甘ロリ先輩の甘美なる交際条件

的射 梓

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息が詰まるくらい抱きしめてみて ※

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※くれは=葉室陽咲先輩です。毎回おなじみの、つまみ読みされている方向けの補足。



 役目を終えた避妊具を縛って捨てたら、すぐにくれはを抱きしめ直す。
 部屋を出るまでは、片時も話したくない、と思う。

「くれはが、とても可愛い」

 目の前のくれははとても繊細で可憐に見えた。
 なのに、壊してしまうほど固く抱きしめてしまう。

「少し、痛い、かも」

 僕の様子を伺いながら、くれははそっとそう伝えた。
 大好きで、優しくしたいのに、なのに、痛くしてしまう。
 ふわりと鼻孔をくすぐった彼女の香りになだめられて、腕を緩めた。

「くれはを、愛しているんだ」

「清春くんは……本当に、わたしがいいんだね」

「くれはがいい。くれはが好き」

 いくら抱きしめても足りない気がする。
 くだはが僕のことを好きでいてくれていなくたって、僕はくれはを愛している。
 だが、くれはは……葉室先輩は、そうそう流されるような人には見えない。
 だから、かえって安心する。
 僕の想いがいくら重くたって、自分の頭で考えられる人だから。

「……ありがとう。嬉しい」

 くれはの返事は少し間が合ったような気がする。

「重いかな?」
「ううん。なんていうか、今、わたし……自分で、自意識過剰かなって思ってしまったの」

 はにかんだような笑顔に安堵する。
 この上なく愛らしい、妖精のような笑顔に魅せられる。

「くれはには、それだけの魅力があるよ」
「あは、清春くんには、ね。ね、息が詰まるくらい抱きしめてみて」
「本当に、息が詰まるまで抱きしめてしまうかもしれなくて、怖い」
「それも幸せかもしれない。だって、清春くんて普通だったらそういうことできなさそうだもの」

 楽しげな表情から、くれはの真意を見失う。
 そういうとらえどころのないところも好きだ。

 彼女の望む通り、僕の願った通りに、くれはを深く抱きしめる。
 二人の間にある隙間が憎くて、ぴたりと密着するまで抱きしめる。
 でも、挟まれたジャンパースカートは気にならない。
 フリル尽くしのジャンスカはくれはの大好きな服だから、とても愛おしい。
 好きな人を好きなだけ抱きしめられるということは、なんて幸せなのだろう。

 だいぶ体に力が入ってきたので、だから、再びくれはの太ももをなぞった。

「清春くん……?」

 つ……となぞり上げた先に、蜜園を目指す。
 くれはのジャンスカはまだ裾の裏地を見せたまま、まくれ上がったままだ。
 煮え切らない蜜口を沿って進んで、花芯で留めたら、そっと押す。
 充血している花芽が、ぷるんと震えたような気がした。
 震えているのは、くれは自身だ。

「や……ん……!なに……?」
「くれはにもお返ししてあげたい」

 豊かな睫毛に彩られたくれはの瞳には、少し迷いが見えた。
 結ばれたままの唇に、小さくそっとキスをする。
 くれははきょとんとしていたが、ふと思い返すように目を見開く。
 それは一瞬だったが、その後の彼女の息づかいは一様ではなくなっていた。

「清春くんがしたいことなら、ん……して欲しい……かな」
「もっとくれはに触れたいんだ。乱れているくれはも、とても綺麗だったから」

 くれはは言いよどんでから、ささやくように答えた。

「……どうぞ」

 経験豊富そうなくれはなのに、彼女の可憐な装いのように慎ましやかに答えた。
 透けるような淡いピンク色のジャンスカとハーフボンネットが、とてもよく似合う。
 その答えは非常に彼女らしい。
 しかし、いつもの葉室先輩からは見たことのない表情だった。

