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口笛ガエル
口笛ガエル
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ある日の夜のこと。マナトはお風呂で口笛を練習していました。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ…。ちぇっ、全然うまく吹けないや。」
今日、学校で口笛の上手なコウタとハルキにバカにされたのを思い出して、マナトはため息をつきました。その時です。
『ポチャン、ポチャン、ポチャン』
水の音がしました。マナトが見ると、赤と青と黄のカエルがいました。
赤のカエルが言いました。
「おいっ、もっとうまく吹けよ。」
青のカエルが言いました。
「そんな口笛じゃダメだよ。」
黄のカエルが言いました。
「ちゃんとヘビにしてくれよ。」
マナトはびっくりしました。カエル達が言うには、夜、上手に口笛を吹くと立派なヘビになって出てこれるそうです。マナトの口笛があまりに下手だから、できそこないのカエルになったのでした。カエル達にまで下手と言われて、マナトは泣きそうになりました。
次の日も、マナトはお風呂で口笛の練習をしました。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ。」
アマガエルくらいの小さなカエルが三匹出てきます。マナトはむきになって力いっぱい吹きました。
「ビュッ、ビュッ、ビュッ。」
ヒキガエルくらいの大きなカエルが三匹出てきました。カエル達は、口をそろえて言います。
「もう、口笛の練習なんてやめなよ。やってもむだだよ。」
マナトは、学校の体育の鉄棒の時間を思い出しました。クラスメイトはみんな、さかあがりをかるがるとできるのに、マナトだけいつまでたってもできません。体育の得意なミツルやハヤトに、言われました。
「いつまでやってもできないよ。やってもむだだって。」
やってもむだって、クラスメイトにも言われたくないのに、カエルに言われてはたまりません。マナトは、カエルがゆぶねいっぱいになるまで練習を続けました。
次の日も、またその次の日もマナトは練習しました。最初は出てくるなり文句を言っていたカエル達も、マナトのいっしょうけんめいさを見直して、だんだんマナトをおうえんするようになりました。
そんなある日のことです。マナトはいつものようにお風呂で口笛を練習していました。
「ピュッ、ピュッ、ピュルリラルゥ。」
『ポチャン、ポチャン、スルゥッ』
カエル二匹と、今まで見たことのない、とても大きなオタマジャクシみたいな動物が出てきました。カエル達は口々に言いました。
「すごい、サンショウウオだ。」
「とてもめずらしいよ。」
「やればできるじゃん。」
口笛をほめられているのではないみたいだけれど、やればできると言われて、マナトはうれしい気持ちになりました。
その夏、林間学校がありました。夜、みんながねむりにつこうとするころ、コウタがトイレへ行きました。口笛を吹きながらろうかを歩いています。マナトは、みんながねているのにめいわくだなぁと思いました。そのときです。
「で、で、でたぁ。」
ドタバタと、コウタがにげる足音がきこえてきます。マナト達は、何事かと思いろうかに出ました。
「おれさまをよんだのは、おまえかぁ。」
黒いヘビがとぐろをまいています。女子はなきさけんでにげまどいました。このままでは、みんながヘビにおそわれてしまいます。どうしようか、マナトは考えました。そして。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ。」
口笛を吹きました。小さいカエルが三匹出てきました。ヘビは、大好物をみつけて、するすると近づいてきます。マナトは、次に力を入れて吹きました。
「ビュッ、ビュッ、ビュッ。」
大きいカエルが三匹出てきて、ヘビにたいあたりしました。ヘビはめんくらっています。
「ピュルリラルゥ。」
マナトが吹くと、とても大きなサンショウウオが出てきました。サンショウウオはヘビに近づくと、
『パクッ』
まるのみしました。これにて一件落着。
その林間学校で、マナトはいちやく、ヒーローになりました。カエル達とサンショウウオも、おおよろこびです。
