【BL】消滅する前に…

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甘い時間

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 今度こそ本当にヤキモチを焼かなくてもいいほど清貴を満足させることが出来たはずだ。

 呼吸が乱れて上気した身体の中から、ゆっくりとペニスを引き抜くと、清貴は精液を前と後ろの両方からとろとろと流していてエロい。


「はっ、はぁっ、お前の言う通り抱いたぞ。俺の話を聞いてくれ。」

「…やだ…っ」


 清貴は涙をこぼして会話を拒否する。


「お前に言わなくちゃいけないことがあるんだ。」

「やだぁ」


 俺はテーブルの上に清貴を残して、その足元の床に土下座をした。


「清貴ごめんっ!!俺、お前の………」

「やめろっ!!絶対に許さないっ!!…俺の身体に飽きたなんて絶対に許さないんだからな。うっ、うううっ、それを理由にして徳永と浮気とかっ、ヒック…徳永と…付きっ…えっく……合うのかっ?!…そうなんだな!!」


 清貴はボロボロと泣きながら、ふらついてテーブルを降りると、俺の肩を掴んで責めたてる。


「えっ??飽きた⁉ 違うって落ち着け、どうしてそんな話になったんだ⁉ そうじゃない。」

「じゃあ何なんだよ!! うぅっ…俺の事、嫌いになったのか?!」

「だから違うって言ってんだろっ!!」


 全く話を聞いてくれないから、つい大声で怒鳴りつけてしまう。

 一瞬、黙ったかと思うと、清貴は子供のように泣き出した。


「何が違うんだよぉっ!! 勤のばかあっ! わああああっ!!!」

「泣くなって清貴…怒鳴って悪かったよ。話を聞いてくれ。どうしても、お前に謝らなくちゃいけないことがあるんだって」


 清貴を抱きしめ頭を撫でながら泣き止ませようとするが、瞳からは次から次へと涙が溢れて止まらない。
 

「あや…まる…………うっ…うっ」 


 どうしよう、これ…別れるって言うかもな……。


「き、清貴………怒るなよ……絶対に怒るなよ。」

「もう怒ってるよっ!!」

「だから落ち着いて聞いてくれって。 実は1週間前に気がついたんだけど………。清貴の尻がちょっと………」

「俺の尻が何だよ。」


 清隆はふてくされたように俺を睨みつける。


「形がちょっと…その…違うっていうか………」


 清隆は慌てて自分の尻を両手で触って確認した。


「形が違うってなんだよっ!!普通だろっ!!」

「そこじゃないんだ。」

「じゃあどこだよ?」


「えーっと 一応な俺の 自分のも見たんだけど分からなかったから、念の為、他のやつってことで徳永のも見せてもらったんだけど…な…その……違うんだよ。」

「だから違うって何?」

「………凄く言い辛いんだけど………清貴の尻な………。」


 清貴がゴクリとツバを飲み込む音がする。


「……やだ、怖いよ。」

「その…アナルが………………縦になってるんだ。」

「………え………た、て…?……………」


 何のことか分からないみたいだ。


 そうだよな。
 
 俺も驚いたもん。


 理解できるように鞄から大学ノートとペンを持ち出して簡単に図を描いた。


「俺と徳永のはこう『*』なんだけど………」

「…うん…」

「清貴のはこう『 l 』なってんだ。」

「!!!!!!」


 驚いた清隆は慌てて自分の尻の奥を手で触って確認している。


「あっ!あっ!なにこれっ!」

「それ生まれつきじゃないだろ。」


 コクコクと全力で頷いている。

 やっぱりな。


「たぶん、俺が抱き過ぎて…………形が変わちゃったんだと思う。ごめん!!」

「………………」


 目を瞑って土下座をしたけど、なにも反応がない。

 そーっと顔をあげて清貴の顔を見ると口を開けて固まっている。
 
 

「はっ!………っ、勤のバカっ!! ばかばかーっ!! ばかあっ!!」
 

 我に返って引っ込んでいた清貴の涙がまた、ぽろぽろと溢れていく。


「ごめん。本当にごめんっ!!」

「本当に勤のバカぁーっ!!!」

「ごめん。責任取るから許してくれ。」

「本当に責任取れよ。うっうっ………俺の事、捨てて徳永と付き合うんだって思ったんだからな!!」

「はあっ?! なんで徳永と?そんな事できるかっ!清貴と付き合ってんだろうが!!」



「 ! 」//////

 

「それにお前と違って俺はモテないんだぞ。うおっ!」


 清貴が抱きついきて俺は床に押し倒されて頭をうった。


「こんなにいい男なのに………みんな見る目がなくて嬉しいよ。」


 清貴は胸の上で甘えるようにつぶやくから頭の痛さも消えていく。
 

「何言ってんだ。そんなこと言ってんの清貴だけだ。」

「ね、本当に責任とって。ずーっと俺の傍にいて…」

「わかった。ずっと傍にいるよ。」


 俺のことをこんなに愛してくれているのは後にも先にも清貴意外いないだろう。
 
 ヤキモチなんか妬いて本当に可愛いな。
 
 

 
 キスを求められるまま繰り返し、二人きりの甘い時間を過ごした。



 
 
 
  
 
 
☆おしまい☆
 
 
 
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