戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石

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第206話 剣術大会本戦④

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自分の試合が終わったルークはもう帰っていいかを赤服運営に尋ねる。

「もちろん構いません。明日は2試合目が始まりますのでそれまでに起こしください」

「分かった。ありがとう」

ルークは赤服運営に礼を言うと観客席に向かって歩いていく。

(さて、どうやってミリーナとヒルダを見つけるかな)

ルークは合流の時間や仕方を決めてなかったことを少し後悔した。

(適当に歩いて探してみるか)

ルークは意外と楽観的な事を考え歩いていく。

(それにしても物凄い人だな)

ルークは観客席の人たちを見て、感心する。

(確か、参加者が2500人くらいだったな。それでもかなりの人数と感じたが、見学者はその比ではないな)

観客者の人数が多過ぎて正確な人数は分からないが、数万人規模なのは間違いない。

(ミリーナとヒルダを見つけることは不可能な気がしてきた)

ルークは何となく足を止める。

(先に宿に戻っているか)

そう思った時であった。

「あれ?ルーク??」

「ほんとじゃ、ルークじゃ!」

「・・・すごい偶然だな」

まさかミリーナとヒルダの方から見つけてくれるとは思っても見なかったのでルークは驚く。

「ほんとね。あたしもびっくりだわ」

ミリーナも驚いているようだ。

「2人はどうしてここに?」

ルークが尋ねる。

「我が少し席を離れようと言って離れたのじゃが戻ると席が埋まっててのぉ。代わりの席を探していたところちょうどルークがいたというわけじゃ」

「なるほど」

「ルークはどうしてここに?」

「自分の試合が終わったから切り上げてきた。2人を探していたのだが人が多すぎてな。諦めて先に宿に帰ろうかと考えていた所だった」

「あー、なるほど確かにそうなるわよね」

ミリーナが納得したように頷く。

「それにしてもルークの試合は凄かったの!一瞬で勝負がついただけでなく、相手を気絶させただけというのがまた何とも格の違いを感じさせたわい」

ヒルダが興奮したように呟くとミリーナも続いて、

「ほんとね。圧勝とはこのことを言うのだと理解したわ」

感想を口にする。

「ありがとう。2人さえ良ければ会場を出ようと思うのだがどうだろうか?」

ルークが礼を言い、2人に確認をする。

「もちろんいいわよ。ヒルダちゃんも良い?」

「ああ、我も良いぞ」

「なら、行こうか」

2人の承諾を得たのでルークが先頭になり会場を出るために進んで行く。

「ルークは他の試合を見なくていいの?」

ミリーナが気になったことを尋ねる。

「ああ。気にはなるが少々昂っていてな。気持ちを沈めることを優先させたい」

ルークは少しバツが悪そうに答えた。
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