ダメな私と吸血鬼

第9章 「黒幕は...。」

次の日の朝...

 次の日...エピーヌは、お腹に重みを感じて目を覚ました。
「...んっ...んん...。」
と言って重みを感じたお腹を見た瞬間...
「きゃー！！！！」
と言って叫びだした。
 叫び声を聞きつけて、部屋のドアを開けて中に入ってきたニーソンは、目を見開いた。
「うわっ！？？黒猫...じゃなくて、ラボン！？？？」
と言ってエピーヌが寝ていた布団の上を見ると、静かに寝息をたてて猫の姿でうずくまって眠るラボンの姿が...。エピーヌは、ニーソンの横に来ると困った顔をしていた。
 そんなエピーヌに、ニーソンは焦ったようにこう言った。
「...エピーヌ？？このこと...ラグルに絶対言ったらダメだよ？？（汗）...きっとラボンは、永遠に天上の猫になっちゃうからね...？？」
 エピーヌに苦笑いを向けているニーソンにエピーヌは
「へっ！？？...ラグルに？？なんで？？？でも、まぁ、いいわ。そうね、私も昨日の忠告を、しっかりと頭に入れて置かなかったのが悪かったのよね...。（汗）」
「ん？？昨日の忠告？？って何...エピーヌ？？」
と言って聞いてくるニーソンにエピーヌは、自身の顔の前で両手をブンブンと振って
「うっ...ううん、なんでもないのよ...！！（汗）さぁて、顔でも洗ってこようかしら...。（汗）」
と言って足早に部屋を出ていったエピーヌにニーソンは、首をかしげていた。
 そのあと、エピーヌの布団でラボンが目を覚ましたのは...三人がモーリア夫妻の屋敷を目指して屋敷を出た次の日だった...。
「んにゃー...よく寝たにゃ～...ふにゃー...。エピーヌちゃん...あったかかったな...。（笑）」
と言ってエピーヌのベッドから飛び降りると...呪文を唱えて人間の姿になったラボンは、ニヤッと笑っていた。
 モーリア夫妻の屋敷に向かう道中...
「ねぇ？？エピーヌ...その首元のって...虫刺されかい？？」
「ん？？そうなのよね...。朝、顔を洗おうと洗面所にいったら、鏡に映ってて...全くいつの間に...。でも、全然痒くないのよね...？？なんでかしら...？？」
と言ってニーソンを見つめるエピーヌにニーソンは
「...あちゃー、エピーヌ...それ多分あのエロ猫のせいだ...。...ぜーったいラグルには、見られるなよ...。（汗）上手く襟で隠しとけ！！な？？そのうち消えるから...。（ったく！あのバカ猫...。流石に...手を出しすぎだろ...。はぁ、ラグルにあいつ...近いうちに殺されなきゃいいけどな...。（笑）」
と言って苦笑いを浮かべたニーソンを不思議そうに見つめるエピーヌなのであった。