侍女の恋日記

桜 詩

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エセルの章

王族の事情☆

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「エセル様、今日の晩餐会の衣装はこちらでよろしいですか?」
セラフィーナが、出してきてくれたのはクリーム色のふんわりシフォンのドレス。
「それでいいわ」
ステラが靴とアクセサリーを合わせて持ってきてくれる。
セラフィーナとステラが、相談してコーディネートしてくれるのでエセルは任せる。
今晩は王族の晩餐会。

エセルは久し振りにアルベルトとも会うのだ。
アルベルトが、ダークブルーのフロックコートを着て迎えに来てくれた。
「エセル、迎えにきたよ!」
着痩せするらしいアルベルトは、フロックコートを上品な雰囲気で身に纏うと、筋肉質な戦士の体をを想像出来ないくらい、すらりとして見える。
まだ少年の面影が残る顔は、髪がまた伸びてきてさらりと額にかかり、17才らしく若い。
アルベルトの腕に手をかけ、歩き出す。

重いドレスにも、ヒールにも慣れたので、随分寄りかからずに歩けるようになった!
「エセル、久し振りになってしまったね。さみしかった?」
こそっと聞いてくる。
エセルは少し赤らめて
「ちょっと。さみしかった」
と小さくかえした。
アルベルトは嬉しそうに、笑ってエセルのこめかみにキスした。

席に着くと、少ししてから、シュヴァルドとクリスタが来た。
クリスタはお腹が目立ってきていて、顔つきが少し柔らかな印象になり、幸せそうだ。ソフィアも続いて座り
最後に国王夫妻が座って、晩餐会の始まりだった。
この日もコース料理だ。
シエラの特権のお陰で、自分でもわかるくらいきれいな仕草で食べれるようになってきていた。
食事がはじまり、シュヴァルドが
「アルベルト、裁判に出てほしいと何度も頼んでるんだが…」
何故か遠慮がちだ
「それは何度も書面でも説明したから?俺が行っても、処刑しか言わないって。だから、あとは兄上と、父上で判断すればいい。」
「…頑固者め」
シュヴァルドがやっぱり駄目か。という表情である。
「そっくり兄上に返す。食事が不味くなるからその話しはやめてよね」
アルベルトは優雅に食べながら、言った。
「なら、今度の剣術大会は出たらどうだ?」
国王がいう。
「皆の前で剣術を見せれば、お前を舐める者たちも減るだろう?」
「嫌だ。どうせ勝っても八百長疑惑は残るし、それに手加減出来なくて殺しちゃうかも」
「…困ったやつだ…」
国王も、アルベルトの強硬な答えに、それきり言葉をなくした。少し沈黙が訪れる
「そうそう、クリスタ冬には生まれるのよね、もうそろそろだから、楽しみね」
流れをたちきるように、王妃が言った。
「はい、王妃様。秋が終わって冬の始まりくらいかと」
クリスタがおっとりと微笑んだ。
「そうだわ、エセル。ドレスのデザインを決めないと、そろそろ作り出さないと間に合わなくなるわね!」
「そうなのですか?」
「結婚式の準備もちょっとずつしていきましょうね」
嬉しそうに王妃は微笑んだ。
「はい、ありがとうございます」
「アルベルト、式が終わるまでに懐妊したりはダメよ!自制心よ自制心!」
「…努力するよ…」
エセルは真っ赤になってうつむいた。やっぱり。報告が行ってるんだ… 
「本音は別に構わないのだけれどね~」
王妃はそっと息をはいた。
王族って、ほんとにこんな閨事情まで知れ渡っててほんとに恥ずかしい!
「エセルとまだまだイチャイチャしたいので、出来ればまだまだまだ先でいいです」
アルベルトが目の前の料理をキレイに平らげたあと、さらりと言った。
イチャイチャって!もう、ほんとに恥ずかしくってエセルはあかくなってうつむいた。ううっ。平静に、なんて無理よぅ~~
そぅっと見ると、アルベルトをはじめとした全員がにこやか、かつ、まったくの平静さだった。
「あらあら、仲が良くて良いことね」
ソフィアは、その会話を聞こえないようにしているようだった。
もしかすると、嫌悪の為男女のそういう話しは、無意識に意図せず聞こえないのかも知れない。とエセルはまだまだ妖精さんのような雰囲気のソフィアを見つめた。
雰囲気だけは和やかに、晩餐会は過ぎ、部屋を後にしたが。
「あー。腹減った…」
「ええっ!!」
もしもし、アルベルトはご飯たべましたよ?今しっかりと 
「足りねぇ。残りもんないか聞いてくる。」
確かにいつもエセルの三倍はたべてるから、足りないのかもしれない。
「上品ぶって食べるから、食べた気にならないんだな」
 そうは言っても普通に上品にいつも食べてますけどねぇ…
部屋の前までエセルを送ると、チュッとキスを軽くして、
厨房に行ってくると踵を返して去っていった。

セラフィーナとステラがドレスを脱がせて、くれる間に
「ねぇ、王妃様って、そのアルと私の関係っていうか、その」
「閨を共にしたってことをご存知かって聞きたいの?」
とセラフィーナがズバリと言う
「そ、そう。それ」
「エセルは嫌だろうけど、それは仕方ないのよ。王妃様はここの女主人な訳で、エセルの月のもの事情もご存知よ。大切な事だから」
「そういえばクリスタ妃殿下の時も、発表前に懐妊の気配がとかなんとかおっしゃっていたわね…」
「そうそう。多分少し遅れてるなと思ってそう言われたのね」
「…だから、エセル。いつアルベルト殿下とエセルが閨を共にしたかなんてばっちり知っていらしてよ?」
ステラはさくっとつげた。
「でも昔の王族よりましよ?昔はベッドの脇に付添人がいて、数まで数えて報告していたらしいわ」
セラフィーナが意味のない慰めをいう。
いやいやいや!も、無理よぅ!
「エセルと違って、アルベルト殿下はまーったく気にならないと思うわ。そういった所は王子様よね」
ふふふっ、とステラが笑った。
「でも、ほんとに堅物真面目のシュヴァルド殿下といつまでも妖精なソフィア王女の弟だなんて、反動かしら」

