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ぼくのきょうりゅう
ぼくのきょうりゅう
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「すごぉい、きょうりゅうだ」
もとくんのいえに、きょうりゅうがかざられていた。
「おとうさんに、かってもらったんだ」
もとくんは、えっへんととくいそうなかおをした。それはティラノサウルスのプラモデル。すごくかっこよくて、うらやましかった。
*
「あーぁ、きょうりゅう、ほしいなぁ」
ぼくがへやでつぶやくと、
「ここにいるよ」
とってもちいさなこえがきこえた。
「えっ、だれ?」
キョロキョロとあたりをみまわした。
「ここだよ」
こえがしたほうのかべをみると、ちいさなヤモリがくっついていた。
「あれ、ヤモリ?」
すると、ヤモリはめだまをキョロつかせた。
「いまはそうよばれてるけど、ぼくのごせんぞさまはきょうりゅうだったんだぞ」
そのこえはとくいそうになった。
「え、みえない」といいそうになったけど、ヤモリのおかおがちょっときょうりゅうみたいにみえたから、やめておいた。
「そうなんだ。すごぉい」
そういうと、ヤモリはうれしそうになった。
「せなかにのりなよ。どこでものぼれるんだ」
「えっ、せなかになんて、のれないよ」
「だってちいさいし」といおうとしたけれど。
「のれるよ。ほら」
かべをおりてきたヤモリは、さんりんしゃよりおおきかった。
「え、どうして……」
「ほぉら、のりなよ」
いわれるままにせなかにのると、ヤモリはせなかをゆらしながらはしって、つみきのおしろをペタペタとのぼりはじめた。
「うわぁ、すごぉい」
ちいさいはずのつみきがとてもおおきくて。ほっぺにあたるかぜがきもちよかった。
「つぎは、かべにのぼるよ」
「えっ、かべ?」
すると、ヤモリはするするとかべをのぼりはじめた。したをみると、つみきがとってもちいさくて。ぼくはおもわずさけんだ。
「こわいよ、こわいよぉ!」
*
「たつや、おきなさい。たつや!」
おかあさんにゆらされて、めがさめた。
「あれ、きょうりゅうヤモリは?」
すると、おかあさんはにっこりとわらった。
「なぁに、ねぼけてるの。ほら、プレゼント」
「わぁ、きょうりゅうのほんだ」
ぼくはむちゅうで、ほんをめくった。
「きょう、たつやのおたんじょうびでしょ」
「やったぁ。おかあさん、ありがとう」
ほんにのっているきょうりゅうをみると、どこかヤモリににていて。やっぱりきょうりゅうって、ヤモリのせんぞなんだとおもった。
もとくんのいえに、きょうりゅうがかざられていた。
「おとうさんに、かってもらったんだ」
もとくんは、えっへんととくいそうなかおをした。それはティラノサウルスのプラモデル。すごくかっこよくて、うらやましかった。
*
「あーぁ、きょうりゅう、ほしいなぁ」
ぼくがへやでつぶやくと、
「ここにいるよ」
とってもちいさなこえがきこえた。
「えっ、だれ?」
キョロキョロとあたりをみまわした。
「ここだよ」
こえがしたほうのかべをみると、ちいさなヤモリがくっついていた。
「あれ、ヤモリ?」
すると、ヤモリはめだまをキョロつかせた。
「いまはそうよばれてるけど、ぼくのごせんぞさまはきょうりゅうだったんだぞ」
そのこえはとくいそうになった。
「え、みえない」といいそうになったけど、ヤモリのおかおがちょっときょうりゅうみたいにみえたから、やめておいた。
「そうなんだ。すごぉい」
そういうと、ヤモリはうれしそうになった。
「せなかにのりなよ。どこでものぼれるんだ」
「えっ、せなかになんて、のれないよ」
「だってちいさいし」といおうとしたけれど。
「のれるよ。ほら」
かべをおりてきたヤモリは、さんりんしゃよりおおきかった。
「え、どうして……」
「ほぉら、のりなよ」
いわれるままにせなかにのると、ヤモリはせなかをゆらしながらはしって、つみきのおしろをペタペタとのぼりはじめた。
「うわぁ、すごぉい」
ちいさいはずのつみきがとてもおおきくて。ほっぺにあたるかぜがきもちよかった。
「つぎは、かべにのぼるよ」
「えっ、かべ?」
すると、ヤモリはするするとかべをのぼりはじめた。したをみると、つみきがとってもちいさくて。ぼくはおもわずさけんだ。
「こわいよ、こわいよぉ!」
*
「たつや、おきなさい。たつや!」
おかあさんにゆらされて、めがさめた。
「あれ、きょうりゅうヤモリは?」
すると、おかあさんはにっこりとわらった。
「なぁに、ねぼけてるの。ほら、プレゼント」
「わぁ、きょうりゅうのほんだ」
ぼくはむちゅうで、ほんをめくった。
「きょう、たつやのおたんじょうびでしょ」
「やったぁ。おかあさん、ありがとう」
ほんにのっているきょうりゅうをみると、どこかヤモリににていて。やっぱりきょうりゅうって、ヤモリのせんぞなんだとおもった。
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