54 / 55
第3章
54.王宮の夜会(3)
しおりを挟む
うつむいているファルケンラート公爵の傍に、国王が近寄っていった。
「どうかな? ファルケンラート公爵。
シャッテンヴァイデ侯爵のための特例法、もう問題はないね?」
魂が抜けたようなファルケンラート公爵が応える。
「ええ、陛下のお望みのままに」
国王が満面の笑みで頷いた。
「どうだ、公爵。彼は面白い男だろう?」
「……そうですね、あのような男が居るとは思いませんでした」
百戦錬磨のファルケンラート公爵、その彼でもヴァルターのような男に出会った記憶がない。
強く、たくましく、粗暴に見えて、その実は知的で先見性に富む。
機を見るに敏で、隙らしい隙が見当たらない。
国家を率いるにふさわしい――そう思わせるカリスマ性を兼ね備えている。
国王が遠くに居るヴァルターを視界に納めながら告げる。
「彼には我が国を率いて欲しい。そう思ってしまう。
だが彼はそれに応じようとはしないだろう。
領主すら嫌がる男だ、宰相や王など、なおさら嫌がるに決まっている。
我が子たちに、彼の才覚の一割でもあればと、強く思ってしまうよ」
国王の子供たちは凡才。愚鈍ではないが、決して優れた人材とは言えなかった。
周囲を優れた高官たちで囲んでいれば、国家も充分回していけるだろう。
その高官の一人として、ヴァルターを起用したい――国王はそう告げていた。
あるいは彼が、王家を潰して国家を乗っ取る。そんな未来であろうと、国民には幸福な未来が待っているだろうと。
ファルケンラート公爵がフッと笑った。
「彼の才覚の一割とは、また大きく出ましたな。
それだけの能力があれば、彼を欲する必要もないでしょう。
あれだけ多様な方面で並外れた才覚を発揮できる男の総量など、はかりしれません」
国王がファルケンラート公爵の肩を叩いた。
「まぁそうだな。そんな彼に報い、この国に引き続き居てもらわねばならない。
そのためにも、『ツキカゲノキミ』との婚姻関係を認めてやるのが今は一番だろう。
彼の忠誠心があるうちに、しっかりとつなぎとめておきたいものだ」
国王が身を翻して、ファルケンラート公爵から離れていった。
ファルケンラート公爵は給仕からグラスを受け取ると、禍根を飲み下すようにグラスを空にした。
****
俺の周囲は、なぜか令嬢や年下の女性たちが俺を囲んでいた。
「ちょっと待て! もう先行受注は無理だぞ?! これ以上は一か月待て!」
令嬢の一人が俺に告げる。
「いえ、発注をしたいのではありません!
シャッテンヴァイデ侯爵のお話を伺いたいのです!」
――話を?! 何が面白いんだ、それ?!
令嬢たちも他の女性たちも、目がどこかギラギラとしている。
この女性たち……戦争で夫を亡くした未亡人組か。
若い令嬢は、婚活中ってとこだな。
なんでそんな連中が、婚約者が居る俺の周りに集まるんだ?!
なんとか言葉を交わしながら女性陣を捌いていると、ヴァイスハイト伯爵が手を打ち鳴らして告げる。
「すまないが、彼と少し話をしたい。
皆はまた後で来てくれないか」
法務卿の言葉に、女性陣は大人しく退散をしてくれた。
ようやく一息ついた俺は、給仕からグラスを受け取ると一気に飲み干した。
「――ふぅ。なんだったんだ、あれは」
ヴァイスハイト伯爵が楽しそうに微笑んで告げる。
「君はまだ、この国では未婚の状態だからね。
妻の座に納まろうとする者たちだろう。
あるいは第二夫人、第三夫人でも構わない――そういう者も居ただろうね」
俺はげんなりしながら応える。
「助かったぜ、ヴァイスハイト伯爵。あんたが追い払ってくれなかったら、どうにもならなかった。
俺にはアヤメという妻がいるんだっつーの。
なんで俺の妻の座なんて狙うんだよ」
ファルケンブリック伯爵が穏やかに微笑んでいた。
「君の意外な弱点だね。
好意を持って近寄ってくる女性を、むげに断れないのかい?
