婚約破棄されたから殴りたい~裏切り者の元婚約者を筋肉でごみ屑にするまで~

みやび

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3 毒と思ったら豆でした

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飲まされるそれは、なんとなく青臭くて、ほのかに甘くて、のど越しが悪い白い液体だった。
ぼんやりとそれを飲み干していく。
死ぬのだろうかと思っていたが……
ぶっちゃけまずい
とてもまずい。青臭いのだ。あと豆の味がする。

「ぶへっ!!!」

頑張って飲み込もうとしていたが思わず吐き出そうとしてしまう。
しかし男は許してくれない。頭をしっかり抱えて、すべて飲むまで許さない姿勢だ。
そうして鼻からその白く濁った液体を逆流させたりしながらも、どうにか全部飲み干すのであった。



「おいたわしや、お嬢様」
「悲惨な格好だな、お嬢」
「誰のせいよ」

よく見たら男は知り合いで会った。ミナの兄であるミワである。
現在王国所属の騎士をしており、騎士爵領も受領したなかなかのやり手である。
ミナと同じく幼馴染であったが、最近はあまりあっていなかった。

「で、なんなのよ今の」
「ミナが用意した毒ですわ」
「え、毒なのやっぱり、死ぬほどまずかったけど」

豆くさく、青臭い、白い液体だった。なんだかわからないが、やはり毒だったのだろうか。
なんか豆汁まみれで死ぬのやだなぁ、と思っていたがミワが補足する。

「ほら、お嬢は昔から豆が嫌いだっただろ。どうにかうちの母が食べさせようとしても絶対食べないし、最後にはこれは毒だって大泣きしたじゃないか」
「そんな昔のこと覚えてないわよ」
「だから、毒として、大豆のしぼり汁を用意したんだ。最近体にいいと評判のものだぞ」
「なによそれ!! 詐欺じゃない!! 死ぬどころか健康になっちゃうじゃない!」
「いや、天性の豆嫌いのお嬢なら死ぬかなって。あと無様にいやいや飲んでるの、かなり笑えた」
「ミ~ワ~」

とびかかるユウナを受け止めるミワ。お嬢様のパンチなど鍛えられた現役岸には蚊に刺されたようなものだ。
優しく抱きしめると、そのままお姫様抱っこをして、ゆっくりソファに運んで座らせた。

「ということでへこんでいたユウナに提案だ」
「なによ」

ふてくされてそっぽを向くユウナ。ミナはお嬢様に調子が出てきたとうれしくなっていた。
悔しいがミワとユウナは仲が良いのだ。こういう風に、阿吽の呼吸というか、テンポよく楽しそうにしている。これはミナにはできないことだった。

「あのクソラルフをぶちのめさないか」

にやりと笑うミワは、とても悪人じみていた。
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