「ぶかっこうでもいい、次はさかあがりもがんばってみよう。」
マナトはそう思ったのでした。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ…。ちぇっ、全然うまく吹けないや。」
今日、学校で口笛の上手なコウタとハルキにバカにされたのを思い出して、マナトはため息をつきました。その時です。
『ポチャン、ポチャン、ポチャン』
水の音がしました。マナトが見ると、赤と青と黄のカエルがいました。
赤のカエルが言いました。
「おいっ、もっとうまく吹けよ。」
青のカエルが言いました。
「そんな口笛じゃダメだよ。」
黄のカエルが言いました。
「ちゃんとヘビにしてくれよ。」
マナトはびっくりしました。カエル達が言うには、夜、上手に口笛を吹くと立派なヘビになって出てこれるそうです。マナトの口笛があまりに下手だから、できそこないのカエルになったのでした。カエル達にまで下手と言われて、マナトは泣きそうになりました。
次の日も、マナトはお風呂で口笛の練習をしました。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ。」
アマガエルくらいの小さなカエルが三匹出てきます。マナトはむきになって力いっぱい吹きました。
「ビュッ、ビュッ、ビュッ。」
ヒキガエルくらいの大きなカエルが三匹出てきました。カエル達は、口をそろえて言います。
「もう、口笛の練習なんてやめなよ。やってもむだだよ。」
マナトは、学校の体育の鉄棒の時間を思い出しました。クラスメイトはみんな、さかあがりをかるがるとできるのに、マナトだけいつまでたってもできません。体育の得意なミツルやハヤトに、言われました。
「いつまでやってもできないよ。やってもむだだって。」
やってもむだって、クラスメイトにも言われたくないのに、カエルに言われてはたまりません。マナトは、カエルがゆぶねいっぱいになるまで練習を続けました。
次の日も、またその次の日もマナトは練習しました。最初は出てくるなり文句を言っていたカエル達も、マナトのいっしょうけんめいさを見直して、だんだんマナトをおうえんするようになりました。
そんなある日のことです。マナトはいつものようにお風呂で口笛を練習していました。
「ピュッ、ピュッ、ピュルリラルゥ。」
『ポチャン、ポチャン、スルゥッ』
カエル二匹と、今まで見たことのない、とても大きなオタマジャクシみたいな動物が出てきました。カエル達は口々に言いました。
「すごい、サンショウウオだ。」
「とてもめずらしいよ。」
「やればできるじゃん。」
口笛をほめられているのではないみたいだけれど、やればできると言われて、マナトはうれしい気持ちになりました。
その夏、林間学校がありました。夜、みんながねむりにつこうとするころ、コウタがトイレへ行きました。口笛を吹きながらろうかを歩いています。マナトは、みんながねているのにめいわくだなぁと思いました。そのときです。
「で、で、でたぁ。」
ドタバタと、コウタがにげる足音がきこえてきます。マナト達は、何事かと思いろうかに出ました。
「おれさまをよんだのは、おまえかぁ。」
黒いヘビがとぐろをまいています。女子はなきさけんでにげまどいました。このままでは、みんながヘビにおそわれてしまいます。どうしようか、マナトは考えました。そして。
「ピュッ、ピュッ、ピュッ。」
口笛を吹きました。小さいカエルが三匹出てきました。ヘビは、大好物をみつけて、するすると近づいてきます。マナトは、次に力を入れて吹きました。
「ビュッ、ビュッ、ビュッ。」
大きいカエルが三匹出てきて、ヘビにたいあたりしました。ヘビはめんくらっています。
「ピュルリラルゥ。」
マナトが吹くと、とても大きなサンショウウオが出てきました。サンショウウオはヘビに近づくと、
『パクッ』
まるのみしました。これにて一件落着。
その林間学校で、マナトはいちやく、ヒーローになりました。カエル達とサンショウウオも、おおよろこびです。
「ぶかっこうでもいい、次はさかあがりもがんばってみよう。」
マナトはそう思ったのでした。
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