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第23話 俺はここのスタッフですけど
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会場はすでに凄い熱気に包まれていた。
人気コスプレイヤーがいるところは行列ができており、カメラマンは、コスプレイヤーを囲み写真を撮っていた。コスプレイヤーとカメラマンとでコミュニケーションを取って、ポーズを変えて写真を撮ってるみたいだ。テレビとかで見るファッションモデルとカメラマンみたいだ。
コスプレイヤーが自分で自信があるポーズをするだけかと思ったけど、カメラマンがポーズを指示したりするんだぁ。知らなかった。ただひどい指示をするようなら注意しよう。
囲まれながらの写真撮影って大変そうだなぁと思いながら、コスプレイヤーさんを見てみると、嫌な顔をせずにとびっきりの笑顔で撮影に応じている。今の瞬間を写真に収めたいって気持ちは分かる気がする。カメラマンは、本格的なカメラを使っている。本格的だからこそ、重そうだし、レンズが大きい。いくら掛かるんだろう? 推しのコスプレイヤーのためにいいカメラを使ってるのかもしれないな。
学生の趣味じゃないかもしれないけど、色んな所に行って写真撮るのも楽しそうだ。趣味の候補にしておこうかな。
それにしても、みんな楽しそうにしてて良いね。
あ、腕章もらったんだった。付けなきゃ。
これで俺はスタッフーになった・・・
・
・
・
俺は、色々な場所をまわり、列の整理を行ったり、道案内、見回りをしていた。特に問題は無く仕事をすることが出来た。お昼の時間が過ぎていたので、さっちゃんと休憩することにした。
「さっちゃん、受付の仕事どう? 大丈夫そう?」
「凄く緊張したよ~。最初は上手く答えられなくて、隣で先輩に教えてもらいながら対応してたよ。でも今はちょっと慣れてきて一人でも出来るようになってきたかな」
「それは良いことだ~。さっちゃんレベルアップだね」
「うん!」
人見知り気味のさっちゃんが接客してることに感動だ。
午後からもがんばろ~。
* * *
昼休憩が終わり、また見回りを行うことにした。昼から入るコスプレイヤーさんもいるみたいだ。
少し歩くと、首を右、左にキョロキョロ動かしている小学生くらいの女の子を見つけた。泣きそうな顔をしている。迷子かもしれないな。声を掛けるか。
「どうかしたの? お母さんとはぐれちゃった?」
「うんん」
「今日は誰と来たの?」
「お姉ちゃんとお兄ちゃんときたの。でもわたしが探検したくなっちゃって、歩いてたら、ここがどこかわからなくなっちゃった・・・」
「そうなんだ。じゃあ、俺と一緒に探そうか」
「いいの?」
「うん。良いよ。探す前にお名前を聞いてもいい?」
「そら。6歳になったばかりだよ」
「ちゃんと言えて偉いね。そらちゃんって言うんだね。俺は昇って言います。よろしくね」
「うん!」
泣きそうな顔から少し元気な顔になってくれて良かった。あとはお兄ちゃん、お姉ちゃんを探さないとな。向こうも心配してるだろうし。早く見つけてあげたい。
俺は、そらちゃんと手をつなぎながら色々な場所を歩いた。話しているうちに少し仲良くなった。
「わたしはね。ラブマスターってアニメが好きなんだよ」
「へぇ~。そうなんだね。あそこでコスプレしてる人、そらちゃんが言ってたアニメのコスプレしてるね」
「あ、ほんとうだ!! それにあっちにも!!」
・
・
・
「この場所は見覚えある?」
「わかんない」
「じゃあ、ここらへんじゃないのかもね」
「昇お兄ちゃん!次いこ~~!!」
!?