君は隆盛を極める港町オリネアを抱える領主で、武勇に優れ、政治力においてもファルケンラート公爵を上回って見せた。
今日この場に来ている者で、君の価値を知らない物は誰も居ないだろう。
そして君は三十歳、まだまだ若い。
できれば正妻、無理でも側室――そう考える貴族女性が出ても、不思議ではないよ」
「やめてくれよ……女の相手は本当に苦手なんだ」
「ハハハ! だが、ツキカゲノキミでは君も欲求不満になるんじゃないかい?
彼女に手を出していないことも、この場に居る者は理解した。
君を狙う女性陣は、君に大人の女性として貢献できるだろう」
「ケッ! 俺を飢えた狼かなんかと勘違いしてねーか?
女と見れば飛びつくような男と思われたなら、心外が過ぎるぜ」
ふと視線を感じて振り返ると、ジト目で俺を睨み付けるアヤメが居た。
「……アヤメ? どうした?」
『妾というものがありながら、なんという為体よ。
少しは妾の夫であるという自覚をじゃな――』
「わかった! わかってる! だから全部追い払っただろう?!」
ヴァイスハイト伯爵がニコリと微笑んで告げる。
「私がね」
ぐうの音も出せず黙り込む俺に、ヴァイスハイト伯爵が告げる。
「これはやはり、特例法を急ぐべきだね。
書類は用意済みで、後は陛下の署名を待つのみ。
明日には君たちの婚姻書類を受理できる。
せっかくだから、手早く済ませてしまいなさい」
俺はきょとんとヴァイスハイト伯爵を見つめた。
「書類? そんなものが必要なのか?」
「君は領地を持つ侯爵だからね。さすがにそこまで位が高い爵位だと、書類を提出して陛下の承認を得る必要がある。
普通は拒否されないが、国内外の情勢次第では受理されないこともあるんだ。
今後、君の子供が爵位を受け継ぐ。そういったことも含めて、陛下が認可するんだよ」
ったく、貴族ってのはめんどくせーな。
平民みたいに、周囲に結婚の事実が認められればそれで終わりじゃねーのか。
うなだれている俺に、ファルケンブリック伯爵が告げる。
「優秀な従者が傍に居ない今、書類を作るのも一苦労だろう?
明日の朝一番に、私が作った書類を届けよう。
それに署名をすれば、君たちは晴れて夫婦となる」
「……至れり尽くせりだな。どんな腹だ?」
ファルケンブリック伯爵がニコリと微笑んだ。
「もちろん、君をこの国に縛り付けたいのさ。
逃げられることがないよう、しっかりとね」
「へーへー、アヤメが国に帰りたいとか言わなけりゃ、別に逃げ出す気はねーよ。
――じゃああんたに書類は任せた。それで頼む」
「うん、任されよう」
俺は周囲を窺いながら告げる。
「また女性陣に襲われる前に、俺はもう帰る」
遠巻きにこちらの様子をうかがう女性陣の視線、そんなものに悪寒を走らせながら、俺はアヤメたちを伴って大ホールから抜け出していった。
****
翌朝、ファルケンブリック伯爵が持ってきた書類に、俺はキッチリ目を通していった。
ファルケンブリック伯爵が苦笑を浮かべて告げる。
「私の作った書類が、信用できないんですか?」
「俺は執事が作った書類だろうと、確認を怠ったことはねーよ?
