お母様が私の恋路の邪魔をする

ものくろぱんだ

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それは何より欲した

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「っ・・・信っじらんない」
「・・・ごめんなさい」

嘘でしょ・・・いえ、確かにあの視線の向け方的にそう思うのも無理はないって言うか実際治したのはお母様だしあながち間違ってないけど・・・。

「・・・あんた、私が見つけなきゃ死んでたのよ・・・?」
「・・・はい、おっしゃる通りです」

おかしな脱力感が襲う。
なんだろう。
急に馬鹿馬鹿しいわ。

「・・・本当に」

馬鹿ね。

「約束すっぽかすし」
「・・・はい、あれは全面的に俺が悪いです」
「凶暴呼ばわりするし」 
「・・・風評被害でした。自業自得でした」
「人のお茶飲むし」
「・・・ごめんなさい美味しかったです」
「飲んだのかよ」
「え?飲みました」
「・・・でも、看病してくれたのはステフだけよね」
「・・・そうっすね」
「最近はまともになったみたいだし?」
「まとも・・・うーん?」
「・・・なってないの?」
「なった・・・と思いたいね」
「・・・私に軽口叩くの、ステフだけよ」
「・・・うっす」
「・・・私が初めて見惚れたのも、ステフだけよ」
「・・・!?」
「で、あれって本当?」

今度こそちゃんと言ってもらおう。

「あれ・・・」
「好きってやつよ、ほら、告白!」
「すき・・・」
「ずっと待ってたんだからね!ほら!ほーらー!」
「ずっと・・・」

ダメだわこいつ固まった。
壊れたわ、ステフが壊れた。
ていうか何この会話恋愛脳が爆発してて怖いわ。
どうしよう有頂天よ。
これ下がった時どうしましょう。
恥ずか死ぬわ。

しかもだんだん後ろの六つのお目目が気になってきたわ。
皇帝一家よ・・・あ、待って、隅っこにメイドのサメナがいたわ。
なにあの目、ニヨニヨするんじゃないわよ隠しなさい!

「・・・お嬢」

あら、復活したわ。

「・・・すんません、上手く言えないんですけど・・・エルメロージュ様、あなたの事を、ずっと愛してます。これからも、愛し続けます。俺も、あんたに惚れてる。見惚れました。だから・・・」

必死に、いつもの影なんか微塵もなくて。
ただひたすらに愛を乞う様は、いつかの自分自身にも似ていて。

「貴女の、これから先の全てを、俺にください」

・・・一生が、全てになった。

ああ、やっぱり欲深い。
エルメロージュあなたステファーニエも。

それはきっと、愛を与えられなかったいつかの反動で。
本当はずっとずっと辛かったということで。

平気なフリをし続けて、愛する人から貰う愛を諦めた。

それでもやっぱり諦めたくはないの。

「・・・いいわ」

だから、

「私の全てをあなたステフにあげる」
 
ずっと私に縛られていて。
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