「ありがとう」

 お菓子と宝石の柄の奥、アンダースカートの何段かのフリルで隠された蜜園に、手を伸ばす。
 くれはの花園はまだ満ちて滴っていて、虹でもかかっていそうだ。

「中、まだぬるぬるしている」
「清春くんが……んぁ……ん……すごく、幸せそうだったから……ふぁ……」
「今だって幸せだよ。こうしてくれはといられて」

 蜜口に浅く差し入れた指がきゅんと締め付けられた。
 くれはの繊細な形が強く感じられる。
 包まれるのは指先だけではなくて、くれはの腕が僕をつかんでいた。
 長い爪先には鋭さもあったが、それでも、くれはにつかまれるのは嬉しい。

「清春、くん……っ」
「もっと色々なくれはを見せて」

 可愛らしいジャンパースカートの裾をめくろうかめくるまいかと考えて、やめる。
 くれはは友達のいるざさんを気遣って明かりを消せないから、明るいままだ。
 だからといって、見られたがっているというようには見えない。

 めくらないで、布地の裏の美丘や蜜園やに指を遊ばせた。
 ペチコートを乱しながら、くれはを愛でる。
 ジャンスカの中に手を差し込んで愛でるのは、正直むず痒い。
 こんな趣味はない、と思いたい。
 きっとくれはにしかできない。

「何か、考えてる……?」
「え?いや、くれはのことばかり考えてるよ」
「もう」

 くれはは呆れたような、恥ずかしそうな顔で笑う。
 余計なことは考えないほうがいいな。

「浮気は、だめだよー」

 おちょくられているのだと思う。
 本気で気に病んでいるようには見えないが、でも、案外悩むほうなのかもしれない。
 くれははといえば、まだ付き合うかも決めてくれていないのだから。

「許されるならくれはのことだけを考えて毎日過ごしたいくらい」
「あは。清春くんは、ん……自分の生活と、折り合いをつけられる人だよね」

 引かれない。しかし、釘は刺される。
 こういうところはくれはのほうがきっと冷静だ。
 そういう大人な彼女に惹かれる。

 女性としてではなくても、恋人としてでなくても、人として惹かれていた。
 今も傍らにくれはがいるのが信じられないくらい。
 今みたいな心境をきっと夢心地というのだろう。

「くれは……」
「はい」
「大好き」
「清春くんて……んぅ……っ……そういうこと、言える人だったんだー。ふぁ……うれしい」

 そこまで優柔不断だったろうか。
 そうだよ、と答えられそうで、聞けない。
 頭を無駄に回しはせずに、くれはの蜜園に円を描き続ける。

「だって、大好きだ」
「もっと……んっ……言って」

 くれはの顔はだいぶ上気してきている。
 気持ちいいのか聞いてもいいのだろうか。
 いや、聞かなくてもいい。

「好き。大好き。はっきりしていてかわいいもの好きなくれはがかわいい」

 とめどなく蜜をあふれさすくれはの、花芯を押して回す。
 もじもじと足を踊らせる調子が、一層せわしなくなる。

「ん……ね、清春くん」
「何かな?」
「わたしも、お返ししたいな」

 くりくりとくれはを転がしながらその目を見る。
 栗色のつぶらな瞳が、じっと見つめ返していた。
 その瞳は不規則に揺れて歪んでいた。
 それが僕の所為ということが、信じられないくらいに幸せに感じる。

「今は僕がお返しする番」
「でも、んぁ……お返し、したいの……」

 やはり、くれははじっと見ている。
 じっと。せがむように見られているように感じる。
 もしかしたら、くれはがお返し「したい」のかもしれない。
 彼女の気持ちを、汲みたいと思った。

「姫のありがたいお言葉に甘えてしまおうか」

 汚れていない手をくれはの手に合わせたまま、愛でていた手をそっと拭く。
 くれはの体を静かに抱きしめて、キスを落とした。
 かすかに感じる彼女の息は、とても熱い。

 唇を離すと、二人の間に銀糸の橋がかかった。
 橋の切れる前に、くれはがふふっと笑ったのがとても妖しかった。

「お返ししたいから……もう一回……ゴム、して?」

 とくん、と僕の屹立が跳ねる。
 愛撫でくれはが跳ねるのが嬉しくて、忘れていた愛欲が再び頭に雪崩れ込む。

 彼女はとても僕を煽るのがうまくて、慣れているんだろうな、と思ってしまう。
 決して嫌ではない。でも、プレッシャーが大きい。

「くれはのお返し、すごく楽しみだ」

 ゴムの箱を探し出して、手に取る。
 目につかないようにそっと、と思ったが、くれははそこをじっと見ている。
 多分、確認したいのだと思う。
 だから隠さずに、しっかりと着けていると思ってもらえるようにゴムを下ろす。