お、お兄ちゃんだと・・・
呼ばれた瞬間ビビットきてしまった。
俺は断じてロリコンではない。俺は断じてロリコンではない。
ふぅ~。
でも可愛い。
おっと、危ない・・・
・
・
・
「あれ? なんか、ここらへん来たことあるかも」
「お、そうなんだ。じゃあ、近くにいるのかもしれないね」
「もう、お姉ちゃんどこに行っちゃったの?」
「そうだね。お姉ちゃんの方が迷子かな」
「迷子のお姉ちゃんを探さないと。どこだろう」
お姉ちゃんがどこか行ったことになっちゃったね。
「あ!!いた~~!!」
そらちゃんが急に大きな声を出して、走り出した。
「ちょっと、待って」
走りだしたそらちゃんを追いかけるが、そらちゃんは小さいので、人混みを上手い具合に避けて移動していく。
「あ、すみません。通ります。すみません。通ります」
俺も追いかけるが、ここらへんは混んでいるので、なかなか先に進めない。人気のコスプレイヤーさんがいる場所なのかもしれない。
・
・
・
ようやくたどり着いたが、すでにお姉ちゃんと会えたみたいだ。
「そら!どこに行ってたの!一人で動き回ったらだめじゃない!」
「・・・」
そらちゃんは、うつむいてしまった。
「心配したんだから・・・もう勝手にどこか行っちゃだめだよ」
そらちゃんは、お姉ちゃんに抱きしめられている。そらちゃんも安心したのか。泣き出してしまった。
「ぐすん、うん・・・ごめんなさい・・・」
「私の方もごめんね」
お姉ちゃんと会えて良かったね。もう俺は行かなくてもいいか。お姉ちゃんと会えれば安心だよな。じゃあね、そらちゃん。イベント楽しんでね。
* * *
「おい、もうちょっと、こっち来いよ!!」
怒鳴り声が聞こえてきた。はぁ~。またトラブル発生か? 声がしたほうに向かうと、30代くらいの男がコスプレイヤーに怒鳴っていた。こんなに人混みの中、良くやるよな。
トラブル起こす人って自分が中心で周りが見えてないよな。お前注目されてんぞ。
「それと羽織っているカーディガンを脱げよ。綺麗に撮ってやるから。自分で脱げないなら俺が脱がしてやるよ」
男はニヤリと笑いながら、コスプレイヤーの方に向かっている。
コスプレイヤーさんは、怯えて動けなくなっているみたいだ。
バシン。
男はカーディガンに手を伸ばしたので、俺は腕を掴んだ。
「あの。お客様? コスプレイヤーさんに触れようとするのを止めてもらっていいですか?それと過度な要求はだめですよ」
「あ?なんだ?お前は。手を離せよ!!」
「俺はここのスタッフですけど。なにか?」
「スタッフなら邪魔すんな」
「コスプレイヤー並びに他のお客様の迷惑になることをするなら警察を呼びますよ」
「はぁ?警察?お、おれは悪いことしてないだろ」
警察という言葉にびびっているようだ。
「周りを見てくださいよ。あなた注目されてますよ」
「え、あ」
男はようやく今の状況が分かったようだ。周りにいた人はスマホを向けている。写真だったり、動画を撮っているのかもしれない。今の時代、写真、動画に残るから怖いな。
「ちっ!」
舌打ちをして、逃げるように去っていた。
すぐに逃げるくらいならやるな。
改めてコスプレイヤーさんを見ると、安心した様子だ。
ん?どこかで見覚えがあるような気がするけど・・・
誰だろう?
====================
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コメントも頂けると嬉しいです。できるだけ返信しようかと思ってます。
ただし、あまり強い言葉ですと、コメントを消すかもですのでご了承ください。
人気コスプレイヤーがいるところは行列ができており、カメラマンは、コスプレイヤーを囲み写真を撮っていた。コスプレイヤーとカメラマンとでコミュニケーションを取って、ポーズを変えて写真を撮ってるみたいだ。テレビとかで見るファッションモデルとカメラマンみたいだ。
コスプレイヤーが自分で自信があるポーズをするだけかと思ったけど、カメラマンがポーズを指示したりするんだぁ。知らなかった。ただひどい指示をするようなら注意しよう。
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学生の趣味じゃないかもしれないけど、色んな所に行って写真撮るのも楽しそうだ。趣味の候補にしておこうかな。
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俺は、色々な場所をまわり、列の整理を行ったり、道案内、見回りをしていた。特に問題は無く仕事をすることが出来た。お昼の時間が過ぎていたので、さっちゃんと休憩することにした。
「さっちゃん、受付の仕事どう? 大丈夫そう?」
「凄く緊張したよ~。最初は上手く答えられなくて、隣で先輩に教えてもらいながら対応してたよ。でも今はちょっと慣れてきて一人でも出来るようになってきたかな」
「それは良いことだ~。さっちゃんレベルアップだね」
「うん!」
人見知り気味のさっちゃんが接客してることに感動だ。
午後からもがんばろ~。
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昼休憩が終わり、また見回りを行うことにした。昼から入るコスプレイヤーさんもいるみたいだ。
