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第81話

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「お話ってなんですか?」

都中の人たちへの紹介を受け、あたしたち5人はギルバートの操縦する大型の馬車に乗り都中を一周した。

その後改めて城に招かれたあたしたちは、所狭しと並ばれた料理に迎えられて楽しい時を過ごしていた。

その時、あたしとレベンは侍女に声をかけられ、ついていった先には国王とバガルトの両名が護衛をつけずにあたしたちを出迎えたのだった。

「マーヘン・リバース、レベン・アインターブよ、よくぞ参られた。そなたたちの活躍はこのバガルトよりよく聞いておる。そこで2人には余から特別に褒美をとらそうと思っておるのだが、何か望みがあれば何なりと叶えてやるぞ」

いきなりこんなこと言われるとはね。

さてさて、一体どうしたものかしら。

「ねぇ、僕って怪物にボコボコにされただけだってのにどういうことかな?」

合点がいかないのか、レベンが小声で聞いてくる。

「バガルトが上手いこと言ったんでしょ?いいじゃない、お言葉に甘えれば」

あたしも小声で答える。

「う・・ん、そだね。そうしよう」

納得はいかないようだが、とりあえずあたしの言葉を聞き入れたようだ。

「じゃあさ、僕から言ってもいい?」

相変わらず軽いノリでレベンが国王に言った。

「うむ、かまわぬぞ」

「僕は地位にも名誉にも権力にも興味がないんだ。だから、国王の素顔を見せてほしい」

レベンがとんでもないことを言い出した。

おそらくこの世の中で国王の顔を見たものは殆どいない。各都の都王でさえ、例外ではないはずだ。

「余・・・の素顔を見たいと申すのか?」

さすがの国王も想定していなかったのか、唖然とする。

「うん」

「何故じゃ?」

それはあたしも気になるわ。

「えーとね、それを話すと長くなっちゃうけど、時間ある?」

あくまでも気軽にレベンは国王に確認をとる。

国王はしばらく考えていたが、やがてため息を一つついてから、

「・・・聞こう」

といった。この後にも色々やることがあるにもかかわらず。

こういったのは好奇心が勝ったからだろう。

「それじゃあ・・・」

そう語りだしたのは、次のような内容であった。
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