 見られるのは、慣れない。
 慣れないが、その分だけくれはと触れ合っているという実感が重い。
 悪いことばかりでもない……が、でも、慣れない。
 なかなかくれはの目を見られなくて、ようやく顔を上げると、今後はくれはがうつむきがちに聞いた。

「清春くん……ぎゅって、して?」

 いつの間にか座っていたくれはの肩を軽く抱く。
 丸っこくて、暖かい肩。
 パフスリーブや肩フリルがよく似合いそうだが、今は素肌がのぞいている。

「喜んで」

 くれはに身を寄せて、たおやかな身体をぐっと抱き寄せる。
 ぽーっと見上げた口元に、吸い寄せられるようにキスする。
 すると、くれはも膝立ちになるほどに体を預けてくれた。
 決して重くはないが、彼女の体から感じる温もりはとても大きくて、抱きとめるのがやっとだ。

「ん……んん……っ」

 口内に舌をすべらせて、絡め合うのも自然にできてしまう。
 くれはも望んでくれている。
 欲しい。
 入れ……たい。
 でも、

「くれは。お返し、して?」

「うん……」

 嬉しいような恥ずかしいような、儚げな笑顔が返ってくる。
 これで、くれはは僕の言ったことに従っただけということになる。
 彼女の意志とは無関係で、ただ僕に応えようとしてくれただけ。

 経験のありそうな割には、くれはは積極的と見られるのが不安そうに見えた。
 だから、お膳立てしてみることにする。
 くれはが自分のペースで進めたいのか、主導権を握って欲しいのか、本当はよく分からない。
 これが僕の精一杯。でも、精一杯のことはする。

「お返しするね……」

 少し抱きしめる腕を緩めて、くれはがどうするか、様子を見ていた。
 しかし、腕が緩まると、彼女はさらにぎゅっと身をすり寄せてくる。
 布地越しに、二人の繋がり合っていたところが近付く。
 息を抑えるのが苦しい。
 思わずまばたきをしたら、次にまなこに入ってきた目がとても美しかった。

「くれはの目元って、本当に綺麗だ」

 間近で見ると、アイホールのグラデーションや、上下でトーンの違う鮮やかなピンク色のアイラインがよく見えた。
 猫の額より狭いのに芸術的で、くれはをよく引き立てていて、吸い込まれるように見つめてしまう。

「ありがとう」

「座って、入れて」

 くれはは潤んだ瞳で見上げていたのに、そのことを言うと目をそらしてしまった。
 少し、残念に思う。
 でも、くれはから聞いてくるまで待つのは、彼女がつらそうだ。

「うん……」

 そっと背中を抱いていると、膝立ちのくれはが、僕の屹立を支えるように握る。
 彼女に触られただけで、ごくり、と息を飲んでしまう。

「ごめん、清春くん痛かった?」

「痛くないよ。続けて」

 それだけで感じてしまったとは、言いづらい。
 僕は気まずいが、くれはは落ち着いたようで、眠たげな笑みを浮かべる。
 邪魔なすそをよけて、熱い塊に、蜜園の散花を浴びるような幻惑的な感触を当ててくる。
 切っ先を花びらが這って、潤った蜜口に誘われる。

「うぁ……っ……!」
「清春くん、いい?」

 くれはは上目遣いにいじらしく聞いてくる。
 その可憐な瞳に、妖しく責められているように感じてしまうのはどうしてだろう。

「そのまま続けて。くれはと繋がりたい」

 そう答えて、くれはの背中をそっと撫でた。
 くれはは小さくこくりとうなづくと、僕の肩を支えにして腰を落とし始める。
 屹立が蜜口に飲まれ揉み込まれて沈み込んでいく。
 柔らかい媚肉に包まれて、声を抑えるのに目を閉じてしまう。
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