署名をする以上は確認をする。
責任を取るんだから、当たり前の話だろ?」
伯爵が肩をすくめていた。
「そういうところ、本当に政治家向きですよね、あなたは」
どこがだ。なんで当たり前のことで、そんなことを言われにゃならん。
確認が済むと、まずアヤメに署名をさせる。
大陸の書類なので、こちらの筆記具できちんと名前を書かせた。
続けて俺が署名をし、婚姻書類が完成した。
ファルケンブリック伯爵が書類を懐にしまって告げる。
「では、これは私がお預かりしましょう。
王宮が開き次第、陛下に届けてきます。
受理されたら再びここに持ち帰ってきますよ」
「おう、頼んだぞ」
微笑んで立ち去っていくファルケンブリック伯爵を見送りながら、アヤメがぽつりと告げる。
「これで私たち、この国でも夫婦なの?」
「まだわからん。特例法が成立してからの話だからな」
と言っても、もう障害はない。問題はないはずだがな。
****
午後になり、ファルケンブリック伯爵が戻ってきた。
書類をテーブルに差し出し、穏やかな微笑みで伯爵が告げる。
「無事に特例法成立、婚姻届けも受理されましたよ」
書類には、陛下の署名が加わっていた。
つまり陛下がこの書類にかかれている婚姻契約を認めた証だ。
俺は書類をアヤメに手渡しながら告げる。
「ほれ、おめでとうシャッテンヴァイデ侯爵夫人。お前は正式に俺の妻だ」
書類を奪い取るように俺の手からひったくり、日の光にかざしながらアヤメは笑顔を輝かせた。
『遂に、妾と君が夫婦なのじゃな?!
ならばもう、あとは稚児を作るのみじゃ!』
「また『ヤヤコ』か。それはあと四年待てっつーの」
『待ちきれぬわ! 妾はヴァルターの稚児を産みたいのじゃ!』
こいつ、どんだけ子供が欲しいんだ。
苦笑いを浮かべるファルケンブリック伯爵は、早々に家に帰っていった。
俺ははしゃぐアヤメをあやしながら、王都最後の一日をのんびりと過ごしていた。
「どうかな? ファルケンラート公爵。
シャッテンヴァイデ侯爵のための特例法、もう問題はないね?」
魂が抜けたようなファルケンラート公爵が応える。
「ええ、陛下のお望みのままに」
国王が満面の笑みで頷いた。
「どうだ、公爵。彼は面白い男だろう?」
「……そうですね、あのような男が居るとは思いませんでした」
百戦錬磨のファルケンラート公爵、その彼でもヴァルターのような男に出会った記憶がない。
強く、たくましく、粗暴に見えて、その実は知的で先見性に富む。
機を見るに敏で、隙らしい隙が見当たらない。
国家を率いるにふさわしい――そう思わせるカリスマ性を兼ね備えている。
国王が遠くに居るヴァルターを視界に納めながら告げる。
「彼には我が国を率いて欲しい。そう思ってしまう。
だが彼はそれに応じようとはしないだろう。
領主すら嫌がる男だ、宰相や王など、なおさら嫌がるに決まっている。
我が子たちに、彼の才覚の一割でもあればと、強く思ってしまうよ」
国王の子供たちは凡才。愚鈍ではないが、決して優れた人材とは言えなかった。
周囲を優れた高官たちで囲んでいれば、国家も充分回していけるだろう。
その高官の一人として、ヴァルターを起用したい――国王はそう告げていた。
あるいは彼が、王家を潰して国家を乗っ取る。そんな未来であろうと、国民には幸福な未来が待っているだろうと。
ファルケンラート公爵がフッと笑った。
「彼の才覚の一割とは、また大きく出ましたな。
それだけの能力があれば、彼を欲する必要もないでしょう。
あれだけ多様な方面で並外れた才覚を発揮できる男の総量など、はかりしれません」
国王がファルケンラート公爵の肩を叩いた。
「まぁそうだな。そんな彼に報い、この国に引き続き居てもらわねばならない。
そのためにも、『ツキカゲノキミ』との婚姻関係を認めてやるのが今は一番だろう。
彼の忠誠心があるうちに、しっかりとつなぎとめておきたいものだ」
国王が身を翻して、ファルケンラート公爵から離れていった。
ファルケンラート公爵は給仕からグラスを受け取ると、禍根を飲み下すようにグラスを空にした。
****
俺の周囲は、なぜか令嬢や年下の女性たちが俺を囲んでいた。
「ちょっと待て! もう先行受注は無理だぞ?! これ以上は一か月待て!」
令嬢の一人が俺に告げる。
「いえ、発注をしたいのではありません!
