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~第四章 手話サークル~
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五コマ目が終わった水曜日の課外活動時間。僕は社会福祉学部棟B129教室に向かった。
この教室で、毎週水曜日に手話サークルの学習会があるという。
教室に入ると……驚いた。
机は五つずつくらいを一塊りにして六つのグループに分けられ、それぞれのグループの机にCDプレイヤーが置かれ、音楽が流されていて、その音楽に合わせて皆が手を動かしていたのだ。
(これも……手話?)
「……はじめまして」
僕は、何の練習をしているのか分からず、取り敢えず挨拶をした。
「あなた、新入生?」
一人の女性が声を掛けてきた。僕は、おずおずと頷いた。
「はじめまして。私、手話サークル『歩み』の部長、沙羅(さら)よ。ニックネームは『皿』って呼ばれてるの」
沙羅は、両掌を揃えて上に向け、斜め上に向けて引き離した。『皿』の形を表す手話らしい。
「はじめまして。僕、幸田 拓真といいます」
「そっかぁ、じゃあ、まずニックネームを決めなきゃね。幸田くんは『たくま』だから『たっくん』。これから、あなたは『たっくん』よ」
沙羅は、拳から親指だけピンと上げた。
それで、勝手に名付けられたニックネーム『たっくん』を表すらしい。
「それより」
僕は、パワフルな手話サークル部長、沙羅の言葉を遮った。
「今、何かの練習をしてるんですか?」
「そうよ。今は、『手話コーラス』の練習をしているの」
「『手話コーラス』?」
「ええ」
沙羅はニコニコして言う。
「手話サークル『歩み』ではね、毎年春の学園祭『親交祭』で、ステージの上で『歌』に合わせて手話でコーラスを披露するの。今は、その発表に向けての練習を毎日、五コマ終わりにしているのよ」
「でも……聾者は耳が聞こえないから『歌』を聴くことができないんじゃないんですか?」
僕は、そのままの疑問をぶつけた。
「そうね、その疑問はもっともよ。でも、『手話コーラス』は、聾者に『音楽』を伝えるためのもの。『音』が聞こえない人にも、『音楽』を伝える手段はあるの。兎も角。今日は、練習を見て、感じを掴んで行って」
僕はその教室で手話コーラスを見学した。
(すごい……)
これが、『手話コーラス』。
グループの皆が手と足の動きを揃えて『音楽』に合わせて、『歌』に合わせてリズムをとっている。
これなら、たとえ耳が聞こえなくても……『音のない世界』に住んでいようとも『音楽』を伝えることができるかも知れない。『音のない世界』を裂くことができるかも知れない。
練習を見る僕の鼓動は加速度を増した。
「だから。本当に凄いんだって、手話コーラス。あれなら、本当に聾者に『音楽』を伝えられるよ」
次の日、僕は里香に前日の感動を伝えた。
恐らく、僕の瞳はキラキラと輝いていることだろう。
「ふーん、あ、そう」
里香の反応は、何だか素っ気ない。
「どうしたん?」
彼女の反応を不思議に思った。
「手話コーラスなんかでは、『音楽』は伝えられない。聾者に『嘘』をついている」
「嘘?」
僕は、聞き返す。どういうことか、分からなかった。
「だって、そうでしょう? 『音楽』は『耳』で聴くもの。『目』で見るものなんかじゃない。そんなの、手話サークルの自己満足よ」
里香は僕をきっと睨む。
「あんたは、聾者に『嘘』をつこうとしている。それどころか、『音』の聴こえない聾者を愚弄しようとしているの。それが、分からないの?」
僕は衝撃を受けた。
知らなかった。
そんなに、難しくて深い問題だったなんて。でも……
「それでも……聾者に嘘をつくことだとしても、愚弄しているとしても、やっぱり僕は『音』を伝えたい。『音』のない恐怖は、僕も知っている。だから、だからこそ……」
