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6章 勇者召喚編
採取依頼と黒馬の名前
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ギルドへ戻り再び依頼を探すと丁度新しい依頼書が貼られるところだった。
「大至急!薬草を出来るだけ持って来てくれ!報酬は薬草一株、銀貨1枚」
受付嬢に詳細を聴くと、薬師ギルドに急に大量のポーション作成依頼が入ったけど薬草が全然足りないので大至急集めて欲しいそうだ。薬草の種類は薬効効果があれば何でもいいらしい。
これならミーちゃんルーちゃんに任せられるね!
早速依頼を受けて近くの森へ行く。
身体強化ダッシュを使ったのですぐに着いた。
2人は薬草の見分け方を教えてあるので、直ぐに採取を開始した。
見たところ薬草はポピュラーな癒し草、止血草、解毒草などのようだ。
私達は適当にその辺のキバイノシシやツノウサギを狩る。
依頼だけだとお金がたまらないので仕方ない。
手段を問わなければいくらでも稼げるんだけど。
そうするとこの世界が無駄に発展してしまいそうだからやらない。
知らない神の世界を発展させるのは癪だからね。
世界の発展=創造神の評価なのだ。
☆
ミーちゃんルーちゃんは2人とも背中の大きなカゴいっぱいに薬草を取りホクホク顔で町へ走る。
そろそろ日が暮れそうなので急ぎだ。
ギルドへ薬草を納品した所、数が多いので報酬は明日の受け取りになった為、馬車へ帰る事にした。
広場に駐めてある馬車は黒馬が守護しているので誰も近づかなかったようだ。
『ぶるるるぅっ!我が偉大なる主人よ、楽園は何人も近づく事許さなかったぞ。主人よ我に祝福を与え給え!』
なんだその珍妙な喋り方は。
要するに誰も近づけさせなかったからご褒美頂戴!って事ね。
では、【無限世界】の農場で取れたニンジンをあげよう。
ぱくりっ
『何という!何という美味!!これこそ天上世界の甘露なり!・・・あぁ、この極上を知ってしまったら我は今までの贄では満足出来ぬではないかっ!そうか!これは漆黒に染まりし我が魂への試練なのだっ!!!』
何だこの馬、鬱陶しいな。
私は黒馬の鼻先を鷲掴みにして少しずつ握りしめていく。
『わ、我が主人ぃ!?我の凛々しくも雄々しい美鼻が朽ちた花の蕾のようにぃぃ!痛いです!マジ痛いです!』
「その鬱陶しい喋りを辞めろ」
『アッハイ!直ちに辞めます!金輪際使いません!』
普通に話し出したので手を離してやった。
ちゃんと喋れるじゃないか。
『すんません!創造神様に直接作られたので勘違いして調子に乗ってました!!』
「次あの喋り方したらクビな。後お前の名前ウマオにする。」
『・・・はい。』
普通にしていればカッコいい名前を付けるつもりだったけどイラッとしたので雑な名前にした。
見た目だけなら逞しい立派な黒馬なのに、中身が残念すぎる馬だった。
因みにウマコとお見合いさせてみたら「中身はアレだけど見た目だけは最高だから子種だけ貰って息子を理想のイケ馬に育て上げる」そうだ。
ウマオ種馬としての価値しかないのか。
少し可愛そうに思った。
「大至急!薬草を出来るだけ持って来てくれ!報酬は薬草一株、銀貨1枚」
受付嬢に詳細を聴くと、薬師ギルドに急に大量のポーション作成依頼が入ったけど薬草が全然足りないので大至急集めて欲しいそうだ。薬草の種類は薬効効果があれば何でもいいらしい。
これならミーちゃんルーちゃんに任せられるね!
早速依頼を受けて近くの森へ行く。
身体強化ダッシュを使ったのですぐに着いた。
2人は薬草の見分け方を教えてあるので、直ぐに採取を開始した。
見たところ薬草はポピュラーな癒し草、止血草、解毒草などのようだ。
私達は適当にその辺のキバイノシシやツノウサギを狩る。
依頼だけだとお金がたまらないので仕方ない。
手段を問わなければいくらでも稼げるんだけど。
そうするとこの世界が無駄に発展してしまいそうだからやらない。
知らない神の世界を発展させるのは癪だからね。
世界の発展=創造神の評価なのだ。
☆
ミーちゃんルーちゃんは2人とも背中の大きなカゴいっぱいに薬草を取りホクホク顔で町へ走る。
そろそろ日が暮れそうなので急ぎだ。
ギルドへ薬草を納品した所、数が多いので報酬は明日の受け取りになった為、馬車へ帰る事にした。
広場に駐めてある馬車は黒馬が守護しているので誰も近づかなかったようだ。
『ぶるるるぅっ!我が偉大なる主人よ、楽園は何人も近づく事許さなかったぞ。主人よ我に祝福を与え給え!』
なんだその珍妙な喋り方は。
要するに誰も近づけさせなかったからご褒美頂戴!って事ね。
では、【無限世界】の農場で取れたニンジンをあげよう。
ぱくりっ
『何という!何という美味!!これこそ天上世界の甘露なり!・・・あぁ、この極上を知ってしまったら我は今までの贄では満足出来ぬではないかっ!そうか!これは漆黒に染まりし我が魂への試練なのだっ!!!』
何だこの馬、鬱陶しいな。
私は黒馬の鼻先を鷲掴みにして少しずつ握りしめていく。
『わ、我が主人ぃ!?我の凛々しくも雄々しい美鼻が朽ちた花の蕾のようにぃぃ!痛いです!マジ痛いです!』
「その鬱陶しい喋りを辞めろ」
『アッハイ!直ちに辞めます!金輪際使いません!』
普通に話し出したので手を離してやった。
ちゃんと喋れるじゃないか。
『すんません!創造神様に直接作られたので勘違いして調子に乗ってました!!』
「次あの喋り方したらクビな。後お前の名前ウマオにする。」
『・・・はい。』
普通にしていればカッコいい名前を付けるつもりだったけどイラッとしたので雑な名前にした。
見た目だけなら逞しい立派な黒馬なのに、中身が残念すぎる馬だった。
因みにウマコとお見合いさせてみたら「中身はアレだけど見た目だけは最高だから子種だけ貰って息子を理想のイケ馬に育て上げる」そうだ。
ウマオ種馬としての価値しかないのか。
少し可愛そうに思った。
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