ダメな私と吸血鬼

第6章 「エピーヌの過去。」

エピーヌ...助けに来たぞ！！（汗）

 エピーヌを探して必死に城内をウロウロしているニーソンとラグル。
「...おい、ここどこだよ...。（汗）」
「はぁ！？俺だってわかんねぇーし...。というより、俺よりラグルのが、分かるんじゃないの...。だって、俺...方向音痴だし？？（笑）」
と言っていつものように揉めながら当てずっぽうに進む二人なのである...。本当にエピーヌを本気で救う気は、あるのだろうか...（汗）

 その頃...ウィット達に捕まったエピーヌは、手錠と首輪をかけられて冷たい床のある牢屋の中で気を失っていた。
 暫くして地下にある牢屋に降りてくる足音が聞こえた。
「...おい、エピーヌ...起きろ！（怒）お前にいい話を聞かせてやる！」
と言って牢屋の前に来たのは、ウィットだった。エピーヌは、うっすらと目を開き...ウィットを目に捉えた瞬間、恐怖に慄（おのの）いた顔をして咄嗟に
「...はっ...いや...！こっ、来ないで...。...そう言えば...ショコラは...ショコラは何処？？（汗）」
と言って起き上がるとウィットをじっと睨らみつけた。
 ウィットは、エピーヌの目が気に入らなかったのかキッとエピーヌを睨みつけると
「...全く、これだから出来損ないは困る...！（怒）少し黙ったらどうなんだ！！！」
と言ってエピーヌに吠えかかった。
 そんなウィットに肩を揺らすと口を閉じたエピーヌ。
 静かになったエピーヌにウィットは、さらに続けた。
「なぁ、エピーヌ。お前にいい情報をやろう。お前はな、魔界に住む魔族と人間界に住む人間のハーフなんだよ。さらに魔族と人間から子供が生まれるということは、重罪...決してあってはならないということだ。ここまでの話で分かるように...お前の両親はヴァニーユ様とジャルース様ではないということだ！何故なら、お前は小さい頃に競売に出されてたんだ！それを、あの二人がお助けたになられたんだ...。つまりあのお二人は、お前の命の恩人というわけだ。その命の恩人であるお二方の言いつけを破り、外に出かけるなんて...なんて愚かなことをしたんだ！！ほんとに...恥をしれ！！（怒）」
と言って手に持っていた何かのスイッチを押すと...エピーヌが呻き声をあげた。
 それもそのはず、そのスイッチは、エピーヌの付けられている手錠と首輪に強力な電流が流れるようにするための起動装置だったのだから。
 エピーヌの苦しむ様子を見てウィットは、気味の悪い笑みを浮かべ
「お前は...こんな事ぐらいでは到底許されないことをしたんだ！今日、お前の命で己の罪を償え！！（怒）」
といった瞬間、もう一度強い電流をエピーヌに食らわせるウィットなのであった。
エピーヌは、衝撃のあまりまた、意識を手放してしまった。
「さぁ、これからが楽しい楽しい断罪の時間だ。（笑）楽しみだな...なぁ？？...エピーヌ？？（笑）」
と言って地下から出ていったウィットは、これまでにないほどの満面の笑みだった。