シャッテンヴァイデ侯爵のお話を伺いたいのです!」
――話を?! 何が面白いんだ、それ?!
令嬢たちも他の女性たちも、目がどこかギラギラとしている。
この女性たち……戦争で夫を亡くした未亡人組か。
若い令嬢は、婚活中ってとこだな。
なんでそんな連中が、婚約者が居る俺の周りに集まるんだ?!
なんとか言葉を交わしながら女性陣を捌いていると、ヴァイスハイト伯爵が手を打ち鳴らして告げる。
「すまないが、彼と少し話をしたい。
皆はまた後で来てくれないか」
法務卿の言葉に、女性陣は大人しく退散をしてくれた。
ようやく一息ついた俺は、給仕からグラスを受け取ると一気に飲み干した。
「――ふぅ。なんだったんだ、あれは」
ヴァイスハイト伯爵が楽しそうに微笑んで告げる。
「君はまだ、この国では未婚の状態だからね。
妻の座に納まろうとする者たちだろう。
あるいは第二夫人、第三夫人でも構わない――そういう者も居ただろうね」
俺はげんなりしながら応える。
「助かったぜ、ヴァイスハイト伯爵。あんたが追い払ってくれなかったら、どうにもならなかった。
俺にはアヤメという妻がいるんだっつーの。
なんで俺の妻の座なんて狙うんだよ」
ファルケンブリック伯爵が穏やかに微笑んでいた。
「君の意外な弱点だね。
好意を持って近寄ってくる女性を、むげに断れないのかい?
君は隆盛を極める港町オリネアを抱える領主で、武勇に優れ、政治力においてもファルケンラート公爵を上回って見せた。
今日この場に来ている者で、君の価値を知らない物は誰も居ないだろう。
そして君は三十歳、まだまだ若い。
できれば正妻、無理でも側室――そう考える貴族女性が出ても、不思議ではないよ」
「やめてくれよ……女の相手は本当に苦手なんだ」
「ハハハ! だが、ツキカゲノキミでは君も欲求不満になるんじゃないかい?
彼女に手を出していないことも、この場に居る者は理解した。
君を狙う女性陣は、君に大人の女性として貢献できるだろう」
「ケッ! 俺を飢えた狼かなんかと勘違いしてねーか?
女と見れば飛びつくような男と思われたなら、心外が過ぎるぜ」
ふと視線を感じて振り返ると、ジト目で俺を睨み付けるアヤメが居た。
「……アヤメ? どうした?」
『妾というものがありながら、なんという為体よ。
少しは妾の夫であるという自覚をじゃな――』
「わかった! わかってる! だから全部追い払っただろう?!」
ヴァイスハイト伯爵がニコリと微笑んで告げる。
「私がね」
ぐうの音も出せず黙り込む俺に、ヴァイスハイト伯爵が告げる。
「これはやはり、特例法を急ぐべきだね。
書類は用意済みで、後は陛下の署名を待つのみ。
明日には君たちの婚姻書類を受理できる。
せっかくだから、手早く済ませてしまいなさい」
俺はきょとんとヴァイスハイト伯爵を見つめた。
「書類? そんなものが必要なのか?」
「君は領地を持つ侯爵だからね。さすがにそこまで位が高い爵位だと、書類を提出して陛下の承認を得る必要がある。
普通は拒否されないが、国内外の情勢次第では受理されないこともあるんだ。
今後、君の子供が爵位を受け継ぐ。そういったことも含めて、陛下が認可するんだよ」
ったく、貴族ってのはめんどくせーな。
平民みたいに、周囲に結婚の事実が認められればそれで終わりじゃねーのか。
うなだれている俺に、ファルケンブリック伯爵が告げる。
「優秀な従者が傍に居ない今、書類を作るのも一苦労だろう?