「ふーん……あ、そう」
里香は、また素っ気なく言う。
「お姉ちゃんにも、そう言ってみたら?きっと、張っ倒されるわよ」
冷たく言っているように聞こえたが、心なしか瞳に少し期待の色が浮んでいるようにも見えた。
大学三回生は、大人だ。
就職先が決まっている人もいて、ほぼ社会人といっても過言ではない。
そんな三回生の中に里菜はいる。ほぼ『社会人』といってもいい学生達に混じって講義を受けている。
それだけでも、すごい……本当にすごいことなんだ。
僕は、思い切って彼女の元へ行き、肩を叩いた。
彼女はこちらを向くと、いつ見ても素敵な、あの笑顔になった。右手をチョキにして額に当て、両手の人差し指を向かい合わせた。
『こんにちは』という手話だ。
僕も手話で挨拶をする。僕でもよく使う、簡単な手話は分かるようになっていた。
『今度の親交祭で、手話サークルで手話コーラスをします。是非、見に来て下さい』
紙に書いた。やはりまだ、この長さの文章は手話で話すことはできない。
すると、里菜は眉間に皺を寄せ、いかにも不機嫌な顔をした。
『私、手話コーラスなんて、嫌い』
僕の顔を見つめる。
そして、続けて書いた。
『音楽なんて、嫌いなんだ。私には、音が聞こえないから』
僕は頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
(音楽なんて嫌いだ、私には音が聞こえないから……)
何て、寂しい言葉なんだ。
里菜の目は、悲しみに満ちていた。
僕は、紙を奪って書く。
『でも、それでも、僕は里菜さんに音楽を伝える。だって、音のない世界はとても怖くて、狭くて、苦しくて。そのことを、僕は知っているから。里菜さんに、音楽が嫌い、なんて言わせない。だって、音楽は、誰の心も振動させるんだから!』
一気に書き切った。里菜はその迫力に圧倒され、目を丸くしている。
『だから、絶対に親交祭の手話コーラス、見に来て下さい』
僕は呆気にとられた里菜の瞳を決意の目で見つめ、教室から立ち去った。
僕は誓う。
今まで知らなかった言語……『手話』で、君に『音楽』を伝えるんだ!
この教室で、毎週水曜日に手話サークルの学習会があるという。
教室に入ると……驚いた。
机は五つずつくらいを一塊りにして六つのグループに分けられ、それぞれのグループの机にCDプレイヤーが置かれ、音楽が流されていて、その音楽に合わせて皆が手を動かしていたのだ。
(これも……手話?)
「……はじめまして」
僕は、何の練習をしているのか分からず、取り敢えず挨拶をした。
「あなた、新入生?」
一人の女性が声を掛けてきた。僕は、おずおずと頷いた。
「はじめまして。私、手話サークル『歩み』の部長、沙羅(さら)よ。ニックネームは『皿』って呼ばれてるの」
沙羅は、両掌を揃えて上に向け、斜め上に向けて引き離した。『皿』の形を表す手話らしい。
「はじめまして。僕、幸田 拓真といいます」
「そっかぁ、じゃあ、まずニックネームを決めなきゃね。幸田くんは『たくま』だから『たっくん』。これから、あなたは『たっくん』よ」
沙羅は、拳から親指だけピンと上げた。
それで、勝手に名付けられたニックネーム『たっくん』を表すらしい。
「それより」
僕は、パワフルな手話サークル部長、沙羅の言葉を遮った。
「今、何かの練習をしてるんですか?」
「そうよ。今は、『手話コーラス』の練習をしているの」
「『手話コーラス』?」
「ええ」
沙羅はニコニコして言う。
「手話サークル『歩み』ではね、毎年春の学園祭『親交祭』で、ステージの上で『歌』に合わせて手話でコーラスを披露するの。今は、その発表に向けての練習を毎日、五コマ終わりにしているのよ」
「でも……聾者は耳が聞こえないから『歌』を聴くことができないんじゃないんですか?」
僕は、そのままの疑問をぶつけた。
