アオに染まる💙

陽紫葵

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アオに染まる💙

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 入社式は9時からだった。
早めに家を出て、近くの喫茶店でモーニングし、気持ちを落ち着かせた。
8時半に会社屋に入り、受付でネームカードなど所持品を受け取り、入社式のあるロビー横の会議室で待っていた。
やはり、緊張する。
赳央くんに会いたい。
入社式は、新入社員13人と、役職数名だけだった。
社長のあいさつで終わり、配属先に向かった。
人事課の古田さんが案内してくれて、ロビーの奥には、ゲートがあり、ネームカードを当て、通り抜ける。それぞれの部署の扉でもカードが必要だ。
私の所属は3階でエレベーターで上がり、1番手前の部屋だった。ドアの前に、補助作成と書いてあった。
中に入ると他に3人いて、佐藤有美さん、遠藤充栄さん、松澤衣華さん、みんな女性だった。
うちの会社は、1点物だと聞いていたが、裁断された同じ布が、大量に積まれていた。
佐藤さんが
「メインの服は1点だけよ。でも、リボンだったり、服飾品は同じものを使う。ここではね、そうゆう物を大量に作るの。指示通りにね」
松澤さんに教えてもらいながら、早速、作業に取り掛かった。
佐藤さんは、別の仕事と掛け持ちのようで、殆どこのフロアにはいないようだ。
仕事って、始めはこうゆうものだとは思ってはいても、何だか、物足りなく感じていた。
お昼は社食で食べ、午後、少しだけアレンジして縫ってみた。
我ながら可愛いって思ってたら、
「戸鞠さん、指示通りって言ったでしょ?」
佐藤さんだった。監視のようにこうやって現れる様だ。
「え、でも・・・」
「口答えしない!やり直して」
「はい」
そうだ。指示通りにって言われたのに、変えてしまったのは私が悪い。
松澤さんが
「あなた、度胸あるわね」
と、こそっと言った。
「私は別に・・・」
佐藤さんが出て行くのを確認して、遠藤さんが
「戸鞠さんは、あの芸大卒なんでしょ?」
「あのって、」
「あぁ、あのね」
「だから、凄いわ」
「いえ、私は・・・」
「ううん、私は、1年前に入社してるけど、専門2年行っただけだから、歳も戸鞠さんより下だし、多分、ここから抜けられないかもって」
「え?」
「最近は、あの芸大卒、優遇されてるもんね」
「そうなの?」
「出来る子が多いのは確かなのよねぇ」
私も、入社は、優遇枠だったかもしれない。
でも、自分がやれる自信はない。
つまらなくてもいい。
今置かれている仕事を、指示通りに、やりこなすしかない。
赳央くんの仕事場は何処なんだろう?
まだ、出社してないのだろうか?
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