明日の朝一番に、私が作った書類を届けよう。
それに署名をすれば、君たちは晴れて夫婦となる」
「……至れり尽くせりだな。どんな腹だ?」
ファルケンブリック伯爵がニコリと微笑んだ。
「もちろん、君をこの国に縛り付けたいのさ。
逃げられることがないよう、しっかりとね」
「へーへー、アヤメが国に帰りたいとか言わなけりゃ、別に逃げ出す気はねーよ。
――じゃああんたに書類は任せた。それで頼む」
「うん、任されよう」
俺は周囲を窺いながら告げる。
「また女性陣に襲われる前に、俺はもう帰る」
遠巻きにこちらの様子をうかがう女性陣の視線、そんなものに悪寒を走らせながら、俺はアヤメたちを伴って大ホールから抜け出していった。
****
翌朝、ファルケンブリック伯爵が持ってきた書類に、俺はキッチリ目を通していった。
ファルケンブリック伯爵が苦笑を浮かべて告げる。
「私の作った書類が、信用できないんですか?」
「俺は執事が作った書類だろうと、確認を怠ったことはねーよ?
署名をする以上は確認をする。
責任を取るんだから、当たり前の話だろ?」
伯爵が肩をすくめていた。
「そういうところ、本当に政治家向きですよね、あなたは」
どこがだ。なんで当たり前のことで、そんなことを言われにゃならん。
確認が済むと、まずアヤメに署名をさせる。
大陸の書類なので、こちらの筆記具できちんと名前を書かせた。
続けて俺が署名をし、婚姻書類が完成した。
ファルケンブリック伯爵が書類を懐にしまって告げる。
「では、これは私がお預かりしましょう。
王宮が開き次第、陛下に届けてきます。
受理されたら再びここに持ち帰ってきますよ」
「おう、頼んだぞ」
微笑んで立ち去っていくファルケンブリック伯爵を見送りながら、アヤメがぽつりと告げる。
「これで私たち、この国でも夫婦なの?」
「まだわからん。特例法が成立してからの話だからな」
と言っても、もう障害はない。問題はないはずだがな。
****
午後になり、ファルケンブリック伯爵が戻ってきた。
書類をテーブルに差し出し、穏やかな微笑みで伯爵が告げる。
「無事に特例法成立、婚姻届けも受理されましたよ」
書類には、陛下の署名が加わっていた。
つまり陛下がこの書類にかかれている婚姻契約を認めた証だ。
俺は書類をアヤメに手渡しながら告げる。
「ほれ、おめでとうシャッテンヴァイデ侯爵夫人。お前は正式に俺の妻だ」
書類を奪い取るように俺の手からひったくり、日の光にかざしながらアヤメは笑顔を輝かせた。
『遂に、妾と君が夫婦なのじゃな?!
ならばもう、あとは稚児を作るのみじゃ!』
「また『ヤヤコ』か。それはあと四年待てっつーの」
『待ちきれぬわ! 妾はヴァルターの稚児を産みたいのじゃ!』
こいつ、どんだけ子供が欲しいんだ。
苦笑いを浮かべるファルケンブリック伯爵は、早々に家に帰っていった。
俺ははしゃぐアヤメをあやしながら、王都最後の一日をのんびりと過ごしていた。
0
あなたにおすすめの小説
【第2章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む
凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る
夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~
下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。
※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
腐った伯爵家を捨てて 戦姫の副団長はじめます~溢れる魔力とホムンクルス貸しますか? 高いですよ?~
薄味メロン
ファンタジー
領地には魔物が溢れ、没落を待つばかり。
【伯爵家に逆らった罪で、共に滅びろ】
そんな未来を回避するために、悪役だった男が奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる