12 / 13
第十二話
しおりを挟む
ある時、思いもよらない幸運が周也に巡ってきた。
ブログに挙げていた「思い出の残る街」の紹介がYGKテレビ局のプロデューサーの目に留まり、ドラマの台本を書いてみないかと声がかかったのだ。
コツコツと努力を重ねて頑張ってきた周也に、またしてもチャンスが巡ってきた。
周也にとって、人生でこれほど嬉しかったことはなかった。
テレビ局からの依頼は至急のもので、一か月で六十分のドラマの台本を仕上げなければならない。
令和の時代の実直な若者を主人公とすることが条件である。
周也は日々書き続けた。自分でも気に入ったものに仕上がりそうである。
一日一日の時間がこれほど短く貴重に感じたことはなかった。
締め切りまでに仕上げられるのかどうかも自信がなかった。
この仕上がりで本当に大丈夫なのかと不安が募った。
何度も何度も推敲を重ね、とうとう締め切りの日を迎える。
仕上がったシナリオは《碧き湖を眺めて》。
そしてYGKテレビに原稿を提出した。
書き上げた台本の評判は上々であった。周囲の関係者からは
「なかなかいいセンスしてんじゃん」
「めっちゃおもろいやん」
などの多数の祝福が寄せられた。
周也は和希に感謝しても、しきれなった。
その後も和希は周也あてに来る手紙やシナリオを書いて欲しいなどの依頼がくるのを、窓口となって整理し取りまとめた。
「今日の時点でテレビ局からドラマの台本の依頼が3本、Youtubeの台本の依頼が5本入った。Twitterの反応も上々だぞ」
ブログに挙げていた「思い出の残る街」の紹介がYGKテレビ局のプロデューサーの目に留まり、ドラマの台本を書いてみないかと声がかかったのだ。
コツコツと努力を重ねて頑張ってきた周也に、またしてもチャンスが巡ってきた。
周也にとって、人生でこれほど嬉しかったことはなかった。
テレビ局からの依頼は至急のもので、一か月で六十分のドラマの台本を仕上げなければならない。
令和の時代の実直な若者を主人公とすることが条件である。
周也は日々書き続けた。自分でも気に入ったものに仕上がりそうである。
一日一日の時間がこれほど短く貴重に感じたことはなかった。
締め切りまでに仕上げられるのかどうかも自信がなかった。
この仕上がりで本当に大丈夫なのかと不安が募った。
何度も何度も推敲を重ね、とうとう締め切りの日を迎える。
仕上がったシナリオは《碧き湖を眺めて》。
そしてYGKテレビに原稿を提出した。
書き上げた台本の評判は上々であった。周囲の関係者からは
「なかなかいいセンスしてんじゃん」
「めっちゃおもろいやん」
などの多数の祝福が寄せられた。
周也は和希に感謝しても、しきれなった。
その後も和希は周也あてに来る手紙やシナリオを書いて欲しいなどの依頼がくるのを、窓口となって整理し取りまとめた。
「今日の時点でテレビ局からドラマの台本の依頼が3本、Youtubeの台本の依頼が5本入った。Twitterの反応も上々だぞ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる