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ハワイ最終決戦
第61話 航空撃滅戦
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レーダーが日本側の大編隊をキャッチした時、第七任務部隊の三〇隻の護衛空母には一個中隊、「シャングリラ」と「ランドルフ」の二隻の「エセックス」級空母にはそれぞれ三個中隊の合わせて四三二機のF6Fが直掩として残されていた。
さらに、日本艦隊への攻撃から生還したF6Fのうちで即時稼働が可能な三八機がこれに加わっている。
そして、これら四七〇機のF6Fは母艦を守るべく、迫りくる日本側編隊に向けてその機首を向けた。
「さすがは米軍、対応が素早い」
緊密な編隊ではなく、緩やかな広がりを見せる米戦闘機の群れに、第二次攻撃隊指揮官兼「信濃」飛行隊長兼戦闘機隊長の進藤少佐が小さくつぶやく。
紫電改や零戦が新兵器のR4Mを駆使してP47やP51それにF4UやF6Fを散々に打ちのめしたのは今朝の話だ。
それにもかかわらず、米軍は即座に対抗策を講じてきた。
R4Mにまとめてやられないよう、密集隊形を避けたのだ。
対処療法に近いやり方ではあるものの、しかし何もしないよりも遥かにマシだ。
「全機に達する。R4Mの発射の時宜については各々の判断に任せる。ただし、乱戦になる前に使い切るようにせよ。間違っても味方には当てるな」
フレンドリーファイアは戦場にはつきものだ。
これを完全に避けることは不可能だと言ってもいい。
それでも、機銃弾であればともかく、R4Mを食らえばいかに防弾装備を充実させた紫電改といえども致命傷は免れない。
だから、事前に注意喚起しておくに越したことはなかった。
進藤少佐は彼我の距離が一〇〇〇メートルを切った瞬間にR4Mを発射する。
後方につき従う岩本少尉はそのやや下方に向けて同じくR4Mを放っている。
一機あたり二四発のR4Mが盛大な白煙の尾を曳きながらF6Fに向かっていく。
狙われた二機のF6Fは咄嗟の急降下で難を逃れようとする。
しかし、それは岩本少尉が放ったR4Mの散布界に自ら飛び込むようなものだった。
二機のF6Fはその火矢をまともに浴び、一機は爆散、残る一機は炎と煙を吐き出しながらオアフ島沖の海面へと墜ちていった。
岩本少尉にF6Fの下方を狙うように指示したのは進藤少佐だった。
敵の編隊が極めて緩いものであることを確認した進藤少佐は、米軍がR4Mに対抗するための戦術を繰り出してきたということを瞬時に悟った。
そして、F6Fが最も得意とする回避機動は急降下だ。
だから、岩本少尉にはF6Fが急降下した場合の未来位置にR4Mを発射するよう命じたのだった。
しかし、これは言うは易く行うは難しを地で行くようなものだ。
岩本少尉の卓越した技量があってこその戦技だとも言えた。
それでも、紫電改の搭乗員にはかなりの数の腕利きが混じっていたことで、それなりに戦果は挙がったようだった。
最初は五分五分だった彼我の数も、R4Mの一撃でそれが六分四分くらいにまでその差が開いている。
そのうえ、F6FのほうはR4Mへの回避を優先したために連携を断たれていたから、紫電改の有利は決定的だ。
急降下で難を逃れたF6Fはひとまず放置し、横方向の旋回でR4Mを回避したF6Fに紫電改は集中攻撃をかける。
一機のF6Fを複数の紫電改が追いかけ回し、二〇ミリ弾をしたたかに叩き込んでいく。
さらに、それらのあらたかを始末した紫電改は、今度は急降下で難を逃れたF6Fにその狙いを変更する。
高度の劣勢をカバーすべく、上昇に転じたF6Fの上から覆いかぶさるようにして紫電改が火弾を吐き出しつつ肉薄する。
F6Fも反撃するが、しかし撃ち下ろしの二〇ミリ弾と撃ち上げの一二・七ミリ弾では威力が違い過ぎた。
防御力に定評のあるF6Fも、しかし重力の恩恵を受けた大口径機銃弾を、しかもカウンター気味に浴びせられてはさすがにもたない。
エンジンに被弾した機体は炎や煙を吐き出し、コクピットを撃ち抜かれた機体は原型をとどめたままオアフ島の海面へと吸い込まれていく。
紫電改は追撃の手を緩めない。
戦闘機掃討がその任務だから、かなりの程度深追いを許されている。
完全に少数派に落ち込んだF6Fに生き残る術はなかった。
紫電改がF6Fを殲滅した頃にはオアフ島に向かった第三次攻撃隊の攻撃も終了していた。
こちらは、第一次攻撃隊との戦闘で生き残った四〇機ほどの米戦闘機の迎撃を受けた。
このため零戦は爆撃を断念、爆弾を投棄して戦闘機として敵への対応にあたった。
迎撃に現れた敵機は零戦よりも高性能なP47やP51、それにF4Uといった新鋭機で固められていた。
しかし、零戦のほうが二倍近くも優勢だったこともあり、それらの撃滅に成功している。
一方、第三次攻撃隊の攻撃が不首尾に終わったことを知った小沢長官は第四次攻撃隊をオアフ島に送り込むことを決断する。
第四次攻撃隊は七一機の零戦と偵察任務から解放された一九機の彗星、それに一八機の九七艦攻の合わせて一〇八機で編成されていた。
九七艦攻のほうは一機艦全体で三〇機あったが、しかし対潜哨戒に用いる機体まで使用するのは問題が有るとして、全体の六割の投入にとどまっている。
それと、九七艦攻は防御力が貧弱なことから、機銃や機関砲の射程外となる高高度からの水平爆撃を実施することにしていた。
このことで、一機艦の上空の守りは二式水戦のみとなってしまうことになる。
しかし、オアフ島それに太平洋艦隊ともに航空戦力が枯渇していることがはっきりしているから、さほど問題とはされなかった。
そして、第四次攻撃隊はオアフ島の飛行場群に多数の二五番や八〇番を叩き込み、甚大なダメージを与えることに成功する。
このことで、一機艦は側背を気にすること無く太平洋艦隊の追撃に移行することがかなった。
さらに、日本艦隊への攻撃から生還したF6Fのうちで即時稼働が可能な三八機がこれに加わっている。
そして、これら四七〇機のF6Fは母艦を守るべく、迫りくる日本側編隊に向けてその機首を向けた。
「さすがは米軍、対応が素早い」
緊密な編隊ではなく、緩やかな広がりを見せる米戦闘機の群れに、第二次攻撃隊指揮官兼「信濃」飛行隊長兼戦闘機隊長の進藤少佐が小さくつぶやく。
紫電改や零戦が新兵器のR4Mを駆使してP47やP51それにF4UやF6Fを散々に打ちのめしたのは今朝の話だ。
それにもかかわらず、米軍は即座に対抗策を講じてきた。
R4Mにまとめてやられないよう、密集隊形を避けたのだ。
対処療法に近いやり方ではあるものの、しかし何もしないよりも遥かにマシだ。
「全機に達する。R4Mの発射の時宜については各々の判断に任せる。ただし、乱戦になる前に使い切るようにせよ。間違っても味方には当てるな」
フレンドリーファイアは戦場にはつきものだ。
これを完全に避けることは不可能だと言ってもいい。
それでも、機銃弾であればともかく、R4Mを食らえばいかに防弾装備を充実させた紫電改といえども致命傷は免れない。
だから、事前に注意喚起しておくに越したことはなかった。
進藤少佐は彼我の距離が一〇〇〇メートルを切った瞬間にR4Mを発射する。
後方につき従う岩本少尉はそのやや下方に向けて同じくR4Mを放っている。
一機あたり二四発のR4Mが盛大な白煙の尾を曳きながらF6Fに向かっていく。
狙われた二機のF6Fは咄嗟の急降下で難を逃れようとする。
しかし、それは岩本少尉が放ったR4Mの散布界に自ら飛び込むようなものだった。
二機のF6Fはその火矢をまともに浴び、一機は爆散、残る一機は炎と煙を吐き出しながらオアフ島沖の海面へと墜ちていった。
岩本少尉にF6Fの下方を狙うように指示したのは進藤少佐だった。
敵の編隊が極めて緩いものであることを確認した進藤少佐は、米軍がR4Mに対抗するための戦術を繰り出してきたということを瞬時に悟った。
そして、F6Fが最も得意とする回避機動は急降下だ。
だから、岩本少尉にはF6Fが急降下した場合の未来位置にR4Mを発射するよう命じたのだった。
しかし、これは言うは易く行うは難しを地で行くようなものだ。
岩本少尉の卓越した技量があってこその戦技だとも言えた。
それでも、紫電改の搭乗員にはかなりの数の腕利きが混じっていたことで、それなりに戦果は挙がったようだった。
最初は五分五分だった彼我の数も、R4Mの一撃でそれが六分四分くらいにまでその差が開いている。
そのうえ、F6FのほうはR4Mへの回避を優先したために連携を断たれていたから、紫電改の有利は決定的だ。
急降下で難を逃れたF6Fはひとまず放置し、横方向の旋回でR4Mを回避したF6Fに紫電改は集中攻撃をかける。
一機のF6Fを複数の紫電改が追いかけ回し、二〇ミリ弾をしたたかに叩き込んでいく。
さらに、それらのあらたかを始末した紫電改は、今度は急降下で難を逃れたF6Fにその狙いを変更する。
高度の劣勢をカバーすべく、上昇に転じたF6Fの上から覆いかぶさるようにして紫電改が火弾を吐き出しつつ肉薄する。
F6Fも反撃するが、しかし撃ち下ろしの二〇ミリ弾と撃ち上げの一二・七ミリ弾では威力が違い過ぎた。
防御力に定評のあるF6Fも、しかし重力の恩恵を受けた大口径機銃弾を、しかもカウンター気味に浴びせられてはさすがにもたない。
エンジンに被弾した機体は炎や煙を吐き出し、コクピットを撃ち抜かれた機体は原型をとどめたままオアフ島の海面へと吸い込まれていく。
紫電改は追撃の手を緩めない。
戦闘機掃討がその任務だから、かなりの程度深追いを許されている。
完全に少数派に落ち込んだF6Fに生き残る術はなかった。
紫電改がF6Fを殲滅した頃にはオアフ島に向かった第三次攻撃隊の攻撃も終了していた。
こちらは、第一次攻撃隊との戦闘で生き残った四〇機ほどの米戦闘機の迎撃を受けた。
このため零戦は爆撃を断念、爆弾を投棄して戦闘機として敵への対応にあたった。
迎撃に現れた敵機は零戦よりも高性能なP47やP51、それにF4Uといった新鋭機で固められていた。
しかし、零戦のほうが二倍近くも優勢だったこともあり、それらの撃滅に成功している。
一方、第三次攻撃隊の攻撃が不首尾に終わったことを知った小沢長官は第四次攻撃隊をオアフ島に送り込むことを決断する。
第四次攻撃隊は七一機の零戦と偵察任務から解放された一九機の彗星、それに一八機の九七艦攻の合わせて一〇八機で編成されていた。
九七艦攻のほうは一機艦全体で三〇機あったが、しかし対潜哨戒に用いる機体まで使用するのは問題が有るとして、全体の六割の投入にとどまっている。
それと、九七艦攻は防御力が貧弱なことから、機銃や機関砲の射程外となる高高度からの水平爆撃を実施することにしていた。
このことで、一機艦の上空の守りは二式水戦のみとなってしまうことになる。
しかし、オアフ島それに太平洋艦隊ともに航空戦力が枯渇していることがはっきりしているから、さほど問題とはされなかった。
そして、第四次攻撃隊はオアフ島の飛行場群に多数の二五番や八〇番を叩き込み、甚大なダメージを与えることに成功する。
このことで、一機艦は側背を気にすること無く太平洋艦隊の追撃に移行することがかなった。
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