他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに

千石

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第225話

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グレイ、アリシア、セリーにイズ(こっそりと)が教室に行くと、アリシアやセリーに対するクラスメイト達の挨拶が交わされる。

そのやり取りを後ろで聞いていたグレイの更に後ろから誰かが話しかけてきた。

「グレイ」

「ん?」

グレイが振り返ると、そこには尖ったような金髪短髪の人物が居た。

流石にこの人物がフレンドリーに話しかけてきた1度目は驚いたが2度目となるとそこまでの驚きはない。

「ゾルゲか。おはよう」

グレイは相手がゾルゲだと分かると、素直に挨拶をする。

「・・・おう。おはよう」

一方ゾルゲはグレイがここまで素直に挨拶をしてくるとは思っても見なかったのか一瞬驚いた後、戸惑ったように挨拶を返す。

「いよいよだな」

ゾルゲはグレイに主語無しでそう言う。

「ああ。ゾルゲの調子はどうだ?」

グレイは今日の予選の事だと理解し返事をする。

「絶好調だ。俺に当たるまで負けるんじゃないぞ」

ゾルゲが自信満々に笑いグレイにそう投げかける。

「・・・善処するよ」

一方、グレイはそこまで自信があるわけではないため無難な言葉で返事をする。

ゾルゲはグレイの目を見た後、

「はっはっはっ、では後でな」

と上機嫌で席に向かって言った。

(?何であんなに機嫌が良さそうなんだ?)

そこまで前向きでは無い言葉で答えたのでゾルゲが不機嫌になるかと思っていたグレイは呆気に取られる。

一方、ゾルゲは、

(グレイの奴め、口では無難な事を言っていても俺の目は誤魔化せんぞ。あいつは予選を抜ける気満々だった)

グレイの言葉ではなく雰囲気からグレイ自身ですら気づいてない感情を読み取るゾルゲ。

(後は、俺と当たらないということが無いようにして欲しいものだ)

恐らく、今日の予選は2グループに分けるだろうと予想していたゾルゲは、グレイとグループが異なることだけを危惧する。

「よし!皆、席につけ!」

ゾルゲが席に着いたちょうどその時、担任のユイが教室に入ってきて立って雑談していた生徒達に声を掛ける。

「まだ、早くないか?」

「今日は予選の日だしユイ先生も張り切っているんだよ」

などと、ボソボソと言いながら席につく生徒たち。

ボソボソと言ったりはしないがもちろん席に向かう中にはグレイ、アリシア、セリーの3人も含まれていた。

「よし、今日登校予定の者は皆揃っているな。少し早いが早速始めよう」

ユイは生徒達を見て出欠を確認するとそう宣言する。

すると、その言葉をきっかけに、

「起立!」

生徒の中の一人が号令を掛ける。

それにつられて生徒達は立ち上がり、

「礼!」

「「「おはようございます!」」」

号令によって挨拶を唱和する。

「ああ、おはよう」

「着席!」

ユイの返事に従って最後の号令が掛けられ、生徒達が席に座る。

ユイは生徒達が座り終わるタイミングを見計らい、話し始める。

「多くは語らない。今日は各々の実力を十二分に発揮し、【魔法武闘会】への出場権を是非とも掴んでくれ!」

「「「おおおおおっ!!!」」」

ユイの言葉に大きく反応する生徒達。

そのテンションについていけないグレイは思わずアリシアを見ると、アリシアは苦笑を浮かべていた。

もしかしたら、「S組」の貴族達の相応でない反応に対して呆れつつもまあ、【魔法武闘会】の出場権がかかっているのだから仕方ないかという思いからかもしれない。

ちなみにセリーは完全に嫌そうな顔をしていた。

病み上がりの体に響いたのかもしれない。

「では、本日の予選のルールを説明する」

皆の興奮が落ち着いたタイミングを見計らってユイが予選ルールを説明していく。

「まず、試合形式だが総当たりをしている時間もないので勝ち抜き戦とする。そしてグループを2つに分け、勝ち残った者を【魔法武闘会】出場者とする。そして、その組み合わせは今から配る内容の通りだ!」

ユイが宣言すると、いつの間にか手に持っていた紙の束を空中に放り投げる。

「っ!?」

その様子を見ていた生徒達はぎょっとする。

無理もない。

紙を配るのに空に放り投げる先生など見たことが無いのだから。

「「「ええっ!?」」」

しかし、驚くのはそれだけでは無かった。

どういう仕組みか分からないが空に投げた紙が生徒達全員の机の上に配られたのだった。
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