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《幸季視点》
意地悪な獣 01
しおりを挟む「初めてなのに、柔らかいね。もしかして、ここ触ったことある?」
足元からリウの揶揄うような声が聞こえる。
聞かれている内容に恥ずかしさに覚えて、幸季は顔を背けた。
――大学生の子に、こんなことをさせるなんて。
罪悪感を覚えるべきなのに、そんなことにすら興奮してしまっている浅ましい自分に気づく。
恥ずかしい、申し訳ないと思うほど、心も身体も高揚していくようだ。
「Say、コウキ」
Commandで問われれば無視はできなかった。ただ、リウのほうに視線を向けることはできない。
顔を背けたままこくんと頷くと、リウが小さく笑ったのが聞こえた。
太腿に触れたリウの吐息に、ひくりと腰が揺れる。身体に力が入り、ナカにあるリウの指をきゅうっと締めつけてしまった。
そう。幸季の後孔には既にリウの指が二本、挿入されている。
ぞくり、と駆け抜けた快感に小さく身体を震わせた。
「……んッ」
「勝手に俺の指を締めつけて、自分だけ気持ちよくなってるの?」
「……ごめん、なさい」
そんなつもりはなかったが、結果としてそうなってしまったことを素直に謝る。
おそるおそるリウのほうへと顔を向けると、こちらをじっと見つめているリウと視線がぶつかった。Glareのこもった目だ。
「いい眺めだね」
幸季が寝かされているのは、リウが普段使っているダブルベッドの上だった。
そこで幸季一人が裸となって、足を大きく広げた体勢でリウの責めにあっている。広げた足を自分で持つようにCommandで命令されたせいで、恥ずかしくとも自分の意思で身体を動かすことはできなかった。
PresentなんてCommandを使われたのは初めてだ。
――その上、こんなことまで白状させられるなんて。
「じゃあ、コウキだけ気持ちよくなろうとした罰として、さっきのこともっと詳しく教えてくれない?」
「それ、は――」
「大丈夫。エッチな子は大好きだよ」
――エッチな子、なんていわれる歳じゃないのに。
足の間から綺麗な顔でにっこりと微笑まれた。
絶対的な支配を宿すDomの命令には逆らえそうもない。いや、本当に嫌ならばセーフワードを使えばいいのに、そんな気はまるで起きなかった。
「……自分の、指でしたり」
「こんな風に?」
聞きながら、くちゅり、とナカの指を動かされた。
リウの指は長く、幸季が今まで触れたことのない場所までみっちりと埋められている。
「ぁ……ッ、そんなに、奥には……入れたことない……っ」
「そっか。じゃあ、ここを自分以外の誰かが触るのは初めてなのかな。おもちゃを使ったことはある?」
「…………ある」
「へえ。どんな?」
――まだ、聞くんだ。
SayのCommandはまだ有効だ。
ちゃんと話すことができれば、きっと褒めてもらえる。もしかしたら、そのご褒美は――なんて、浅ましい期待に、またぎゅっと身体の奥が反応する。
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