俺の兄貴、俺の弟...(続々)

日向 ずい

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第6章 「後日談と解説。」

「恋さん、大好き。」

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 「はぁ、沢山歩いたけど...結局、見つからなかったなぁ。恋さん、こんな時間まで付き合わせてすみませんでした...。恋さんのお気に入りの犬のキーホルダー......見つけることが出来なかったです...。ほんとにすみませんでした。」

 こう言って、隣を歩く恋に頭を下げて何度も謝っていたのは、なれない靴を履いて靴ずれを起こしていたぶん太であった。

 ぶん太がここまで恋に謝っているのには、ある理由があった。

 時は遡ること1週間前...ぶん太は、恋といつものようにじゃれあっていた。

 「恋さん...ちょっと待って...。俺まだ準備できてな...『ごめん、もう我慢できない。ぶん太、ヤラせて???』...っ、恋さ...ヤッ...ダメ...んっ...んあっ...。」

 最近、ぶん太の秘めたる可愛さに気が付いた恋は、ことある事にぶん太に迫るようになっていた。

 そんなこんなで今回もぶん太が、最近人気の「フタリ時のトビラ。」というBLのアニメが観たいと言い出したため、二人でベッドの足ともに腰をかけて観ていたのだが...そのアニメに出てくるキャラが、あまりにもぶん太に似ていたことから、恋はいつの間にかムラムラしてしまい、落ち着きが無くなっていた。

 そして、ぶん太そっくりのアニメキャラが、Sっけのある男の人に攻められるシーンで、遂に恋は抑えが効かなくなり、隣でクッションを抱きながら、真剣にアニメを観ていたぶん太のことを押し倒すと、床に倒れ込んだぶん太に覆い被さり、おもむろにぶん太の服へと手をかけた。

 顔を赤く染めるぶん太の服をサッと脱がせると、恋はまだあまり濡れていないぶん太のナカへと、自身の膨らんでいるソレを勢いよく挿れた。

 そんな恋の行動に、ぶん太は痛さのあまり、恋に悲痛な叫び声をあげた。

「ンヤァ...っ!!!!イタッ...イタイッ...れんさっ...イタイヨッ...抜いて...イッカイ...ヌイッ!!!!ンアァ、アッ...レンサッ...ホントに...イタクテ...イタクッテ...シンジャッ!!!!!あっ、アァアアァア!!!ダメッダッテ...そんなに...したらっ...っ!!!!!!!」

 だが...ぶん太の声も虚しく、恋は先程よりもいっそう激しくぶん太を求め、ぶん太の嫌がるところをわざと執拗に攻めあげた。

 そんな恋の行動にぶん太は、呼吸もままならないまま、ものの数分で自身のモノから、早く快楽に溺れたいという先走りが出始めた。

 そして、ぶん太のそれを合図に、恋が今まで以上に力強くぶん太のナカを攻め立てた。

 あまりにも強い刺激に、頭の中が真っ白になったぶん太は、荒い呼吸を何回も繰り返し、そして次の瞬間...

 「っ...うっ...ンンッ...ンアアァァッ!!!!!」

 という甘い喘ぎ声と共に、自身のモノからも、快楽に堕ちた証を勢いよく吐き出したのだった。

 だが......いつも以上の刺激に、恋の携帯が置いてある机の上にある犬のキーホルダーにピンポイントで、ぶん太の吐き出したモノが......。

 そしてコトが終わったあと......恋が携帯を見ようと携帯に手をかけると、まだほんのりと生暖かい液体が、自身の携帯のストップから、ぽたぽたとその雫を床に落としていた。

 その状況に、恋は咄嗟に叫び声を上げ......。

 ......なんてことがあり、必死に謝るぶん太に恋は、

 「気にしなくて良い。」

  と言ってはいたのだが......。

 ぶん太は、そのキーホルダーと同じものを必ず見つけるから、と言って聞かなかったため、今日は買い物に出かけていたのだ。

 終始悲しそうな表情をするぶん太に、深いため息をついた恋は、ぶん太の目の前に茶色の紙袋を差し出し

 「......ぶん太。もういいから。んな、しょんぼり顔、ずっと見せられるなんて...耐えられない...降参だよ。......ほら、そんな事よりもこれ...開けてみなよ。」

 と言い、自身のことを見つめたぶん太の目からボロボロと流れる、今日で二回目の涙を片方の親指で拭うと、恋は茶色の紙袋を大人しく受け取ったぶん太の頭を優しく撫でた。

 そして、茶色の紙袋を開けたぶん太の目の前には、可愛い犬のキーホルダーが...2つ。

 実はという...恋は、この日のために前日から見つかるはずのない犬のキーホルダーをネットで探して、何とか見つけだしていた。

 それもそのはず、この犬のキーホルダーは、だいぶ前に販売されていたもののため、とっくの昔に生産終了されていたのだ。

 そして、はじめから街の雑貨屋には無いものだってわかっていながら、恋がぶん太と買い物に訪れたのは、いつもなんだかんだでしてやられていたぶん太にひと泡吹かせたかった...ただそれだけ。

 そんな恋の心情を知ってか、はたまた知らないでか、ぶん太は、涙目で恋に飛びつき、驚いた顔をする恋に

 「恋さん、大好き。...今日は、俺の事...好きにしていいよ。」

 と言い、恋のことをぎゅっと抱きしめるのだった。

 そんなぶん太に恋は、またもや変なスイッチが入り......その後は、そのまま二人でホテルに行くと、今まで以上に深く互いの熱を感じ合ったのだった。

 ちなみにコトが終わった後で、恋から本当のことを聞いたぶん太は、ニヤける恋に対して

 「うっ、恋さんの意地悪...!!!!!」

 と言うと、恋からぷいっと顔を背け、反抗を示した。

 だが、そんなぶん太にキュンときた恋は、拗ねるぶん太を背後からフワッと抱きしめると、ぶん太の耳元に唇をよせ

 「ぶん太???俺、またタっちゃった......だから、もっかいヤろっか。(笑)」

 と囁くと、

 「ふえっ!????」

 と変な声を上げたぶん太を押し倒し、恋は再度、ぶん太へ溢れる愛をこれでもかというほど注ぎ込むのだった。

 そうして、あっという間に真夜中になり、すっかりヤリ疲れた恋は、ベッドでスヤスヤと眠りについていた。

 一方のぶん太はというと、恋に激しくされたため、腰が酷く痛み...なかなか寝付けないでいた。

 しばらく恋の横で寝返りを打っていたが...一向に寝付けないため、ムクっと布団から起き上がると、隣に眠る恋にムスッとした表情を向け

 「...ったく、恋さんバカ。酷くしすぎだよ...。痛すぎて...眠れないっての。...うー、イタい。(痛)」

 と言い、ベッドから出ようとした。

 だが、そんなぶん太を引き留めるようにぐっすり眠っているはずの恋が

 「...ぶん太...スキだよ。愛してる。」

 と寝言を言ったため、ぶん太は途端に動きを止め、次の瞬間には顔を真っ赤にして、ベッドに再び入ると、隣に眠る恋に顔をよせ
 
「...恋さん、意地悪だけど...俺も大好きだよ。」

 と囁くと、隣で眠る恋に軽くキスをした。

 だが、また恥ずかしさが込み上げてきたため、バサッと布団を被ると、痛む腰のことをすっかり忘れ、ぶん太は大人しく眠りについたのだった。

 また、ひとり忙しいぶん太の横で、寝息を立てながら、恋は薄く頬笑みを浮かべていたのだった。

END
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