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第一章
~55~
しおりを挟む■ルーク
暑い砂漠の中だというのにやたら涼しい
オアシスとは違い、物々しいデカい石の建物がある。
その建物を覆うように張ってある結界を内側から見て、よく見つけたもんだ。と関心する。
砂漠のすぐ近くにある街で聞いた精霊の社の話を聞いて、当てもなく砂漠ん中を歩いてきたが、今回は当たりのようだ。
精霊の現れる滝だとか、幻の花畑だとか、妖精の森だとか、邪神の暴れる沖だとか
色んな所をあっちへそっちへ、中には何も無い外れの場所等もあって、こんな事してお前の言う答えっつーもんが本当に見つかんのか?ってつくづく呆れる
あいつは特に文句も愚痴も言わずに歩き続けるだけだ。
この旅をはじめてそれなりの時が経ち、あいつの身体付きはより女らしくなった。
俺も年頃の男な訳で、欲求を抑えられなくなる時もある。
それでもまぁ普通に手を出すなんて事はしてないっつーか、出来ない訳で
と言うか顔見ると萎える。
いや、ふっつーに美人だとは思うし、身体は極上だろうよ。
生白い肌に細いながらも歩き詰めの為引き締まった筋肉
でもなぁ、あいつ俺が無理矢理処女ぶち破ったところで何も言わなそうなんだよなぁ
『性行為の一回二回など対した事は無い』とでも言いそうだ。
俺は常にあいつに振り回されるばかりで、歩き詰めでクタクタになったりもした。
それでも知らない土地の知らない景色だとか、色んな場所にある個性豊かな街並みだとか、冒険心を擽られる訳で、(更に飯が美味ければ尚良し)それなりに楽しんでいる。
サズワイト王国にいた頃は度々狗呼ばわりされてたが、旅をはじめて暫くすると荷物呼ばわりだ。
それなのに置いて行くような事はしない
雇った義理なのかなんなのか知らねーが、その気になりゃいつでも俺を捨てられる癖に
先にさっさと建物の中に入って行くのを遠くから眺めながらゆっくりと後を着いていく
草木が生い茂り、建物の近くには池もあった。
近づいていくと柱や壁に細かな彫刻がされており、一体何の為にこんなとこに作ったのやら
中に入ると見た目よりも広く大きく感じる
もうあいつの姿は見えない、奥に行ったんだろう
裏口があるようには思えなかったし、入口付近にいりゃ合流出来んだろ
バッ、と光った。
何があったのか、とにかく眩しすぎて目がチカチカする
だんだん視界が正常になって、
何故か速く行かなければならないと俺の勘が告げる
入口から真っ直ぐ走る
あいつの後ろ姿が見えて、
何かが
やたら光って眩しい、あいつとはまた違った胡散臭さを滲ませた長髪野郎が立っていた
「オイッ!!」
やたら存在力のある、いかにも只者じゃない気配のする野郎のすぐ近くにあいつが居て
咄嗟に走り寄ってあいつの胴に腕を回して後ろに跳ぶ
長髪野郎はスカした目を向けてきやがる。腹立たしい
「久しぶりだな、このような再開をするとは思わんかったよ」
『ああ・・・・・・会えて、嬉しいよ』
その会話に
「知り合いだったのか?」
と口を挟む
「前世のな」
『君は・・・何故、そんな、人の姿に・・・?』
「人間に転生してな。気侭に人生を謳歌しているよ」
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