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LEVELZERO
演説
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「それが偽善者の言うことか!!」
『偽善者なんかじゃ――ない!!』
「じゃあなんだ、自分の意思を持ってみろよ、人形が!!」
『人形……!?』
二人の喧嘩は長引いた。これでもか!! というくらい。長引いた。長引いて長引いて……仕方なかった。終わりようのない喧嘩に、彼らは何を見るのだろうか。しかし、それでも、二人はお互いの考えをぶつけ合った。出し合った。そして――二人は見つけた。自分にしかないものを。
「俺には――能力者を統べる器がある」
『僕には――人を統べる能力がある』
「なんだ、あんじゃねか、お前の意志」
『本当だ……ありました!!』
「それでいいんだ。それで」
お互いのすべてを出し合った二人は、これでもかというくらい満足していた。救いようがあると安堵した。このままだと、本当に人間ではなくなってしまうから。このままでは、本当に人形になってしまうから。だから――二人は喧嘩もした。喧嘩をすることでお互いの長所を伸ばしていた。
「じゃあ、行きましょうか、決戦の場へ」
「ああ。そうだな」
そして、いよいよ始まる。決戦が。そして、いよいよ始まる。最後の戦いが。二人は無事で済まないかもしれない。それでも、お互いのなすべきことをやり遂げる。そう約束した。そう、約束をした――
『でも、いいですか?』
「ん?」
『もし死んだ場合、僕のが上って事でいいんですよね?』
「なっ!? いいわけないだろ!!」
『はは、フラグはよくないですよ』
「どの口が言うかーっ!!」
二人は、最後の決戦に備え、お互いのすべてを出し合った。
「さあ、いよいよ作戦開始だ――能力者による能力者のための世界を作るための大規模作戦――リベリオン!!」
『命を預けてくれたみんな、ありがとう』
「みんなの命、無駄にしないように最善の策を考えて来てあるんだ」
二人は紹介します。と、ある人物を紹介した。それは――
「どうも、レベル8の、名越です」
「「レベル8!? ざわざわ――」」
「もーっ! 駄目ですよっ! そう言ういじめは!」
「あ、は、はい」
ポルターガイストの能力者、名越。彼女は、人類の最終形態にして、人類のあるべき本来の姿である。そんな彼女なら、救えるはず。そんな思いで、二人は彼女を連れてきた。
「彼女はポルターガイストの能力者――そう、いわば怪奇現象を起こす能力者だ」
『それだけじゃない。ここに居る翔と抜群に相性がいい。つまり、生存率も上がるって言う事です』
「そう言うこった。じゃあみんな、持ち場についてくれー!」
そう言って、それぞれが持ち場についた。そして、願いを言った。それぞれが、それぞれの。そして、それぞれがそれぞれの夢へ向かって走り出した。歩みよる足は止めることが出来ないだろう。それでも、二人は、いや、三人は歩みを止めなかった。レベル制度のない能力者の自由な世界。それを、実現させるために。
「人類は進化を忘れ退化した――その代償に俺たちは能力を手に入れた。これは、俺達に与えられた試練だ!!」
演説は続く。
「人類は一度退化した。それは変わらない事実だ。だが、能力者の自由を手に入れたとき、人類はもっともっと進化する!! 進化できる!! この戦いは人類すべての思いも託していると思え!!」
「お―っ!!!」
まるで熱気にあふれるドームのように、彼の演説に感激を、激昂をたたえるものが多かった。
『偽善者なんかじゃ――ない!!』
「じゃあなんだ、自分の意思を持ってみろよ、人形が!!」
『人形……!?』
二人の喧嘩は長引いた。これでもか!! というくらい。長引いた。長引いて長引いて……仕方なかった。終わりようのない喧嘩に、彼らは何を見るのだろうか。しかし、それでも、二人はお互いの考えをぶつけ合った。出し合った。そして――二人は見つけた。自分にしかないものを。
「俺には――能力者を統べる器がある」
『僕には――人を統べる能力がある』
「なんだ、あんじゃねか、お前の意志」
『本当だ……ありました!!』
「それでいいんだ。それで」
お互いのすべてを出し合った二人は、これでもかというくらい満足していた。救いようがあると安堵した。このままだと、本当に人間ではなくなってしまうから。このままでは、本当に人形になってしまうから。だから――二人は喧嘩もした。喧嘩をすることでお互いの長所を伸ばしていた。
「じゃあ、行きましょうか、決戦の場へ」
「ああ。そうだな」
そして、いよいよ始まる。決戦が。そして、いよいよ始まる。最後の戦いが。二人は無事で済まないかもしれない。それでも、お互いのなすべきことをやり遂げる。そう約束した。そう、約束をした――
『でも、いいですか?』
「ん?」
『もし死んだ場合、僕のが上って事でいいんですよね?』
「なっ!? いいわけないだろ!!」
『はは、フラグはよくないですよ』
「どの口が言うかーっ!!」
二人は、最後の決戦に備え、お互いのすべてを出し合った。
「さあ、いよいよ作戦開始だ――能力者による能力者のための世界を作るための大規模作戦――リベリオン!!」
『命を預けてくれたみんな、ありがとう』
「みんなの命、無駄にしないように最善の策を考えて来てあるんだ」
二人は紹介します。と、ある人物を紹介した。それは――
「どうも、レベル8の、名越です」
「「レベル8!? ざわざわ――」」
「もーっ! 駄目ですよっ! そう言ういじめは!」
「あ、は、はい」
ポルターガイストの能力者、名越。彼女は、人類の最終形態にして、人類のあるべき本来の姿である。そんな彼女なら、救えるはず。そんな思いで、二人は彼女を連れてきた。
「彼女はポルターガイストの能力者――そう、いわば怪奇現象を起こす能力者だ」
『それだけじゃない。ここに居る翔と抜群に相性がいい。つまり、生存率も上がるって言う事です』
「そう言うこった。じゃあみんな、持ち場についてくれー!」
そう言って、それぞれが持ち場についた。そして、願いを言った。それぞれが、それぞれの。そして、それぞれがそれぞれの夢へ向かって走り出した。歩みよる足は止めることが出来ないだろう。それでも、二人は、いや、三人は歩みを止めなかった。レベル制度のない能力者の自由な世界。それを、実現させるために。
「人類は進化を忘れ退化した――その代償に俺たちは能力を手に入れた。これは、俺達に与えられた試練だ!!」
演説は続く。
「人類は一度退化した。それは変わらない事実だ。だが、能力者の自由を手に入れたとき、人類はもっともっと進化する!! 進化できる!! この戦いは人類すべての思いも託していると思え!!」
「お―っ!!!」
まるで熱気にあふれるドームのように、彼の演説に感激を、激昂をたたえるものが多かった。
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