君のすべては僕のもの

ぽんち。

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第2章(高一冬~)

3.5:騒ぎの後( 秦同目線 )

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あの騒ぎの後の会場(秦同目線)



「ヒロ~」

「どうしたんだ、友紀」

「なんか下騒がしくない?」


 友紀が、心配そうに下の心配をしている。
多分楪の事を心配しているのだろう。


「大丈夫だろう。なにかあったら連絡するように言ってあるし、最初にあんなに牽制したんだ。」

「うーん。そうなのかな?」


コンコンコンッ

「失礼致します。東家のでございます。
用事があって伺いました。入っても宜しくて?」


「東家のご令嬢が来るなんて珍しい~」

「東家はあまりないがしろには出来ない。
入れてもいいか?友紀」

「僕はヒロくんに従うよ~」

「ありがとう。どうぞ、入ってきてください」

「失礼致します。本日もご機嫌麗しゅうございます。秦同様、日下部様」

「ところで用事とは?」

「ええ。あのΩのことでございますわ」

「は?」


 全身の血が一気に引くのを感じた。
まさか楪になにかしたのか?怒りに任せ、令嬢に近づこうとし、友紀に腕を掴まれた。


「すみません。ご令嬢。で、そのΩがどうなさったんです?あなたほどのご令嬢が気にかけるなんてらしくない。」


そう淡々と友紀は告げた。


「わたくしがΩごときを気にかけるなんて、誤解ですわ!ただ、体調が優れないみたいで帰ると申しており、伝えて欲しいと頼まれただけですわ。」

「ふ~ん。なるほどね?ありがとう。
でも、いちいちそんなくだらない報告をする為に僕たちの時間を削りに来たの?もっと過急な用事かと思って入れたのに?」

「わ、わたくしはご友人とあのΩが申しておりましたから、つ、伝えた方がいいのではと思っただけです。で、では失礼致しますわ!」


バタンッ
そう言い残し、扉を閉めて出ていった。


「ヒロ」

「ああ。東家は潰そう。」

「いや、そうじゃない!ユズくんに連絡入れるのが先でしょ?」


 そう言われて、はっと気づいたかのように携帯を取りだした。
 ………。出ない。5回以上鳴らしている上、
メッセージも送っているが既読にならない。
今は18時。眠るには早い時間帯だ。


「やっぱ出ない?」

「ああ。」

「何かあったんだよ、今日元気そうだったもん。」

「俺もそう思う。たが、知る術がないな。」


 Ωのことを貴族たちに聞いたところではぐらかされるだけだ。それを四家である俺が、強く攻める訳にはいかない。
うーんと2人で頭を悩ましてたが、一向に考えはまとまらない。

「今日は秦同と日下部家主催だから、抜け出す訳にも行かないしね。はあ。ユズが心配だよ…。あっ!」

「なんだ?友紀」

「ミッチーにお見舞いお願いしよ?」

「道也か。」


 本庄 道也ホンジョウ ミチヤは、俺たちと同じ四家だが、今日は参加者だから今抜け出しても問題ないはずだ。


「僕とミッチー、ユズくんとお友達だし!
ミッチーも心配だと思う。」

「あいつなら本庄の大お祖母様のところにいるはずだ。1度行ってみよう。」

「げー。大お祖母様かー。僕苦手なんだよな。」



 本庄の大お祖母様は、αだ。厳格な性格で四家の中でΩ差別が最も過激なお方だ。小さい頃からお会いしているが、中々掴みどころのない人だ。
 道也は大お祖母様以来の本庄に生まれた貴重なαであるせいなのかお祖母様と常に行動を共にしている。仕事以外の時間は、いつも呼ばれているんだそうだ。


「俺も得意ではないが、手段を選んでいる場合じゃない。行くぞ。」

「はぁい。ミッチーだけ呼び出せばいいよね?」

「大お祖母様に許可を頂いてな?」

「ううー。ヒロと一緒だから行けるよ…。」




 この後、俺たちは何も考えず
本庄家の部屋に行ってしまったことを後悔した。






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