「そうね、その疑問はもっともよ。でも、『手話コーラス』は、聾者に『音楽』を伝えるためのもの。『音』が聞こえない人にも、『音楽』を伝える手段はあるの。兎も角。今日は、練習を見て、感じを掴んで行って」
僕はその教室で手話コーラスを見学した。
(すごい……)
これが、『手話コーラス』。
グループの皆が手と足の動きを揃えて『音楽』に合わせて、『歌』に合わせてリズムをとっている。
これなら、たとえ耳が聞こえなくても……『音のない世界』に住んでいようとも『音楽』を伝えることができるかも知れない。『音のない世界』を裂くことができるかも知れない。
練習を見る僕の鼓動は加速度を増した。
「だから。本当に凄いんだって、手話コーラス。あれなら、本当に聾者に『音楽』を伝えられるよ」
次の日、僕は里香に前日の感動を伝えた。
恐らく、僕の瞳はキラキラと輝いていることだろう。
「ふーん、あ、そう」
里香の反応は、何だか素っ気ない。
「どうしたん?」
彼女の反応を不思議に思った。
「手話コーラスなんかでは、『音楽』は伝えられない。聾者に『嘘』をついている」
「嘘?」
僕は、聞き返す。どういうことか、分からなかった。
「だって、そうでしょう? 『音楽』は『耳』で聴くもの。『目』で見るものなんかじゃない。そんなの、手話サークルの自己満足よ」
里香は僕をきっと睨む。
「あんたは、聾者に『嘘』をつこうとしている。それどころか、『音』の聴こえない聾者を愚弄しようとしているの。それが、分からないの?」
僕は衝撃を受けた。
知らなかった。
そんなに、難しくて深い問題だったなんて。でも……
「それでも……聾者に嘘をつくことだとしても、愚弄しているとしても、やっぱり僕は『音』を伝えたい。『音』のない恐怖は、僕も知っている。だから、だからこそ……」
「ふーん……あ、そう」
里香は、また素っ気なく言う。
「お姉ちゃんにも、そう言ってみたら?きっと、張っ倒されるわよ」
冷たく言っているように聞こえたが、心なしか瞳に少し期待の色が浮んでいるようにも見えた。
大学三回生は、大人だ。
就職先が決まっている人もいて、ほぼ社会人といっても過言ではない。
そんな三回生の中に里菜はいる。ほぼ『社会人』といってもいい学生達に混じって講義を受けている。
それだけでも、すごい……本当にすごいことなんだ。
僕は、思い切って彼女の元へ行き、肩を叩いた。
彼女はこちらを向くと、いつ見ても素敵な、あの笑顔になった。右手をチョキにして額に当て、両手の人差し指を向かい合わせた。
『こんにちは』という手話だ。
僕も手話で挨拶をする。僕でもよく使う、簡単な手話は分かるようになっていた。
『今度の親交祭で、手話サークルで手話コーラスをします。是非、見に来て下さい』
紙に書いた。やはりまだ、この長さの文章は手話で話すことはできない。
すると、里菜は眉間に皺を寄せ、いかにも不機嫌な顔をした。
『私、手話コーラスなんて、嫌い』
僕の顔を見つめる。
そして、続けて書いた。
『音楽なんて、嫌いなんだ。私には、音が聞こえないから』
僕は頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
(音楽なんて嫌いだ、私には音が聞こえないから……)
何て、寂しい言葉なんだ。
里菜の目は、悲しみに満ちていた。
僕は、紙を奪って書く。
『でも、それでも、僕は里菜さんに音楽を伝える。だって、音のない世界はとても怖くて、狭くて、苦しくて。そのことを、僕は知っているから。里菜さんに、音楽が嫌い、なんて言わせない。だって、音楽は、誰の心も振動させるんだから!』
一気に書き切った。里菜はその迫力に圧倒され、目を丸くしている。
『だから、絶対に親交祭の手話コーラス、見に来て下さい』
僕は呆気にとられた里菜の瞳を決意の目で見つめ、教室から立ち去った。
僕は誓う。
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