ステラとセラフィーナが下がり、エセルはメイドたちにお風呂にいれてもらい部屋に戻ってくつろいでいると、扉が開いて、シャツにズボンと軽装なアルベルトが入ってきた。
「ええっ!な、なんで入ってくるの!」
「ちょっとエセルを触りに。」
ベッドで本を読んでいたエセルの隣に入ってくると、ぎゅうっとエセルを抱き締める。
「じ、自制心って王妃様がおっしゃってたでしょ?」
エセルの首もとに顔を埋めるようにすると、首もとにキスをする。チュッと吸われると、ピクリと反応してしまう。
「うん、ずっと会えないけど我慢して仕事してたよ。だからいいと思うんだ~」
「アル…!」
柔らかな唇がエセルの唇に合わさり、何度も角度を変えてキスを交わす。いつもより優しいその行為にエセルはうっとりとした。
アルベルトはシャツを脱ぎさると、エセルの夜着も脱がせた。
現れた裸体は何度も見ていたが、意識のしっかりとした状態でまじまじと見たのははじめてだったかもしれない。
くっきりと筋肉のラインの入った引き締まった身体。そっとエセルは手を這わせた。滑らかなその肌は、エセルよりも熱く、触れるとしっとりと心地よくて気持ち良かった。
「どうした?珍しいねエセルから触ってくれるなんて」
アルベルトが笑いながら言った 
アルベルトがされるがままなので、エセルは大胆な気持ちになり、アルベルトの首もとにキスをして、いつもされるようにチュッと吸ってみた。胸元にも、そして、堅い胸元に、自分の胸をくっつけるようにしてキスをした。
エセルの胸の先端が、固くなり、アルベルトの肌に擦り付けられ、エセルは緩やかに官能が高まる
エセルからキスをして、舌を入れるのははじめて立ったけれど、エセルは夢中でアルベルトに濃厚なキスをした。
アルベルトは優しい手つきで、エセルの髪を撫で、むき出しのおしりを撫でた。
おしりを撫でていたその手が、エセルの割れ目に触れ、くちゅりと音をたてた。
アルベルトがずり下がると、下からエセルの先端を口に含み、舌で転がすように愛撫し、蜜口を探るとぐちゅぐちゅと指を抽挿させた。
「…はぁ…ん!」
やがて激しくなる指の動きに、エセルはアルベルトに抱きついて、身を震わせ達した。
「あっ、あぁーー、ん、」
「エセル、可愛い…」
アルベルトは、エセルのお尻を顔の上にまたがらせると、
「エセルも、俺の舐めて」
とエセルの割れ目に舌を這わせた。目の前猛々しくそそりたった屹立に触れると、チュッとキスをして、先の方を口に含んだ。
頬張って必死に動かしてみる。
いつもエセルを激しく責め立てられていると思うと、より下腹部が疼くように感じた。
ぐちゅぐちゅに花芯を舌で愛撫されるので、うまく動かせなくなると、アルベルトはエセルを組みしくと、蜜口にあてがい腰をすすめた
「すごっ!今日は一段と、トロトロで絡み付いてくるよ」
アルベルトが入ってきた瞬間にもう、目の前が白く、開いた脚がわなないた。
「…っはぁ…あぁ…ん」
ぐちゅっぐちゅっと、わざとゆっくり腰を動かされ、エセルの蜜壺はビクビクと蠢き、もっともっとと愛液を流した。
「あ、アル…お願い。もっと……!」
「もっと…なに?エセル。言ってみて?」
恥ずかしいけれど、欲望には勝てずに、ためらいつつも口にした
「もっと、奥まで…たくさん、ついて、ぐちゃぐちゃにしてぇ…」
「…わっ、もぅエセル!いいよ、たくさんするね」
アルベルトは興奮した声を出すと、一気に激しく腰を打ち付けだした。
与えられたそのガツガツと子宮口に打ち付けられるほどの激しさにエセルは、何度も何度も高みに押し上げられた。
「ああぁーーー!」
「…くっぅ…イクよ!」
アルベルトもまた、エセルのお腹に白濁を迸らせた。
放ってもまた硬度を取り戻したアルベルトは、再びエセルの濡れそぼった蜜口に挿入して、エセルはまた激しく責め立てられて、喘ぎ声をあげた。
すでに何度も達していたエセルの体はまた、歓喜をもってアルベルトを受け入れ、エセルは気を失った。

深夜に目を覚ましたエセルは、アルベルトを揺さぶった。
「ね、ねぇ、アル。部屋に戻らないと。」
「ん?」
なに?と見つめてくる
「王妃様に言われた所なのに…」
「気にしなくていいよ。どうせ俺が部屋に入って、エセルとしてるのもうばれてると思うし」
「え、ええー?」
「閨での暗殺とか政治的なおねだりとか防ぐのに、覗き部屋みたいなのあると思うよ?」
ばっと周りをみてエセルは
「うそっ!」
昔の話じゃないの!?
「かわいいなぁ、エセルは。ほんとに」
とちゅぅっとキスをすると、乳房をもみもみして、エセルを押し倒し、愛撫を始める
「や、やだ。アル、もぅダメだったらぁ」
エセルはアルベルトに再び、触れらて、もう一回受け入れることになってしまった。
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