少し歩くと、首を右、左にキョロキョロ動かしている小学生くらいの女の子を見つけた。泣きそうな顔をしている。迷子かもしれないな。声を掛けるか。
「どうかしたの? お母さんとはぐれちゃった?」
「うんん」
「今日は誰と来たの?」
「お姉ちゃんとお兄ちゃんときたの。でもわたしが探検したくなっちゃって、歩いてたら、ここがどこかわからなくなっちゃった・・・」
「そうなんだ。じゃあ、俺と一緒に探そうか」
「いいの?」
「うん。良いよ。探す前にお名前を聞いてもいい?」
「そら。6歳になったばかりだよ」
「ちゃんと言えて偉いね。そらちゃんって言うんだね。俺は昇って言います。よろしくね」
「うん!」
泣きそうな顔から少し元気な顔になってくれて良かった。あとはお兄ちゃん、お姉ちゃんを探さないとな。向こうも心配してるだろうし。早く見つけてあげたい。
俺は、そらちゃんと手をつなぎながら色々な場所を歩いた。話しているうちに少し仲良くなった。
「わたしはね。ラブマスターってアニメが好きなんだよ」
「へぇ~。そうなんだね。あそこでコスプレしてる人、そらちゃんが言ってたアニメのコスプレしてるね」
「あ、ほんとうだ!! それにあっちにも!!」
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「この場所は見覚えある?」
「わかんない」
「じゃあ、ここらへんじゃないのかもね」
「昇お兄ちゃん!次いこ~~!!」
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お、お兄ちゃんだと・・・
呼ばれた瞬間ビビットきてしまった。
俺は断じてロリコンではない。俺は断じてロリコンではない。
ふぅ~。
でも可愛い。
おっと、危ない・・・
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「あれ? なんか、ここらへん来たことあるかも」
「お、そうなんだ。じゃあ、近くにいるのかもしれないね」
「もう、お姉ちゃんどこに行っちゃったの?」
「そうだね。お姉ちゃんの方が迷子かな」
「迷子のお姉ちゃんを探さないと。どこだろう」
お姉ちゃんがどこか行ったことになっちゃったね。
「あ!!いた~~!!」
そらちゃんが急に大きな声を出して、走り出した。
「ちょっと、待って」
走りだしたそらちゃんを追いかけるが、そらちゃんは小さいので、人混みを上手い具合に避けて移動していく。
「あ、すみません。通ります。すみません。通ります」
俺も追いかけるが、ここらへんは混んでいるので、なかなか先に進めない。人気のコスプレイヤーさんがいる場所なのかもしれない。
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ようやくたどり着いたが、すでにお姉ちゃんと会えたみたいだ。
「そら!どこに行ってたの!一人で動き回ったらだめじゃない!」
「・・・」
そらちゃんは、うつむいてしまった。
「心配したんだから・・・もう勝手にどこか行っちゃだめだよ」
そらちゃんは、お姉ちゃんに抱きしめられている。そらちゃんも安心したのか。泣き出してしまった。
「ぐすん、うん・・・ごめんなさい・・・」
「私の方もごめんね」
お姉ちゃんと会えて良かったね。もう俺は行かなくてもいいか。お姉ちゃんと会えれば安心だよな。じゃあね、そらちゃん。イベント楽しんでね。
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「おい、もうちょっと、こっち来いよ!!」
怒鳴り声が聞こえてきた。はぁ~。またトラブル発生か? 声がしたほうに向かうと、30代くらいの男がコスプレイヤーに怒鳴っていた。こんなに人混みの中、良くやるよな。
トラブル起こす人って自分が中心で周りが見えてないよな。お前注目されてんぞ。
「それと羽織っているカーディガンを脱げよ。綺麗に撮ってやるから。自分で脱げないなら俺が脱がしてやるよ」
男はニヤリと笑いながら、コスプレイヤーの方に向かっている。
コスプレイヤーさんは、怯えて動けなくなっているみたいだ。
バシン。
男はカーディガンに手を伸ばしたので、俺は腕を掴んだ。
「あの。お客様? コスプレイヤーさんに触れようとするのを止めてもらっていいですか?それと過度な要求はだめですよ」
「あ?なんだ?お前は。手を離せよ!!」
「俺はここのスタッフですけど。なにか?」
「スタッフなら邪魔すんな」
「コスプレイヤー並びに他のお客様の迷惑になることをするなら警察を呼びますよ」
「はぁ?警察?お、おれは悪いことしてないだろ」
警察という言葉にびびっているようだ。
「周りを見てくださいよ。あなた注目されてますよ」
「え、あ」
男はようやく今の状況が分かったようだ。周りにいた人はスマホを向けている。写真だったり、動画を撮っているのかもしれない。今の時代、写真、動画に残るから怖いな。
「ちっ!」
舌打ちをして、逃げるように去っていた。
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