引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。ファイナル

ジャンマル

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引きされnext

暗き世界

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 あたりを見渡せば暗い暗黒の世界。でもーー見覚えのある姿もあったーー

「い、伊勢谷殿!!」
「は、半蔵!?」

 なにか忘れてると思ってたんだ。そうか、半蔵か。
 にしても、ここで出会ったのも何かの縁だし、ちょっとイタズラしてみるか。

「なあなあ」
「??」
「俺ひとりなんだけど、お前も?」
「ん? それがなにか……?」
「忍んでるの?」
「せやな」

 こいつ……難民じゃ……

「語尾のござるってーー」
「J語でござる」

 ……

「忍者用語じゃねぇの?」
「拙者、難民でござる」
「アイエエ……」

 ダメだこいつ、早くなんとかしないと……

「ところで伊勢谷殿」
「ん?」
「箱、探してるんでござるか?」
「え、なんで分かったし」
「拙者もだからでござろう」

 なんと。

「この先にいる人は、あってはいけない人物でござる。故にーー出ていってもらうでござる」
「まさかーーリヴァデ……!」
「わかってるなら話は早いでござるな?」
「でもあいつってーー」

 そうだ。野望に忠実なーー

「彼とて人間。罪くらい犯すでござる」
「半蔵、お前が従う奴はいつも偽善を掲げてる」
「そうでござるな……故に、拙者が必要なんでござる」

 偽善に忠実な暗躍者ーーか。

 その後、拠点に戻った僕は、今日の収穫をそれぞれ話した。
 ケビンは、この世界の現状を。父さんは、箱に近い場所の話を。僕はーー半蔵の事を。
 晴ちゃんは、サポートに徹している。

「むう、半蔵が敵か」
「ケビン、行けそう?」
「行けなくはねぇだろうが、この通り。ウリエルの加護がない」
「あっ……」

 それは、大きな問題だった。半蔵は素早いーーつまりーー

「お前とハルトに掛かってる。いけるな?」
「もちろん」

 そう答えるしかない。もちろん、父さんも、同じ反応だ。それにーー晴ちゃんには、みっともない所を見せれない。
 半蔵を倒すなら方法は三つ。一つ、殴り倒す。二つ、殴り倒す。三つ。殴り倒すーー選択肢は、一つだ。
 それ故にーー実行までの期間が短い。

「考えが固まった。殴ろう」
「お前なぁ」
「あのエセ忍者、殴らないと気が済まない」
「ま、お前がそうしたいならそれでいいけどな」


 半蔵を倒して、箱も回収して、向こうの世界に帰るんだ。待っているーーみんなのために。

「むむ……もう来るなと忠告したはずでござるが」
「はは……そんな忠告――知るかっ!」
「ぬっ!!」

 ―――

「いいか、お前の知るかっ! って合図とともに、心身弾を撃ち込め」
「え? 半蔵じゃなくて――」
「そう、俺にだ」
「でも能力は……」

 それは説明しよう。と、父さんが。

「心身弾の特性には二種類ある」
「え?」
「殺傷用と、能力パイパス用だ」
「能力……パイパス……」

 思い描いた能力を上乗せすることで、対象者にその能力を与えるという。もちろん、能力の構造を知っていることは必須だし、知っていなければ殺傷弾として撃ち込まれる――と。

「んじゃ、構造の説明をするぞ」

 そう言われ――頭に叩き込んだ――

「何をしたっ!」
「なあに、ちょっとしたイカサマよ」
「グッ!」

 心身弾が――無事にケビンを撃ち抜く――果たして――

「でやああああああああ!」

 撃ち抜くのと同時に現れた剣は、間違いない。エクスカリバーだ。

「せいっ!」
「なっ、三国流!?」
「や、やった――」
「三国流はありがてえが、何故こっちにした」
「半蔵は変わり身の術をする。なら、すべてを断ち切る三国流一択だと」
「なるほど――なっ!!」

 ――半蔵をしとめる。
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