血を他の物質に変換したり物理現象に干渉したり、他の生物を吸血鬼ヴァンパイア化する力を得た。
    ただし血が濃くなった反動で、火や太陽で死んでしまったり、吸血鬼ヴァンパイア以外の吸血しないと力を失い滅んだり、知性はあるが理性を失ったりした。繁殖能力も失われ、生物的に破損した事により精神が不安定化。他生物を殺す事でその不安定さを解消しようとした。

始祖:血が濃くなった事で引き起こされた弱点を全て超克した存在。簡単に言えば、吸血鬼ヴァンパイアの力を持った人間に近い。吸血鬼ヴァンパイアからは超克者と呼ばれている。理に干渉する力を持ち、肉体か魂魄のどちらかが、素粒子レベルでも残っていれば、そこからほぼノータイムでの再生が可能。また、無限にも近い血力を持つ。
   吸血せずとも力を保つ事ができ飲まず食わずでも力は回復するが、吸血した方が力の回復が早い。また、血力が枯渇すると防衛本能として強烈な吸血衝動に駆られる。逆らうことはほぼ不可能。
   超克した反動ゆえか、とても優しく温厚な性質を持つ。また、吸血鬼ヴァンパイアという力自体を疎ましく思っていたりもする。

真祖:地球にやってきた始祖以外の吸血鬼ヴァンパイアを指す。地球人の血を吸血したことにより、始祖に近い超克者となった。しかし、精神的欠陥は超克することができず、殺しに快楽を感じるようになった。ただし、高い知性を持つ。

血闘封術師ヴァンパイアハンター:『人』となった始祖や吸血鬼ヴァンパイアを祖先に持ち、吸血鬼ヴァンパイアを滅ぼすための機関、朝焼けの灰アブギの血闘戦闘員の事を指す。祖先に持つ始祖によって流派が違ったりする。
      基本的に始祖が授けた力で吸血鬼ヴァンパイアの名――血名を調べ、それを元に封印する。斃すのではなく封印する理由として、斃すのが難しいからというのがあるが、それ以外の思惑もあったりする。
      封印には段階があり、肉体だけ、肉体と魂魄だけ、そしてそれらを永遠の洞に閉じ込めるという三段階があり、最後のができるのはその時代に二人か、三人が限界。
      また、その時代の血闘封術師ヴァンパイアハンターの中でも最も血力の才能があるものは、始祖と契約したりする。
      
血界:吸血鬼ヴァンパイアが作り出す固有の異空間。血力に満たされていて、吸血鬼ヴァンパイアに有利な空間でもある。空間的に圧縮されており、血界間を移動することによって現世での短距離移動が可能になったりする。

血法:吸血鬼ヴァンパイアが血力を消費して現象を起こす法術。人が使う血術とは別けられる。
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