戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石

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第270話 二度目の墓参り

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ルーク、ミリーナ、ヒルダの三人は村の中をゆっくり進む。

まだ朝日が昇り始めたところなのでそこまで人は多くない。

「いつも思うけど村以外の人に寛容よね」

ミリーナが先程も村人とすれ違うときに挨拶をした後、呟く。

「ミリーナの言う通りじゃな。普通の田舎村じゃとある程度は警戒心があるじゃろうからの」

ヒルダもミリーナに同意する。

その言葉に対してルークが答える。

「この村は昔から土地だけはあってな。近隣の村や街の墓地として運用しているから村の外の人間に慣れているんだよ」

「「なるほど」」

ルークの言葉にミリーナとヒルダが納得の声を上げる。

「お、見えてきたぞ」

「おおお!でっかいのぉ!?」

ルークの言葉にヒルダが驚いた声を上げる。

「墓地だけなら我のいた国よりもでかいかも知れぬ」

「ほぅ。そうなんだな」

ヒルダの言葉にルークは驚き、広大な墓地の中を進んでいく。

「ミリーナ。もし道を間違っていたら教えてくれ」

自分で歩いていきたいのだろう。

ルークがミリーナに迷ったときのために頼む。

「ええ。分かったわ」

そして数分歩いたところでルークが立ち止まり、持っていた花を供えた。

そして目を瞑る。

ルークにならってミリーナとヒルダも目を瞑った。

(父さん、母さん、約束通り花を持ってきたよ。一応、俺を死んだことにした元凶にはお灸をすえてやったよ。本当はその場で死ぬつもりだったけど何の因果か生き残ってしまった。・・・せっかく拾った命だ。精一杯生きてみるよ)

ルークが心の中でそう言ったときだった。



パサッ




何か軽い物が落ちた音が響き、


「る・・・ルークなの?」


驚いた声が静かな墓地に響いた。
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