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二章 吸血鬼

二章 公開可能情報総括

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能力スキル


“天元突破”:全スペックを三倍に押し上げる能力スキル。また、あらゆる上限を取り払う。人間という上限すらも取り払う。

 [極越]:全スペックを十倍に押し上げ、神の領域にまで達する。時間制限があり、五分しか使えない。ただし、最高で五分使用できるだけで、瀕死状態に陥る。またそうでなくとも反動が酷く、ステータス値や能力スキル等々も大幅に下がり、数日間寝込むこともしばしばある。休む以外で回復方法はない。魔法をや能力スキルを使っても意味はない。


“天心眼”

 [界越真眼]:技巧アーツの一つ。望んだものの情報を別世界であろうと過去や未来であろうと視ることができる。対象物のイメージの確度や物理的に、世界や時間の隔たり的にどれだけ遠いかによって消費する魔力量が変わる。
 [透視]:透視する。注ぐ魔力によってどれだけ透視できるかが決まる。
 [先天眼]:未来視の技巧アーツ。注いだ魔力量によって視える未来の遠さが違う。ただし、誤差ない完璧な未来が視えるのはせいぜい一、二秒程度。十秒もいけば未来が六つにぶれ、十分先だと千以上にぶれる。
           “天心眼[界越真眼]”を併用する事で、精度を高める事ができるが、消費魔力が半端じゃなくなる。


“想像付与”
 
 [共有]:自分の想像と他人の想像を共有する。想像した力を付与する“想像付与”において、これ以上のない力。大輔が想像すらできない力を付与することができる。


“黒華眼”

 [視界共有]:視界を共有する。その視界とは、光による知覚だけでなく能力スキルなどによる知覚も含まれる。
        うまく応用すれば、相手の視界を支配したりすることも可能。


“白華眼”

 [影魔]モード・シャドースネーク:影の蛇。三十センチほど。隠密型で特に偵察に向いている。戦闘能力は全くもってない。
 [影魔]モード・ヤタガラス:影のヤタガラス。最初は普通のカラスだったが、なんか特別感が欲しいという直樹の望みによって、足が三本のヤタガラスへと変化した。主に飛行補助型であり、偵察にも使う。


“身体肉体操作術”

 [気配操作]:自身の気配を操作する。増幅したり、隠蔽したりと。隠密はもちろん、敵の意識を引き付けてたりする。


冥土ギズィア

 黒落ゲフェングニス黒羽根ヴィールを使った超重力発生機構。余裕がある時や戦闘で述べた方がいいと思った時に詠唱を行う。詠唱せずとも普通に発動できる。


・魔法

 〝風砲〟:中級の風魔法。指向性をもった風圧を一定方向に放つ。敵を吹き飛ばしたりするのはもちろん、矢や投げナイフといった攻撃を防いだり、着地にも使ったりする。使い勝手がいい。


 〝怨伝〟:≪想伝≫を応用した技。混沌の妄執ロイエヘクサ想い怨み再現し思い出し、特定の対象に植えつける事によって、行動を不能にする。再現する際、自身にもその想い怨みが襲い掛かるため、常人では使った時点で暴走をする。
     また、一口に怨みといっても、元は混沌とした存在の想い。全く同じ〝怨伝〟はなく、それ故に雪は状況状況によって想いの偏りを変える。それができるのは、雪が混沌の妄執ロイエヘクサと向き合い、理解し続けようとしているからである。


幻想具アイテム

 白仮面:紐もない真っ白な仮面。使用者の顔にぴったりと嵌り、どんなに顔を振っても落ちることはない。頭の横や後ろに着けても問題ない。認識阻害はもちろんの事、知覚能力強化や思考速度上昇等々が組み込まれている。顔に嵌めた場合は、視界良好と空気清浄等々が加わり、水の中でも空気ボンベとしての代わりにもなる。また、特別なトリガーを外すことにより、一時的に使用者の痛みの許容量を大きくする。が、許容量を大きくするだけで耐えられるというわけではない。優れモノ。


 桜ピンク仮面:白仮面をピンクに塗り、そこに一輪の桜をデカデカと描いた仮面。雪の魔法少女姿を見た後、ピンクの桜仮面ってカッコいいよなというクソダサ発想の元、直樹の要望を受け、大輔が作った。デザインをしたのは直樹のため、大輔のセンスは悪くない。悪いのは直樹。センスは死んでる。


 硬くなるんです:飲料型の幻想具アイテム。とても甘いコーヒー。飲むと任意で身体を硬化できる。部位を絞れば絞るほど硬度は増す。バージョンによって時間の長さが違う。
        別名、これで一夜頑張れますっ! 夜のお供には最適かも……しれない。硬すぎて嫌がられるかも……しれない。
        仕組みとしては、原材料と出来上がったコーヒー。それと缶それぞれに力が付与されている。体内に直接打ち込む注射バージョンもある。


