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第480話
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「さてと、行こうかレイ。悪いね、態度がころころ変わってしまって」
アリシア達が乗っている馬車を見送ったグレイがレイに謝る。
言われたレイは首をブンブンと左右に振ると、
『全然気にしなくていいぞ、主《あるじ》殿。ボスの前では態度が変わるのは我らの世界でも常識だからなっ!!』
にっこりと笑いながら答えてくる。
「そうか、理解してくれて助かるよ」
(魔物の中でもそういう物なのか?)
グレイは一生使う事のないと思われる知識を得ながら今度はイズに向かって声を掛ける。
「いつもながら窮屈な思いをさせてしまってすまないなイズ」
『かっかっかっ、以前に比べたら窮屈など思うものか。新鮮なものばかりで楽しいことだらけだぞ』
イズは笑ってそう答える。
(・・・『迷宮』に居た時に比べるとそう思うのは無理も無いか・・・だが、なるべく窮屈な思いをさせたくはないな)
グレイはイズの言葉に考えさせられる。
「ありがとう。そう言って貰えると罪悪感は減るけど、もっと窮屈な思いをさせないように尽力するよ」
(イズにはもっと楽しんで生きて欲しい)
「ほっ、それは楽しみだ」
グレイの気持ちがイズに伝わったのだろう。
イズは嬉しそうに呟く。
「・・・よし、それじゃあアリシアが待っている城・・・王城との区別がつかないから小城というかな。小城に向かって行こう」
『ああ』
『了解っす!』
グレイの言葉にノリ良くイズとレイが返事をする。
(まあ、あれだけ大きな建物だ。迷う事はないだろう)
今思えばなんという間の抜けた発想だっただろう。
グレイは安直に考えていたがそれは大きな間違いであった。
「・・・嘘だろ・・・」
小一時間歩いたグレイは愕然としていた。
『・・・迷ったな』
「ぐっ・・・」
イズの的確なコメントにグレイが押し黙る。
『主《あるじ》殿、すまない。色々と見て回ったばかりに・・・』
レイがシュンとなりながらグレイに謝る。
最初は順調に小城を目指していたグレイ達であったが、商店街のようににぎわった通りに出た瞬間。
『主《あるじ》殿っ!?色々見て回っても良いか??』
人の住む場所に初めて来たレイがはしゃぎ出したのだ。
(まぁ、少しくらいなら良いか)
グレイは自分自身も初めて来た王都に興味があったので、
(たぶん、直ぐに到着するより時間を置いた方が良いだろうしな)
その思いを免罪符に王都を見て回ることにしたのだった。
「いや、レイが悪いわけじゃない。その提案に乗った俺が悪い・・・さて、どうするかな」
視界に映っていた小城も近づくにつれて高くなっている周りの建物に隠れてすっかり見えなくなっていたのであった。
アリシア達が乗っている馬車を見送ったグレイがレイに謝る。
言われたレイは首をブンブンと左右に振ると、
『全然気にしなくていいぞ、主《あるじ》殿。ボスの前では態度が変わるのは我らの世界でも常識だからなっ!!』
にっこりと笑いながら答えてくる。
「そうか、理解してくれて助かるよ」
(魔物の中でもそういう物なのか?)
グレイは一生使う事のないと思われる知識を得ながら今度はイズに向かって声を掛ける。
「いつもながら窮屈な思いをさせてしまってすまないなイズ」
『かっかっかっ、以前に比べたら窮屈など思うものか。新鮮なものばかりで楽しいことだらけだぞ』
イズは笑ってそう答える。
(・・・『迷宮』に居た時に比べるとそう思うのは無理も無いか・・・だが、なるべく窮屈な思いをさせたくはないな)
グレイはイズの言葉に考えさせられる。
「ありがとう。そう言って貰えると罪悪感は減るけど、もっと窮屈な思いをさせないように尽力するよ」
(イズにはもっと楽しんで生きて欲しい)
「ほっ、それは楽しみだ」
グレイの気持ちがイズに伝わったのだろう。
イズは嬉しそうに呟く。
「・・・よし、それじゃあアリシアが待っている城・・・王城との区別がつかないから小城というかな。小城に向かって行こう」
『ああ』
『了解っす!』
グレイの言葉にノリ良くイズとレイが返事をする。
(まあ、あれだけ大きな建物だ。迷う事はないだろう)
今思えばなんという間の抜けた発想だっただろう。
グレイは安直に考えていたがそれは大きな間違いであった。
「・・・嘘だろ・・・」
小一時間歩いたグレイは愕然としていた。
『・・・迷ったな』
「ぐっ・・・」
イズの的確なコメントにグレイが押し黙る。
『主《あるじ》殿、すまない。色々と見て回ったばかりに・・・』
レイがシュンとなりながらグレイに謝る。
最初は順調に小城を目指していたグレイ達であったが、商店街のようににぎわった通りに出た瞬間。
『主《あるじ》殿っ!?色々見て回っても良いか??』
人の住む場所に初めて来たレイがはしゃぎ出したのだ。
(まぁ、少しくらいなら良いか)
グレイは自分自身も初めて来た王都に興味があったので、
(たぶん、直ぐに到着するより時間を置いた方が良いだろうしな)
その思いを免罪符に王都を見て回ることにしたのだった。
「いや、レイが悪いわけじゃない。その提案に乗った俺が悪い・・・さて、どうするかな」
視界に映っていた小城も近づくにつれて高くなっている周りの建物に隠れてすっかり見えなくなっていたのであった。
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