ダメな私と吸血鬼

第8章 「人間界と魔界の繋がりについて」

やっぱり...寂しいよ！！

 エピーヌは、作戦会議を終えて自室に戻るとフゥっと息をつき
「...ラグルたちには、ああ言ったものの...まだ心の準備ができていないわ...。だって、私を襲ったヤツらの目は、まるで獲物を狙った狼のように鋭く...キラっと光る目をしていたわ...。...でも、こんな弱い私を変えないと...これからは生きていけないわ...。自分の身は、自分で守らないとね...！！いつまでも、ラグルやニーソンに頼ってられないもの！！！」
と気合を入れると、ふと首にかかっている青色に光るちいさな魔石をじっと見つめて、魔石に向かって話し出した。
「...ねぇ？？ショコラ...あなたの分も私が頑張るからね...。ショコラが心配していた...もう昔の私は...卒業よ...。ショコラ...。あなたとは、昔もこれからもこの誓いの青い魔石で繋がっているからね...！！（笑）」
と言って魔石には、一つ二つと...エピーヌの目から流れる涙が当たって床に落ちている。
「...ううっ...でも、やっぱり...時が経っても...寂しさは、一向に薄れないわ...。まだ、あなたがどこかで生きているような気がして...。（泣）」
と言って目から涙を流しているエピーヌのことを、扉の隙間から除く...ラグルとニーソンが居ることについては、エピーヌは、全く気付かないのであった。
「...なぁ、ラグル？？...エピーヌって...。」
「...あぁ...俺たち以上に...辛い過去を抱えているようだな...。今は...そっとしておいてやろう...？？」
と言って静かに一階のリビングに降りるのであった。