戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石

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第151話 拘束されていた場所④

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「ん?なんじゃ?何が使えるんじゃ??」

後ろからルークについて来ていたヒルダが疑問を浮かべる。

「・・・あたし分かっちゃった。ヒルダちゃんこっちおいで」

何かを察したミリーナがヒルダを連れて崖から離れる。

ルークは崖の下を眺めている。

どうやら川が流れているようだ。流れは速いことがここからでも分かる。

遠くを見るとこちらと同じように崖と森が拡がっている。イメージとしては森の中に崖がありその下に川が流れている状況なのだろう。

観察を終えたルークは山小屋を軽く叩いたり押したりしている。

「???」

ヒルダはルークが何をしているか分からず、頭に疑問符を浮かべている。

ミリーナは想像通りなのか、苦笑いを浮かべ黙って待っていた。

ミリーナの様子に気が付いたヒルダが尋ねる。

「のう、ミリーナ。我には何だか分からないのじゃが、どういうことなのだ?」

「口で伝えても信じられないから、見ていた方が早いわよ」

「そんな!?けちけちせずに教えてくれんか」

知的探求心が強いのだろう。

ヒルダが待っていられないとばかりにミリーナにすがりつくように尋ねる。

(なにこれ可愛い)

ミリーナがヒルダのその様子をみて思わず頭を撫でる。

ヒルダは一度、びくっとなったがその後はされるがままに。

なんとなく嬉しそうにしているように見える。

「って、ちがーう!ミリーナよ我を撫でてくれるのは嬉しいが、あやつが何をしようとしているか教えてくれ」

(あ、嬉しいんだ)

などとミリーナは思いながら答える。

「大丈夫よ。もう始まるみたいだから」

「なんじゃと」

ミリーナの言葉にヒルダがルークの方を見ると崖→山小屋→ルークの順になるように山小屋の前にルークが剣を構え立っているのが見えた。

「・・・まさか」

その様子で察したのかヒルダが思わず呟く。

「おおお!!」

何も知らずに聞けば間違いなくビビるような声を発しながらルークが剣を振るう。

山小屋の一部が消失した。

気にせず、ルークが連続で剣を振っていくと山小屋が少しずつ消失していく。

「は?」

ヒルダは見た光景が信じられず呆けた声を上げる。

そんな間にもどんどん山小屋は消えていき、あっという間に山小屋が跡形もなく無くなった。

「・・・ミリーナよ」

「・・・何?ヒルダちゃん?」

ヒルダはミリーナの方を見ず、消えてしまった山小屋があった位置を見ながら呟く。

返事をするミリーナもルークが何をするか察しがついていたにもかかわらず呆けているのが雰囲気で分かる。

「この目で見ても信じられないのじゃが」

「ごめん。あたしが悪かったわ」

二人が現実に戻ってくるにはもうしばらく時間がかかりそうだった。
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