 オムニス・プラエセンス:『今』を刻み続ける金茶色の懐中時計。時を『今』だけに正す力を持ち、その強さは世界の法則に匹敵するレベル。応用すると、時の固定にも繋がる。
                どんなに後悔に塗れようとも、どんなに今が苦しかろうとも『今』を生き続けるという大輔と直樹の覚悟。想いが現れた幻想具アイテム
                大きな文字盤が一つと小さな文字盤が左右下に三つある。外縁の金属には六十に割った小刻みの線が刻まれている。
                大きな文字盤には一から二十四までのローマ数字が刻まれていて、時間・分・秒を表す。小さな文字盤は零から九までのアラビア数字が刻まれていて、左の文字盤は四つの針を持ち、西暦を、右の文字盤も四つ持ち月日を示す。下部の文字盤は三つの針を持ち、ミリ秒を表す。


劣化版黒のオムニス・プラエセンス:オムニス・プラエセンスの劣化版。色が黒に変わっている。劣化版だが、基本的な効力は変わらず、魔力消費が少々増える程度。


闇路の導灯:シンプルな構造で、漆黒の火屋と決して消えない青白い灯火をもったカンテラ。火屋の四辺の屋根の一つに、円形の窪みがある。
          異世界転移を可能にするために作り出された幻想具アイテムの一つ。大輔の“天心眼[界越真眼]”を元に作り出されており、その能力は“天心眼[界越真眼]”と同じく、望んだものを探し使用者に教える。
          ただし、“天心眼[界越真眼]”の様に時間指定ができないため、それを補完するために劣化版黒のオムニス・プラエセンスがある。円形の窪みに嵌める。
          昔、直樹と大輔の師匠が亡くなった際、霧に包まれた川の中、小舟にのった師匠が青白い灯火のカンテラをしるべとして幽世へと行く姿を二人は見た。その時の印象や想い等々がとても強かったため、大輔の“想像付与”が反応しやすく、その造形にした。


拓道たくどう扉柄ひえ:異世界転移するための幻想具アイテムの一つ。というか、一応これさえあれば転移は可能ではある。特別な力を持たず召喚された直樹と大輔が、絶望すらできない理不尽に襲われながらもあらゆる手段を創り出し用いて生き抜き、戦い抜き、切り拓いてきた今を想って創られた。
          静謐で透明に輝く水晶で作られた握り玉であり、中央に鍵穴が空いている。空中に挿す事により、片開きの木製の扉を作る。また、その扉の上部にはオムニス・プラエセンスをはめる窪みがあり、縁には時空自体を安定させる幾何学模様の術式が彫られている。
          基本的に、拓道の扉柄を捻るだけでも扉は開くのだが、転門鍵を鍵穴に挿して捻ることにより、消費魔力の軽減やイメージ補助を行う。
          何処につなげるかという明確なイメージと強い意志がないと安定的に扉を開くことができず、また非常に膨大なエネルギーを使う。それこそ地球の半分を崩壊させる時間エネルギーを無に還そうとした虚空エネルギーを全て消費するほど。それでも安定的に扉を開くことはできず、万が一の賭けにも近かった。
          ちなみに、拓道の扉柄が作り出す扉にはいくつか候補があり、その中に地獄の門があった。が、縁の彫刻が面倒という理由で却下された。



吸血鬼ヴァンパイア:とある異世界の生物。血力という特殊なエネルギーを使い、血液を操作する事ができる。それを応用して身体強化や再生、痛覚を抑える力を獲得してきた。
    そうして数千年の時を重ねたことによって、血が濃くなり、催眠や飛行能力はもちろん、寿命が永遠となったり、血を他の物質に変換したり物理現象に干渉したり、他の生物を吸血鬼ヴァンパイア化する力を得た。
    ただし血が濃くなった反動で、火や太陽で死んでしまったり、吸血鬼ヴァンパイア以外の吸血しないと力を失い滅んだり、知性はあるが理性を失ったりした。繁殖能力も失われ、生物的に破損した事により精神が不安定化。他生物を殺す事でその不安定さを解消しようとした。


始祖:血が濃くなった事で引き起こされた弱点を全て超克した存在。簡単に言えば、吸血鬼ヴァンパイアの力を持った人間に近い。吸血鬼ヴァンパイアからは超克者と呼ばれている。理に干渉する力を持ち、肉体か魂魄のどちらかが、素粒子レベルでも残っていれば、そこからほぼノータイムでの再生が可能。また、無限にも近い血力を持つ。
   吸血せずとも力を保つ事ができ飲まず食わずでも力は回復するが、吸血した方が力の回復が早い。また、血力が枯渇すると防衛本能として強烈な吸血衝動に駆られる。逆らうことはほぼ不可能。
   超克した反動ゆえか、とても優しく温厚な性質を持つ。また、吸血鬼ヴァンパイアという力自体を疎ましく思っていたりもする。


真祖:地球にやってきた始祖以外の吸血鬼ヴァンパイアを指す。地球人の血を吸血したことにより、始祖に近い超克者となった。しかし、精神的欠陥は超克することができず、殺しに快楽を感じるようになった。ただし、高い知性を持つ。


