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20年 記念旅行
しおりを挟む僕達は、誰もいない海岸に座り海を眺めた。
真っ直ぐな地平線を見ると、人間の生活が不思議だと思える。
暫くしてナナが、
「20歳の時 母から、お祝いだから2人で食事に行こうと言われて、その時父からの封筒もらいました。母からも手紙をもらいました。」と言いながら写メを見せてくれた。
「今までナナに、お父さんの事何も教えてなくて、ごめんなさい。
18歳のお母さんは、有に、あなたのお父さんに一目惚れしたの、今のナナによく似てる。
全く相手にしてもらえない、我儘に育った私は、有に纏わりついていたの。
有はね、自分がないわけじゃないけど、優しすぎるくらい優しい人だった。
だんだんお母さんも辛くなって、1回だけ付き合ってくれたら、ストーカーやめるって言って、有は私の我儘を聞いてくれた。
子供を私にくれた。
有の戸籍も子供の為にと、くれた。
18歳の未来のある若者の人生を私は奪った。
ナナが18歳で、有と同じになったら、お母さんは嘆き悲しむと思う。有のご両親も事実を知ったら悲しんだと思う。
ナナをお父さんに合わせなかったのは、有の負担に思って欲しくなかった。
これもお母さんの我儘ね、
ナナはお父さんのいない家庭で育ててしまい、ごめんなさい。
お母さんは、今だになにが正解かわからない。
元はお母さんの我儘です、時間が戻せるならと何度思った事か、お母さんは自分が嫌いだです。
周りの人達の人生を変える迷惑をかけました。謝っても謝りきれない事もわかっています。
ナナは、お母さんにとって宝物です。
事実を言わずにこのまま生活を続けるのが良いのか、悩みました。
ナナはこの手紙お母さんを嫌いになったとしても、お母さんは受け入れます。
未熟で我儘のお母さんですが、今でも有が大好きです。
有は、お母さんと同じ大学で、年1回はナナの成長報告の為会っていた。
ナナに会いたいような事は何度も言われいた。
おじいちゃん、おばあちゃんに大切に厳しく育てられている環境を考えると、会わない方が、、葛藤のまま月日が過ぎてしまいました。
大学院に入った頃から、有の雰囲気が楽しそう変わった。聞いたら、美容室でアルバイトして、今度講習会に行くって言うのでお母さんも行きたいって言ってしまった事があったわね。
覚えているかな、結局お母さんは用事で行けなくて、お母さんの友達とナナが行ったことあるけど、幼稚園ぐらいの時だからね、忘れているね。
ナナが10歳の時封筒を預けて来てた。
ナナのお父さんは、とても優秀で優しいく素敵な人でした。一度も私を責めた事ありません。
全てに、感謝しています。
ナナ、思い通りの道を歩いて下さい。」
僕は、携帯をナナに返した。
海を眺めている、
有の為か、
ナナの為か、
お母さんの為か、涙が止まらない。
地平線がよく見えない。
20年前のナナのおじいさんの心の葛藤を思い出す。
出口が見えない、答えの無いものを、抱えながら生きていく。
生きるって、修行か。
海はいい、現実を一瞬忘れさせてくれる。
涙が止んで、僕は車に戻った。
杖を持って、また戻ったら海を眺めていたナナが、
「あっ、おばあさんの杖」
家を出る時、忘れ物って戻った時だ、何一つ用意をしないヨウさんの忘れ物ってなんだろうって思ってた、そうかあ、杖だったのか、優しいなヨウさんは、私は心の中で語りかけた。
「ばあちゃん寝た状態になっていた時、海が見たいって言っていたんだ、」
僕は心の中で(ママ、海だよ)って言った。
リョクが生まれるまで、ずっとママって呼んでいた。
なんてだろう、涙がまた出て来た。
ナナが、肩を抱いてくれた。
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