次期君主は山猫を飼い慣らしたいらしい

mitokami

文字の大きさ
53 / 55
No04 次期君主も飼ってるからには山猫に愛されたい

053 言った者勝ち、行動した者勝ち 2

しおりを挟む
 何故、こんな事になったのか?と、少しジエンに探りを入れると、答えは簡単に提出された。
ジエンには欠片も悪意が無く、やった事が悪い事だと言う認識も最初から持ち合わせていなくて、話に聞いた事も隠すべき事だと言う認識すらも所有していなかったらしい。ある意味で残念な御話だ。

 ドウンは御親切に「シャンマオは婕妤がやった事で極刑を覚悟し、婕妤から護る為、兄上を護って死ぬ事を選ぶ程に、兄上を愛していたんだから…以下略…。」シャンマオがジエンを他とは差別し、特別に扱っていた事を[愛]と言う言葉だけで片付けて、力説したらしい。
ジエンは頬を染めながらも「シャンマオが俺を愛してるとは言ってくれていない」と言って、何か[愛されている]確かな証拠を求めていたと言う。

 そんな所で、シャンマオの貧血の治療に来ていた後宮の医局長であるジルイが「シャンマオは素直になれない性格みたいだし、(性的にだけどw)素直になる薬を使って確かめると良いのではないかい?」と悪乗りをする。勿論、悪乗りの上で…、妓楼では[弱め]、一般では[強い方]に属する媚薬入りの柔らかい軟膏をジエンに進呈し…「寝てる間にシャンマオの体に塗り込んでしまうと良いよwその薬が何なのかをシャンマオは知ってるだろうから、目を覚ましてからじゃ、きっと、使わせてはくれないだろうからねw」と提案した結果…、シャンマオの体温で香を高めた媚薬の効果に翻弄されたジエンが、眠ったままのシャンマオを貪り…、それを伴った行為に翻弄された夢現のシャンマオが、ジエンが欲していた答えを口にした為…、ジエンが暴走して、シャンマオの身体を使って既成事実の生産に励んでしまったらしい……。

 シャンマオは(腹違い量産の一端を担うのは御免被りたい。寝言は寝てからにして欲しいなw)と、手遅れにならぬ内に避妊薬を手に入れる事を考え、動こうとして、それが難しい事に気付くのだった。これは[骨抜きにされた]と言うヤツなのだろう、体に力が入らず動けない上に…、片足に違和感、繋がれているらしく動かす度に金属音が…、更に、ジエンはまだ、とても、性的に元気だったのだ……。シャンマオが(勘弁してくれ…、このままだと多分、脱水症状か何かで死ぬんじゃないか?)と思った矢先、それなりの救いの手が差し伸べられる。ジルイとその妻のモンファが「性も魂も尽きて死んでは困るから食事を持って来たよw」「坊ちゃん、そろそろ休ませてあげて下さいねw」と食事と飲み物を持って来てくれたのだ。
「そもそも、何度も出して薄くなったのを出し続けたら、折角のチャンス逃す事になるかもしれませんよ?シャンマオにイランイランの香油が効く事が判明した事ですし、また、融通しますから、モンファの言う通りにしましょw」とジルイが言う。
シャンマオはジルイを眉間に皺を寄せて睨み「オマエジルイの所為かよ…」と呟いた。

 その後、風呂に食事にと、何だかんだとジエンに世話をされ、ジエンが午前中サボっていた仕事に出たのを見計らって仮病を装い。シャンマオは鎖で繋がれ閉じ込められた部屋にジルイを呼び寄せる。ジルイは「腹が痛いとか、嘘でしょw」と言いながらも来てくれた。
「嘘じゃねぇ~よw原因も分かってるし、何の問題も無いけどなw」
ジルイは下腹部を摩るシャンマオのジェスチャーに納得し「で、何の用です?」と言う。
「避妊薬と、念の為に堕胎薬が欲しい。」
シャンマオの言葉に溜息を吐き「子供、御嫌いですか?」とジルイが問うとシャンマオは少し投げやりな感じで「そう言う訳じゃねぇ~よ…、こんな事を言うと夢見がちと思われるかもしれないが…、私は子供を産むなら…、私だけを愛し、他に女を作らない男との子を産みたいんだよ……。」と答える。
「それがジエン坊ちゃんじゃ駄目なのかい?シャンマオは坊ちゃんの事を好きじゃないの?」
「…好きか?嫌いか?で言うと好きだよ…、でも、ジエンは次期領主だろ?孰れ、妻子や妾を複数持つ日が訪れるのは避けて通れないんじゃないのか?私は、そう言うのは嫌なんだ……。」
「ん?それって、ジエン坊ちゃんを独り占めしたいって事?」
「へ?え?独り占め?!」シャンマオは、一夫一婦制をそう言う風には考えていなかった御様子で動揺していた。

 そこでジルイは考える…(このシャンマオは、独占欲を満たしてやりさえすれば、簡単に御せるのではなかろうか?)と……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります> 政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

皇太子夫妻の歪んだ結婚 

夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。 その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。 本編完結してます。 番外編を更新中です。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

処理中です...