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第14章・灰は撒かれた
◆ 11・モンスターたち(後) ◆
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◆◇◆
のどかな――とは言えない灼熱の陽射しが降り注ぐ砂漠。
町を一足出るだけで、身体が焼けそうだ。
目の前では、モンスターの阿鼻叫喚シーンが繰り広げられており、私はといえば簡易テントの内部からその様を見つめている。
何をしているかと言えば、もちろん弟の食事の監視だ。
キモいけど、これこそが私の命に関わるのよ!
しっかりどんどん食べてちょうだいっ。
サソリをどんな風に食すのかと思いきや、エイベルは手足を節から千切り取ってそのまま口に――大きすぎるし硬すぎるはずの甲殻を明らかな異音を持って噛みしだいている。
フローラの姿はあれっきり見ていない。これは私にとってもタイミングが良い。
エイベルにはフローラに余裕勝ちできるくらいに強くなって貰わないと困る。フローレンスの切った期日が近づいているのだ。
あっちは勇者付き、こっちは力が分割したままの悪役と栄養失調魔王。退ける為に戦っても、勝ち目はないわ。
……って考えるなら、やっぱり『ウチの魔王、堕天使で栄養摂取して爆速レベルアップ中よ!』作戦を受け入れてもらって、今の私でもイケるって思ってもらう事よっ。
ぬっと差し出される千切れた白い脚。
「オネーサマ、食べる」
彼と食材を二度見する。
私に食えと??
私は弟に向かって手を差し出した。「ん」と急かせば、彼は意味を理解したのか手を取る。
「なんのために……」
〈進んでした人はいなかったけど、力にはなるらしい〉
「どこ情報よ」
ボヤくも、藁にも縋りたいところだ。
……やるしか、ないか……。この情報が本当かどうかは関係ない、いや、本当であってくれないと困るんだけど。でも、そうよ、うん、シャーロット・グレイス・ヨーク、虫を食べるだけの問題じゃない!
痛みを伴わない成長なんてないわ! がんばるのよ! たとえ見た目がアレでも、大丈夫!
た、……食べてる人はいるんだから!!
生唾飲み、白い脚をドキドキしながら手に取る。
陽射しにでも焼かれたのか、充分に熱い。そして硬い。
エイベルが気を利かせたのか、縦割りにし、中身の半透明の肉を露出させる。白い蜜のようなものが滴っていて、とても気持ちが悪い。
「い、ただき……ます……」
震える声。
目を閉じ、肉に噛みつく。途端、汁が口の中に弾ける。
これ……。
じゅるりとすする。
肉自体はとろけるような質感で、汁はほんのり甘く果物のようだ。
「おいしぃ……っ」
「うん。まだある」
彼が示す先には死骸の小山。
「……食べるわっ、これならイケるわ」
「おっけー」
のどかな――とは言えない灼熱の陽射しが降り注ぐ砂漠。
町を一足出るだけで、身体が焼けそうだ。
目の前では、モンスターの阿鼻叫喚シーンが繰り広げられており、私はといえば簡易テントの内部からその様を見つめている。
何をしているかと言えば、もちろん弟の食事の監視だ。
キモいけど、これこそが私の命に関わるのよ!
しっかりどんどん食べてちょうだいっ。
サソリをどんな風に食すのかと思いきや、エイベルは手足を節から千切り取ってそのまま口に――大きすぎるし硬すぎるはずの甲殻を明らかな異音を持って噛みしだいている。
フローラの姿はあれっきり見ていない。これは私にとってもタイミングが良い。
エイベルにはフローラに余裕勝ちできるくらいに強くなって貰わないと困る。フローレンスの切った期日が近づいているのだ。
あっちは勇者付き、こっちは力が分割したままの悪役と栄養失調魔王。退ける為に戦っても、勝ち目はないわ。
……って考えるなら、やっぱり『ウチの魔王、堕天使で栄養摂取して爆速レベルアップ中よ!』作戦を受け入れてもらって、今の私でもイケるって思ってもらう事よっ。
ぬっと差し出される千切れた白い脚。
「オネーサマ、食べる」
彼と食材を二度見する。
私に食えと??
私は弟に向かって手を差し出した。「ん」と急かせば、彼は意味を理解したのか手を取る。
「なんのために……」
〈進んでした人はいなかったけど、力にはなるらしい〉
「どこ情報よ」
ボヤくも、藁にも縋りたいところだ。
……やるしか、ないか……。この情報が本当かどうかは関係ない、いや、本当であってくれないと困るんだけど。でも、そうよ、うん、シャーロット・グレイス・ヨーク、虫を食べるだけの問題じゃない!
痛みを伴わない成長なんてないわ! がんばるのよ! たとえ見た目がアレでも、大丈夫!
た、……食べてる人はいるんだから!!
生唾飲み、白い脚をドキドキしながら手に取る。
陽射しにでも焼かれたのか、充分に熱い。そして硬い。
エイベルが気を利かせたのか、縦割りにし、中身の半透明の肉を露出させる。白い蜜のようなものが滴っていて、とても気持ちが悪い。
「い、ただき……ます……」
震える声。
目を閉じ、肉に噛みつく。途端、汁が口の中に弾ける。
これ……。
じゅるりとすする。
肉自体はとろけるような質感で、汁はほんのり甘く果物のようだ。
「おいしぃ……っ」
「うん。まだある」
彼が示す先には死骸の小山。
「……食べるわっ、これならイケるわ」
「おっけー」
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