血法:吸血鬼ヴァンパイアが血力を消費して現象を起こす法術。血術とは別けられる。


血闘封術師ヴァンパイアハンター:『人』となった始祖や吸血鬼ヴァンパイアを祖先に持ち、吸血鬼ヴァンパイアを滅ぼすための機関、朝焼けの灰アブギの血闘戦闘員の事を指す。祖先に持つ始祖によって流派が違ったりする。
      基本的に始祖が授けた力で吸血鬼ヴァンパイアの名――血名を調べ、それを元に封印する。斃すのではなく封印する理由として、斃すのが難しいからというのがあるが、それ以外の思惑もあったりする。
      封印には段階があり、肉体だけ、肉体と魂魄だけ、そしてそれらを永遠の洞に閉じ込めるという三段階があり、最後のができるのはその時代に二人か、三人が限界。
      また、その時代の血闘封術師ヴァンパイアハンターの中でも最も血力の才能があるものは、始祖と契約したりする。
      

血界:吸血鬼ヴァンパイアが作り出す固有の異空間。血力に満たされていて、吸血鬼ヴァンパイアに有利な空間でもある。空間的に圧縮されており、血界間を移動することによって現世での短距離移動が可能になったりする。


・ウィオリナ

ウィ流血糸闘術:ウィに連なる家系が使う血糸を使った血闘封術。ただし封印よりは攻撃を優先するため、血闘術と述べる。ウィオリナの場合は血のヴァイオリンを媒介に使うことにより、血糸の操作精度が高まる。


<血糸妖斬>:自らの血を細い鋼鉄の糸のようにし、切り刻む。斬るという力を持っていて、大体のものは斬れる……かもしれない。


<血糸捕縛>:自らの血を細く粘性の高い糸のようにし、相手を拘束する。吸血鬼ヴァンパイア相手限定で力の制限や意識の朦朧化を付与する。


<血糸波浪斬>:自らの血を細い鋼鉄の糸のようにし、それを間断ない波へと変える。あらゆる防御を食い破る時に使われる。


<血魂譜具>、ウィヴァイオリン:自らの魂魄と血に刻まれた名前を記した武器。ウィオリナの場合は、血のヴァイオリンがそれとなる。


<血糸封楔>:自らの血を細いとし、魂魄と肉体に刻まれている名前を媒介に封印する術。それは時の洞に閉じ込めるというものと同義であり、また肉体と魂魄に楔を打ち込むものと同義である。


糸儡楽獣装しぐつがくじゅうそう>:一時的に血力を使い己の体を作り変える血糸闘術。血闘封術師ヴァンパイアハンターにおいて外法に指定されており、特別な才能と訓練、そして始祖と契約しないと行使できない術でもある。
        ウィオリナの場合、狼が一番体に適しており、それを纏った時の身体能力は音速の領域に入れるほど。


<血糸盾編>:自らの血の糸を編みこみ作り出した盾を硬化させる。その盾と自分をつないでいる血糸を上手く使えば、衝撃を逃がしたり、攻撃を逸らしたりできる。また、足元に小さなそれを作り出せば、空中を駆けることができる。


<血糸電裂>:自らの血の糸に高圧電流を流し込み、周囲を焼き尽くす技。血糸の物質変換もしくは減少変換ができる者は少なく、ウィオリナもこれしか使えない。それに消費血力が高く、使いどころが限られる。


・バーレン

<悪殺滅法>:悪を殺し、滅する闘法。血闘封術なのに、血闘封術と名乗らない異端の流派でもある。現代の使い手はバーレンしかいない。


<血魂譜具>、フロフコイン:自らの魂魄と血に刻まれた名前を記した武器。バーレンの場合は、血のコインがそれとなる。


<レッドバースト>:大量に作り出したコインを殺戮の竜巻へと変え、相手を切り刻み禁殺する。


<アクセルコイン>:血のコインを指で弾いて放つ術。込めた血力が多ければ多いほど加速が上昇する。


<フィストコイン>:<レッドバースト>と同様の血のコインの嵐を圧縮し、拳に纏わせたもの。攻撃を当てた瞬間に、コインが弾け広がる。


<クロスコイン>:巨大な血のコインの楔に閉じ込め、魂魄と肉体に刻まれている名前を媒介に圧縮封印する術。それは時の洞に閉じ込めるというものと同義であり、また肉体と魂魄に楔を打ち込むものと同義である。


外法多蟲甲げほうたじゅこう>:一時的に血力を使い己の体を作り変える悪殺滅法。通常の外法の中でも特別外法であり、始祖と契約すらせず行使する。また、自らの血の他に虫の血を利用している。


・ティーガン

 <禁鬼解放>:吸血鬼ヴァンパイアという生命自体を消費して膨大なエネルギーを生み出すティーガンしか使えない血法。使えば使うほど吸血鬼ヴァンパイアとしての力を失い、最終的に存在が世界から消える。ただただ肉体や魂が消滅するのではなく、存在したという事実すらも消滅してしまう。
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