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第17話
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だいぶ話がそれたけど、この少年が海術士かどうかわからないっていうは、海術を使うのには絶対的な条件があるのだ、あたしはクラフトだから詳しくはわからないんだけど聞いた話では、海術を発動するためにこの世界と神や悪魔のすむ世界との壁を崩さなければならないらしい。
そのためにはしっかりとした音程によるテンポが必要不可欠らしいのだ。だから、耳の聞こえないこの子には海術士がどうか判断する材料がまったくない。
あたしなら、海術士だろうがクラフトだろうが気にしないんだけどね・・・まあ、他の人はそうはいかないみたいだけど・・・。
あっと、まだルフトって何だか説明してなかったわね。ルフトっていうのは簡単に言うと、だれもがもっている素質というものを自ら悟り、鍛え上げている人たちのことなの。もちろん人それぞれもっている素質は違うわ。そのことに規則性なんてない。
ある学者が言うには「育った環境によって素質というものは決まるのだ」ってことらしいけどまだ裏付けられてないし・・・。
海術士でもクラフトでも関係なく、素質はあるわ。でも自分がどんな素質を持っているかなんて滅多にいないし、運良く自分の素質を見つけたとしても、鍛え上げていこうだなんて思う人はほとんどいないわ・・・って話だけどあたしはよく出会うのよね・・・この子とか。
「まっ、気にしてないけどね」
あたしが黙っていたので自分のことに同情していると思ったのだろう、少年が気軽にいってくる。
「そう・・・」
「じゃあ、十日後また会おう!じゃあね」
「ちょいまち!」
あたしは席を立って出口に向かおうとした少年をあわてて呼び止める。
「なに?」
少年があたしに再び意識を向けたことを確認してから、
「あなただけがあたしの名前を知っているっていうのは不公平でしょ?」
あたしは片目をつぶって右手を差し出す。
「あっ・・・そうだね」
少年は一度はっとしてから、悠然とあたしの右手を握ってきた。
「俺の名前はレベン。レベン・アインターブ。まあ、一回戦敗退にならないように頑張るよ」
「マーヘン。マーヘン・リバースよ」
相当修練を積んでるわね。あたしは少年の手を握っただけで体にあふれんばかりの“力”を感じていた。
「じゃあね」
少年は簡潔に言うと、酒場の外へと消えていった。
・・・あの子、宿どうするのかしら・・・。
そのためにはしっかりとした音程によるテンポが必要不可欠らしいのだ。だから、耳の聞こえないこの子には海術士がどうか判断する材料がまったくない。
あたしなら、海術士だろうがクラフトだろうが気にしないんだけどね・・・まあ、他の人はそうはいかないみたいだけど・・・。
あっと、まだルフトって何だか説明してなかったわね。ルフトっていうのは簡単に言うと、だれもがもっている素質というものを自ら悟り、鍛え上げている人たちのことなの。もちろん人それぞれもっている素質は違うわ。そのことに規則性なんてない。
ある学者が言うには「育った環境によって素質というものは決まるのだ」ってことらしいけどまだ裏付けられてないし・・・。
海術士でもクラフトでも関係なく、素質はあるわ。でも自分がどんな素質を持っているかなんて滅多にいないし、運良く自分の素質を見つけたとしても、鍛え上げていこうだなんて思う人はほとんどいないわ・・・って話だけどあたしはよく出会うのよね・・・この子とか。
「まっ、気にしてないけどね」
あたしが黙っていたので自分のことに同情していると思ったのだろう、少年が気軽にいってくる。
「そう・・・」
「じゃあ、十日後また会おう!じゃあね」
「ちょいまち!」
あたしは席を立って出口に向かおうとした少年をあわてて呼び止める。
「なに?」
少年があたしに再び意識を向けたことを確認してから、
「あなただけがあたしの名前を知っているっていうのは不公平でしょ?」
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「あっ・・・そうだね」
少年は一度はっとしてから、悠然とあたしの右手を握ってきた。
「俺の名前はレベン。レベン・アインターブ。まあ、一回戦敗退にならないように頑張るよ」
「マーヘン。マーヘン・リバースよ」
相当修練を積んでるわね。あたしは少年の手を握っただけで体にあふれんばかりの“力”を感じていた。
「じゃあね」
少年は簡潔に言うと、酒場の外へと消えていった。
・・・あの子、宿どうするのかしら・・・。
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